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カテゴリ:投資
今日(8日)は、トルコのマクロ経済統計に関する重要と思われる記事は特にありませんでした。ベラート・アルバイラク国庫・財務大臣の発言に関する長い長い記事も出ていましたが、特に紹介しなくても想像できるような内容ばかりでした。 今日は金融(投資)関係の記事が2つ出ていましたので、こちらを紹介します。一つは「今日の為替相場状況」とでも言える、このブログでも時々紹介している記事で、もう一つも、しばしば紹介している「10月の金融投資手段別パフォーマンス」に関する記事です。
一方、記事の記述が完全には理解できていないのですが、今や数少ない「大統領、AKPを明示的に批判している記者・編集者」ともいえると覆われるシリア人新聞記者が禁固刑を位渡されたという記事が出ていました。管理者の理解では、全て「エルドーアン大統領に対する侮辱」について争われた裁判ですが、「公務員に対する侮辱」の罪で「禁固1年8ヶ月25日、2年未満の禁固なので執行猶予が付き、執行猶予5年」、かつ、「大統領に対する明白な侮辱」の罪で、「禁固2年5ヶ月5日」の判決が下りました。「侮辱と言えば侮辱」なのでしょうが、「普通に、あるいは、一般常識の範囲内の言葉で、厳しく批判的な記事」を書くことで実際に収監されてしまう状況になっていると言えるのではないかと思います。日本でも誘拐されて解放された記者の方について「報道の自由(取材の意義・必要性)」についても議論され、おひざ元のトルコでもエルドーアン大統領自身が「カシュクチュ論説員殺害事件」に対して厳しく批判しているのですが、「ダブルスタンダード」か、いつか紹介した「EU の唯一の基準、トルコの唯一の基準(=双方が、「自分は常に正しく、相手は常に間違っている」という基準をもっていること)」が適用されているようにも思えます。勿論、トルコは「殺害しないで、正当な裁判を行い、そこで判決が出ている状態」を実現させています。
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今日最初に紹介するのは、今日の為替相場状況に関する記事で、今日(8日)付のアナトリア通信(AA)の記事です。 見出しは「ドル/TL相場は、1ドル=5.42TL水準で取引されている」です。 ドル/TL相場は、上昇して寄り付いた後、前櫃終値から0.93%上昇して1ドル=5.42TL 水準で取引されています。 アメリカの選挙後、民主党が下院で過半数を確保したことにより、トランプ大統領の過激な政策が制限される可能性についての予測が形成され、この状況は世界でリスク選好性を上昇させました。 ドル指数は、昨日は95.6ポイントまで低下しましたが、今日は0.2%上昇して96.2ポイントとなっています。 昨日、1ドル=5.4154TLまで上昇したドル/TL相場は、ドルの価値が他の通貨に対して下がった影響で、1ドル=5.3229TLまで低下し、前日終値から0.09%低下して1ドル=5.3712TLで取引を終了しました。 ドル/TL相場は、今日、上昇して寄り付き、10:35現在、前櫃終値から0.93%高い、1ドル=5.4210TL水準で買い手が見つかっています。同時間帯には、ユーロ/TL相場は、0.9%上昇して1ユーロ=6.2075TL、ポイント/TL相場は、0.95%上昇して1ポンド=7.1291TLで取引されています。(管理者注:その後は更に上昇傾向を強め、1ドル=5.47L水準までリラ安が進みました。) アナリストたちは、今日、トルコ国内では主な統計の発表がなく、国外ではアメリカの週間失業保険申請数とアメリカの中央銀行に当たるFRB/FEDの金利決定が注目されると指摘しています。 テクニカルの観点からは、ドル/TL相場は、1ドル=5.35TLを下回って取引を終了した場合、低下傾向が継続して、1ドル=5.10TLと4.95TLに支持線線があることを指摘したアナリストたちは、上昇する場合には1ドル=5.4750TLに抵抗線があると述べました。
次に紹介するのは、今年10月の金融投資手段別パフォーマンスに関する記事で、これも今日付けのAAの記事です。 見出しは「10月に最大の実質利益をもたらしたのは国家国内借用証券(DIBS)だった」です。 消費者物価指数(TUFE)及び国内生産者物価指数(YI-UFE)で調整後、2018年10月に最大の実質利益をもたらした金融投資手段は国家国内借用証券(DIBS)でした。 トルコ統計庁(TUIK)は、2018年10月の「金融投資手段実質利益率」を発表しました。 それによれば、10月に月間で最も高い月間実質利益をもたらしたのは、YI-UFEで調整後には3.46%、TUFEで調整後には1.69%の利益をもたらした国家国内借用証券(DIBS)でした。 YI-UFEで調整後には、金融投資手段の中の定期預金金利(税引き前)は0.74%、投資家に利益をもたらしました。一方、BIST-100指数は1.06%、金地金は7.37%、ドルは8.75%、ユーロは10.03%、それぞれ実質的損失をもたらしました。 また、TUFEで調整後には、金融投資手段の中の定期預金金利(税引き前)は0.98%、BIST-100指数は2.76%、金地金は8.96%、ドルは10.31%、ユーロは11.57%、それぞれ実質的損失をもたらしました。 過去3ヶ月間の期間で見た場合は、ドルはYI-UFEで調整後には2.73%、TÜFEで調整後には9.75%で、最も高い実質的利益をもたらした投資手段となりました。一方、同時期にDIBSは、YI-UFEで調整後には17.40%、TUFEで調整後には11.75%で、投資家に最も大きな実質的損失を与えた投資手段となりました。 過去6ヶ月間の期間で見た場合は、ドルがYI-UFEで調整後には10.79%、TUFEで調整後には22.86%(管理者注:ママ)で、最も高い実質的利益をもたらした投資手段となりました。一方、同時期にBIST-100指数は、YI-UFEで調整後には33.74%、TUFEで調整後には26.52%で、投資家に最も大きな実質的損失を与えた投資手段となりました。 金融投資手段の年間実質利益を見た場合にも、ドルがYI-UFEで調整後には9.61%、TUFEで調整後には26.91%(管理者注:ママ)で、最も高い実質的利益をもたらした投資手段となりました。一方、同時期にDIBSは、YI-UFEで調整後には38.07%、TUFEで調整後には28.30%で、投資家に最も大きな実質的損失を与えた投資手段となりました。
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Last updated
2018.11.09 19:20:14
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