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甘い言葉にほだされる10代の若者から怒りにまかせて前の車を煽るドライバーまで、対する相手の感情に影響を受けて誤った判断を下す人は多い。
長い間そうではないかと思われてきたことを裏付ける形で、人の感情を操る要素に関する興味深い事柄が明らかになった。心理実験により、男性は自分の目的を達成するために、故意に相手を怒らせていることが判明したのだ。 この研究を行ったカリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)所属の行動経済学者、ウリ・グニージー(Uri Gneezy)氏によると、例えば男性Aが男性Bと何かを競っているケースで、Aは自分が勝つために役立つと判断した場合に、Bを怒らせる手に出るという。 ◆怒りを研究する意義 グニージー氏率いるチームでは、人が意志決定を行うにあたって動機となる要素を研究テーマとしている。同氏によれば、この際に主要な要素となっているのは、人と人の間の戦略的な意思疎通だとみられるという。 こうした意思疎通の中でも、相手の感情への働きかけが、人間の行動の主要な動機付けになっていると考えられる。今回の研究における心理実験は、この点を確かめるべく行われたものだ。 従来、心理学者や交渉術の専門家の間では、意志決定の際には感情を排除する方が良いという説もあった。理性的に動く人は感情に全く左右されないはずだとする極端な意見もあったと、グニージー氏は語る。同氏は同僚のアレックス・イマス(Alex Imas)氏とともに、この研究に取り組んでいる。 しかしグニージー氏の研究結果は、こうした意見とは全く反対のものだ。「感情こそ、人間を形作るものだ」と同氏は述べている。 言い換えれば、自分の感情に左右されるのは完全に自然なことで、そうした行動をとることを弱点だと感じる必要はないということだと、グニージー氏は解説する。同氏は『The Why Axis: Hidden Motives and the Undiscovered Economics of Everyday Life(「なぜ?」の軸:隠れた動機と日常生活に潜む経済学)』という著書もある。 ◆心理実験の概要 第1の実験として、研究チームでは被験者となった男子大学生140名を対象に、無作為に選んだ2人1組のペアを作り、握力を競わせた。 実験の最初のラウンドが終了した後、ペアのうち1人を意志決定者とし、ペアのもう片方に作業を課すことで、用事を言いつけられた相手の怒りを煽ることができる機会を与えた。すると意志決定者は、怒らせることで相手の成績が下がると判断した場合には、戦略的に怒りを煽ることがわかった。一方で、怒らせるとかえって相手が有利になると考えた場合には、こうした行動は見られなかった。 このケースでは、冷静になると考えられない場面で相手を怒らせることは賢い作戦とは言えないことを、意志決定者になった側の被験者は理解していた。握力テストの場合、相手は怒っている時の方が握力が強くなるため、自分が負けてしまうからだ。 120人の男子大学生を対象とした第2の実験は、冷静さが試されるコンピューター・ゲームで、無作為に組み合わせた相手と1対1で対決するというものだった。こちらでは、被験者は相手を怒らせれば、自分が優位になるであろうことを知っていた。 というのも、相手を怒らせれば、デジタルな標的を撃つこのゲームでは精度が下がると考えられるからだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
所得が少なく、将来の不安も半端無いんだから、消費せず貯蓄するのが当たり前だろ? サイレントテロでも何でもない。当たり前の行動を取っているだけ。 何処までも残酷な日本の経営者達は、貧乏人に国家経済の責任をも擦り付けたいみたいだけどな
(2014.04.07 22:06:07)
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