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梅林庵

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2024年01月20日
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カテゴリ:
Saturday, January 20, 2024
 小雨
 午前6時起床。昨夜の晩酌と以降の睡眠で,1週間の疲れが取れました。写真は朝食です。久しぶりのパン食。マンデリンの珈琲が美味しい。



 降り込められ、終日居間に過ごしました。焼き芋を頬張りながら音楽を聴いたり,新聞に目を通したり。入院生活の続きをブログに書いてもみました。次の写真はストーブです。陽の射さない底冷えの日は,これが有り難いです。



 拙宅トラも手持ち無沙汰。カリモクソファーにゴロリ。



 夕刻、霧雨の中を散歩3km。途中、初対面のニャー2匹に行き遇わせました。カメラを持たなかったのが悔やまれます。それでは入院の続きを以下に。
 
(手術・入院生活)
 大晦日の近づいた週に、株主代表会議が終わりました。手術を翌日に控えた26日に入院しました。妻が同行してくれました。彼女は別府のホテルへ宿泊。明日早朝に始まる手術に立ち会うためでした。
 部屋は4階の南向き個室。病院自体が築後数年しか経っておらず、美しく広く快適でした。Wi-Fiが完備されていることを知っていたので,タブレットを持ち込みました。
 午後4時頃、左手首から10cmほど肘に近いあたりの静脈に針を刺し、点滴が始まりました。何の薬か判りません。合わせて、下剤を飲み始めました。ボトルラベルに、サルプレップという名の経口腸管洗浄剤配合内服液とありました。500mlを40分かけて飲むように言われました。塩分の強く,しょっぱかったです。後口悪し。水1リットルも添えられました。飲み終えて1時間半程度で下り始めました。それの落ち着いて,シャワーを浴びました。シティホテルには劣りますが、ビジネスホテルのそれよりもずっと快適のバスルームでした。午後6時過ぎ、主治医が病室を訪ねてくれました。先般の生検結果を改めて説明してくれました。
「前立腺癌の細胞ランクは6から10までの5ランクに分けられる。6はおとなしく、7は普通、8~10は暴れるレベル、Tさん、あなたのそれは7でした。なお、明日の手術で前立腺を全摘するのですが、身体から切り離した前立腺の切り口、即ち断面は大分大学医学部に送り、病理検査に回します。断面のに癌細胞が見つからなければ、前立腺の内部だけに癌細胞があったということになり、完全にそれを取り除いたことになります。断面に癌細胞があれば、身体側に未だ残っていることになります。その場合は次の治療過程に進みます。ということで、病理検査の結果待ちとなります。来月(年明け1月)末に判ります。何か質問はありますか。あっ、退院後の運動ですか。そうですね、自転車はサドルが丁度尿道のところに触りますから、春頃まで控えた方がいいでしょうね.それ以降は自由にどうぞ。はい、酒はOKですよ。ただしほどほどにしてください。飲み過ぎると括約筋が緩み、失禁が酷くなりますからね」
 まだ手術前というのに,早くも退院後の生活を思う杣夫でした。
 その日は病棟の消灯時刻、午後9時に就寝。その折、コーラックに似たピンクの錠剤2粒を飲みました.これも下剤なのでしょう。
 ベッドの中、娘からのLINEによる励ましが嬉しかったです。
 翌27日は午前4時起床。顔の髭を剃るよう言われたので、午前5時、カミソリを使いました。私、其程濃くはありません。チャチャッと済ませました。午前8時前、妻がやってきました。とりとめのない話をしていたら、呼び出しがありました。この階のエレベーター前で見送ってくれました。笑顔が瞼に焼き付きました。手術中、私は麻酔、前後不覚の時間ですが,待つ身の妻はどんな思いか。心配を掛けます。
 手術室は1階でした。生検の時と同じ手はずでした。看護師がビニールの帽子を被せてくれました。私の頭に看護師の伸ばした手の先が届きません。屈んだら,有り難うございます、笑顔で礼を言われました。術前をしてのことですが、言葉の一言一言、些細な心遣いが嬉しく,気持ちが和らぎました。
 狭いベッドに上向き,横になりました。ベルトで両手を固定されました。寝たまま気をつけをする姿勢になりました。麻酔医がテキパキ,それではいきますよ,そういいながら麻酔薬を最前の点滴管に入れたようでした。腕から身体の方へサーッと冷たい感覚が広がってくると思ったら、もう落ちていました。
 午後3時くらいだったでしょうか、気のついてぼんやりの感覚でした。最初に見えたのは妻の笑顔でした。最前、エレベーターの前に見送ってくれた時の笑顔とは異なる、安心の目つきでした。写真はその折の私です。目が鰯のよう、潤んでいる。


