様子見すべきタイミング
トレードの世界には、スキャルピングという手法があります。FXを例にとると、1銭・2銭というごくわずかの差益で利益を確定するのです。一度に得られる利益は、この英語が意味するように「皮」程度の小さいものですが、チリも積もれば何とやらで、複利運用で億万長者を夢見るスキャラーは世界中に存在します。しかしある程度の反射神経も必要で、決済のタイミングを逃すまいと、血眼になって取引画面に釘付けにならざるを得ないこの作業。想像しただけで心が折れてしまいそうで、私には無理そうです・・・。さて、腕に覚えがあるスキャラー達が売買を活性化させる場面といえば、相場がほとんど動かない地合い、いわばヨコヨコ相場でしょう。相場が動かない場面は、取引自体が少ない時だけでなく、限界まで膨れ上がった売りと買いの勢力が釣り合っている時にも見受けられます。ちょうど梅雨の時期に似ています。北のオホーツク海気団と、南の小笠原気団がひしめき合って、前線が停滞する様子にそっくりです。こんな時、何かがトリガーとなって、均衡が崩れたら・・・?梅雨明けは大歓迎ですが、これが相場となると大変です。スキャラーに限らず、短期売買トレーダーは早いところ手仕舞いしないと、それこそ丁半ばくちに突入です。莫大な利益を得るか? それとも一瞬にして資産がメルトダウンするか?梅雨明けに必要な小笠原気団発達のトリガーは、まだまだ研究の余地がありはっきりしていませんが、この丁半ばくちの場合にイカサマ勝ちできるのは、相場を動かせるだけの資金力を持った巨大ヘッジファンドか、政府の中央銀行しかないのです。写真・・・均衡が崩れ、一瞬で値が飛んだ様子。これがトレードの面白さであり、怖さでもある。(2009/06/05_2130ごろ)ブログトップへ