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星見当番の三角テント

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歌織@星見当番

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2007.10.28
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「星見当番の本棚から」そんなカテゴリを作ったことさえ忘れかけてた(汗)。

こんばんは、星見当番です。今夜は久々に、本の話でも。

当番、活字は好きですがカタい本が好き、というわけではなく
読むのは殆どやわらかもの(だと当番は思っているもの)です。
特にぐったり疲れているときはやわらかもの、甘めのもの、
前に読んだことのあるものに手が伸びます。

たとえば、コージー系ミステリとか。

当番が好きなのはアリサ・クレイグのディタニー・ヘンビットものとか
ジル・チャーチルのジェーン・ジェフリイものとか。
老人ホームミステリの「海の上のカムデン」シリーズも好きです。
(カムデンシリーズの作者って誰だっけ?ああ、コリン・ホルト・ソーヤー)

どのシリーズも脇役のうちに強烈なキャラが一人か二人いて、
当番はそのキャラのファンになることが多いです。
ディタニーものだったら、好きなのはヒロインの夫の叔母・アレシューザ。
ジェーン・ジェフリイものならヒロインの親友シェリイ・ノワック。
カムデンシリーズだったらこれまたヒロインの親友キャレドニア。

疲れた時に手が伸びる再読ものとしては『黒後家蜘蛛の会』もありますが、
これをコージー系ミステリなどと呼んだらアシモフファンに石を投げられそうです。
同じく、疲れた時に読み返しがちなのは宮部みゆきの時代小説だったり。
『ぼんくら』『日暮らし』は当番の中ではコージー系なのですが、
これまた公言したら石を投げられそうな(同じ宮部みゆきの時代ミステリでも、
『孤宿の人』に比べたら格段にコージー度数が高いと思うんですが)。

最近、当番が疲れた時に読むコージー系はケイティ・チャンドラーものです。
作者はシャンナ・スウェンドソン。邦訳は現在のところ2冊のみ。
第一作『ニューヨークの魔法使い』、第二作『赤い靴の誘惑』。
創元推理文庫から出ています。

ケイティ・チャンドラー。初登場時は26歳。
テキサスの田舎町からニューヨークにやってきて事務系アシスタントとして就職。

外見は、本人曰く「ブロンドとブルネットの中間くらい、目は青とも緑ともつかない色。
すごく華奢でもないしすごく大柄でもない。男の人には『妹みたい』と言われてしまう。
要するにミス平凡で『隣の女の子タイプ』。メリットと言えば、たとえ犯罪を犯しても
犯人の外見的特徴がニューヨーク中の大部分の人に当て嵌まってしまうことくらい。」

性格面はというと、時々夢も見てしまうけど、そんな自分に適度にツッコむこともできる
ほどほどの常識人。男女の駆け引きや色じかけは下手くそだという自覚あり。

自分自身を、身の丈をわきまえた、地に足のついた人間だとは思っているけど、
どうもニューヨークではあんまり地味すぎて埋もれてしまいそうだとも思ってる。
だって、この街では故郷のテキサスでは見たこともないようなものが居たりするんだもの。
たとえば、地面から2インチ浮いてる、羽を生やした女の子だとか、教会の屋根の上に
居たり居なかったりするガーゴイルだとか―

街のほかの人たちが、それらの「変なもの」に全く関心を示さないので
専門医に診てもらおうかとケイティ自身が思い始めた矢先、種明かしが。
地面から2インチ浮いている女の子も、移動するガーゴイルも現実で、
ニューヨークには普通の人間のように見えるめくらましをまとった魔法使いや
妖精やエルフがゴマンと住んでいること。そしてケイティは、とても希少な
特異体質であったということ。

ケイティの「希少で特異な体質」とは、「完全に非・魔法的であること」。
魔法を使えない代わり、魔法にかかることもない、というものです。
作中では、こういう体質の持ち主を「免疫者(イミューン)」と呼んでいます。

普通の人間は、魔法にひっかかることはできる程度の微量な魔力を持っていて、
それゆえに街中に魔法で姿を変えた妖精が混ざっていても気付くことがない。
魔法を使える人間はというと、こちらもやはり魔力を持っているので
相手が姿を変える魔法(目くらまし)が強力だと騙されてしまうことがある。

ケイティは、その体質ゆえに魔法使いも普通の人間も見ることのできないものが
見られるわけです。その「あまりに普通人であるがゆえの特異な技能」を買われて
「魔法」を販売している企業「株式会社MSI(マジック・スペル&イリュージョン)」に
ヘッドハンティングされて…という物語。

守衛が石のガーゴイルだったり、株式会社MSIのCEO(最高経営責任者)が
「伝説のあの人」だったり、と「例のあの児童文学」を彷彿とさせる小説です(笑)。
主人公の普通人っぷりと、自分自身へのツッコみ加減がいかにも女の子で笑えます。
もっとも当番などは、彼女が自分の外見に関して「めちゃくちゃ普通」と言うたびに
「普通なだけマシじゃん!すごくデ…とかすごくブ…じゃないだけマシじゃん!」と
ツッコんでしまうんですが、そういう点も含めてホントに「普通」です、ケイティ。

まあ、見た目云々の愚痴に目をつぶれば、ケイティはいかにも親しみやすい
結構気のいい子です。出会った男性が自分に気があるかどうか、色々気を揉んでみたり、
「彼って脈ありかも」と思った瞬間、その判断が間違いである理由を10も挙げてみたり、
ロナルド・ウィーズリーが聞いたら「そんなに一度に沢山のことを考えてたら、
破裂しちゃうよ」と言いそうな、実に「女の子な思考回路」の持ち主です。

当番は主にケイティの女子っぷりを楽しみに読んでいるのですが、
なにぶん、邦訳で出ているのは二冊きり。原書だとあと一冊あるらしいんですが
日本でそれが出る気配がありません。待てないので、いっそ原書を取り寄せようかと
思っているところです。ア○ゾンでのレビューによれば、ポタの原書が読めたなら
大丈夫、程度の英語みたいなので。

この際、一冊めからペーパーバックで読もうかな。
ア○ゾンで検索してみたら、表紙もかわいらしいし。

でも、『ニューヨークの魔法使い(原題 Enchanted,Inc)』で検索したら
ア○ゾンの紹介文末尾にこんなことが書いてあったんですよ。

From sanitized descriptions of New York City life
to hunky wizards and fairies on the subway,
this book is pure and innocent fantasy,
suitable for preteens
or readers hungry for a cotton candy read.
(強調・星見当番)


a reader hungry hor a cotton candy readで悪かったわねえええ。
当番はケイティ・チャンドラーが必ずバッグにチョコを忍ばせて通勤するように、
通勤用の鞄にpreteensが読むような甘いもんが入ってないと脳内活糖値が低下して
死んじゃうんですううう(活糖値=活字における甘さの度合い。血糖値のようなもの)。

なお、検索していたらケイティ・チャンドラーものはドイツでも翻訳されて
出版されているみたいです。そのドイツ語版ケイティ・シリーズのタイトルが
可笑しくて―“Hex and the City. Ein zauberhaft Roman”って言うの。
勿論、某有名テレビドラマのもじりですね。当番、あのドラマは見てないけれど、
ケイティ・シリーズのドイツ語版にこんなタイトルがつくくらいだから、
ドイツでもあのドラマは人気だったのかしら。







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最終更新日  2007.10.28 21:56:25



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