 ちなみ、こちらは手術前夜の私です。麻酔と手術のダメージは、この違いに見て取れます。



 戻ります。術後の写真に、酸素マスクと心拍を測定するセンサーを見て取れます。そのほか点滴、尿道カテーテル、加えてドレーンが土手っ腹に突っ込まれていました。
 ドレーンとは太いストローほどのビニール管です。長さは60~70cmほどでしょうか。ダビンチによる手術は,腹に6カ所、穴を開けてのことでしたが、そのうちの一つを利用、腹の中に深く差し込まれていました。その役目は前立腺を切り取った際、切り口から血液や体液などが染み出、腹腔に溜まるのだそうで、それを排出するためのもの。ビニール管の外側の口、即ち腹の外の方の口にはそこそこ硬いゴム状、透明、拳大の球体が付いてあります。それを握ると腹腔に空気が入ります。逆に握りを離すと、吸引,即ちマイナスの圧が腹腔にかかり、溜まった体液を中から吸い出すという仕組みになっているのです。差し込んでいる穴のところは、化膿しないよう絆創膏できちんと保たれていました。ドレーンによる吸い出し、なんとも原始的ではありますが、日々の経過と共に,吸い出される腹腔内の体液が濃い赤から薄いピンクに変わっていくのを見て、嗚呼,快方に向かっているんだな、それを実感しました。
 戻ります。オペの無事終了を知って,妻は家路につきました。その夜,上向き、同じ姿勢による腰の鈍痛がありましたが、寝返りOKと聞いて,そうしました。難は軽減です。
 術日の夜は、心電図センサーと各種チューブのせいで,寝苦しかったです。看護師が入れ替わり立ち替わり病室を覗き、おかわりありませんか,声をかけてくれました。朝になって,さあ歩きましょう、看護師が身体を支えてくれました。傷口(内部も含め)は全く痛みませんでした。ただし、咳・嚔(くしゃみ)をしたとき、うっ、鈍痛が走りました。スタスタ歩くことが出来ました。努めて動くようアドバイスされました。傷の治りが早いのだそうです。夕刻、食事が出ました。所謂重湯でした。味も素っ気もありません。
 29日(術後3日目)の朝は3分粥、昼に5分、夜は7分、翌朝が粥、30日の昼に普通食となりました。それぞれおかずは二品。味噌汁が付きました。夕刻、看護師がやって来
「Tさん、「ペ○ス」の洗い方を教えますね。紙パンツを下げてトイレに腰掛けてください。尿道カテーテルを挿入していると、尿道壁とカテーテルの隙間から尿が漏れるし、血尿も混じります。それが「ペ○ス」の回りに付いて汚れます。匂いも出しますから、洗いましょう。(彼女、お湯の入ったペットボトルを片手に持ち、摘まんだ私の「ペ○ス」にそれを掛け,優しく汚れを落としてくれました)こうしてお湯を掛け、少しずつ流していきます。血糊などを流したらこのペーパータオルで拭いてください。はい、お終いです」
 うーん、プロに徹した扱いとドライの言葉遣いに頭が下がりました。
 30日(術後4日目)にドレーンと点滴が外れました。ドレーンを差し込んだ穴は臍の右上でしたが、腹腔の左下まで差し込まれていて、抜く折、痛みはありませんでしたが、他の臓器に触るの感あり、とても妙な違和感を覚えました。ということでこの日以降は尿道カテーテルのみでした。シャワーの許可が出ました。「ペ○ス」の先から管が出ていて,少し始末の悪い入浴でしたが、浴びた後は自身の身体にシャンプーの香りが残り、いい気持ちでした。忽ち睡魔に襲われました。次の写真は手術痕です。



