英語って大切?

英語って大切 ?

インターナショナルスクールに娘を通わせている私がこのようにいうのもなんだが、日本人である娘にとっては英語よりも日本語の方がずっと重要だと考えている。英語はあくまでも Second Language。母国語である日本語がおぼつかないようでは、Second Language など本当の意味でマスターできるわけはない。

数年前、芸能人を多数輩出することで有名な某インターナショナルスクール出身の生粋の日本人の方と話をする機会があった。どういう状況だったかは忘れたが、彼女は何かメモをとりながら、こうのたまった。
「ねぇ～。○○（小学校 2 ～ 3 年レベルの漢字）ってどう書くんだっけ？」唖然とする私を尻目にさらにこう続ける。「わたしぃ～。漢字苦手なのぉ～。」
恥じ入る様子はまったくない。彼女は私よりも 5 ～ 6 歳年上のりっぱな大人の日本人だ。海外育ちでも、現在海外を拠点に生活をしているわけでもない。インターナショナルスクール出身なので英語はもちろん達者である。でも、英語が達者なら、それでいいのだろうか? 私は断じてよくないと思う。

もちろん、英語ができることによって得する場面は多い。そうでなければ、わざわざ高い学費を払ってインターナショナルスクールなど通わせない。でも、13 歳の娘が本当に身につけなければならないのは、これから先、授業を通して学んでいく英語だ。現時点での彼女の英語力は所詮子供が遊びに使う程度のものでしかない。同年代の友達や先生とは不自由なく会話できるものの、ボキャブラリーも文法力も中学レベル。そんな英語が大学やビジネスで通用するとはとても思えない（もっとも日本語でも現時点ではそんなこと無理だけど…^^;）。

このままインターナショナルスクールに通い続ければ、英語で不自由することはまずないと思う。でも、英語は単なる手段にすぎないということを忘れないでほしい。大切なのは英語の先にあるものだ。娘には将来精神的にも経済的にも自立した女性になってほしいと心から願っている。それには、英語の先にあるものをつかむことが不可欠だろう。(2005.2)