|
カテゴリ:花
近年、ヨーロッパから導入されたハチが生態系を脅かしているとして、
問題になっています。 セイヨウオオマルハナバチという蜂ですが、トマトの授粉用に使われ、 多くの農家に普及しています。もともと、トマトには実つきをよくするために ホルモン処理が行われてきました。その作業をハチに任せることができる ため、大規模農家にはなくてはならないものとなっています。また、 ホルモン剤を使わなくてすむため、無農薬栽培に一役かっています。 そのため、輸入もとのオランダでは、トマトの無農薬栽培が当然のように 行われています。 導入時、そのハチが温室から逃げても、日本の冬を越すことはできない と言われていました。しかし、北海道などですでに野生化が確認されて います。わたしたちの花のハウスにも近年訪れるようになり、特に シクラメンの時期には必ず現れます。ここ、島根県でも野生化している 可能性があります。花栽培家にとって、この問題は深刻です。なぜかと いうと、折角咲いた花をハチが授粉し、すぐに散ってしまうからです。 今のところ、見つけ次第叩いてしまうより他ありません。水をかけると すぐに地面へ落ちるので、そうすれば割合簡単に退治できます。しかし、 数が増えれば、そんなのん気な対処法では追いつかないかもしれません。 また、自然界では、セイヨウオオマルハナバチが他の在来のハチを 追いやる可能性があります。さらに、花の横に穴をあけて蜜をとるという 「盗蜜」をするので、トマトの花のように蜜のない特殊な花を除けば、 野生植物の授粉にはそれほど役立たないと言われます。結果、貴重な 植物が絶滅していく恐れがあります。 人間がよかれと思ってやった行為が、裏目にでることはよくあります。 このハチの問題も簡単ではないですが、何か解決法を考えなくては なりません。 シクラメンの授粉をするセイヨウオオマルハナバチ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年10月19日 05時53分24秒
コメント(0) | コメントを書く |