 穴は全部で6つですが、右脇腹奥のところは写っていません。向かって左の穴がドレーンの刺さってあったところ。臍の上が一番大きな穴でして,切り取った前立腺はここから出しました。医師に後で聞いた話ですが、切り取った前立腺は腹腔内でビニール袋に入れ、他の臓器に触れないようにして取り出したそうです。穴は、右上のところを除き、全て縫わずに特殊な絆創膏で留めただけでした。シャワーを浴びたら絆創膏が剥がれ、瘡蓋の傷口がむき出しになりました。それでいいのだそうです。痛みは全くなく、腹筋に力を入れたら,ほんの少しの鈍痛。それも日薬、次第と消えていくのが判りました。僅かの痒みがのこりました。
 大晦日(術後5日目)、昨日今日と病院内はとても静かでした。外来は数日前から年末年始の休み。入院患者も都合のつく人は正月を家庭で過ごすため仮退院のようでした。4階病棟は30人近くの入院キャパがあるようですが、数えたら10人未満でした。当直の看護師もモニアーチェックはするものの、傍目、手持ち無沙汰のようでした。病院全体が休暇モード。朝昼晩の配膳も,その担当が休みとなり,看護師がやってくれているようでした。自由に歩くことが出来るようになり、海に面した明るく広い食堂兼面会室で食事をしてもよかったのですが、そこで他の患者に声を掛けられ,話し込まれるのはちょっと・・・。と言うことで入院の間、部屋食を通しました。手術の日から暫く経つと、24時間、手持ち無沙汰となります。本は荷物になるので持ち込みませんでした。先だって書いたとおり、青空文庫を紐解きました。活字に飽くとラジコです。年の瀬の音が,世間から隔離の病室に届き、寂しいようでいて,これもいい経験、還暦を過ぎ、世事の煩雑に紛らわされず自己を見つめる時間のあることも悪くない、そう独りごちた大晦日でした。写真はこの日の昼食です。手前右の椀に蕎麦でした。年越しをしてのことでしょう。



(続く)
今日の一句
寒烏櫟の天辺声絞る
 今日の写真は尿パックです。管の上手は尿道カテーテルに繋がっています。2.5リットルの容量。8分目程溜まると,看護師が大きなプラスチック製ビーカーを持って来、中身をそれに移し,処分してくれました。








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Last updated  2024年01月21日 05時20分21秒
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シミ君@ Re:今回も2日纏めて(咳、花金)(06/14) New! おはようございます。 日本におけるジェ…
亮おじさん@ Re:今回も2日纏めて(咳、花金)(06/14) おじさんも検査に行ったら、何やらいろい…
nkucchan@ Re:今回も2日纏めて(咳、花金)(06/14) 親方の魚の食べ方も猫跨ぎですね~、お見…
一人親方杣夫@ Re:今回も2日纏めて(咳、花金)(06/14) こんにちは。 市販薬、杣夫もむしゃくし…
一人親方杣夫@ Re[1]:二日纏めて(煮詰まって独り居酒屋へ、ジャガイモの収穫)(06/12) スローライフmamaさんへ こんにちは…
禁玉減酒@ Re:今回も2日纏めて(咳、花金)(06/14) おはようございます。 咳止めの中には、…

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