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2011年05月20日
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iSPEED for iPad

先般、楽天証券はiPad用のマーケット・ウォッチング・ツールである「iSPEED for iPad」をリリースした。無料でダウンロードでき、使用できるアプリなので、iPadをお持ちの方はぜひ試してみて欲しい。基本的にMarket SpeedのiPad版だが、スマートフォン用のiSPEEDよりも機能が多いし、iPadの大きさもあって、より使いやすい。

楽天証券に口座をお持ちでなくてもある程度の機能を使うことができるし、口座をお持ちの場合はフル機能(差は、リアルタイムの株価、ニュースの本文の閲覧、それに以下で説明する「マイボード」の機能など)を使うことができる(現在、口座をお持ちであれば、売買をしていなくても利用できる)。

このアプリは、自分でよく見る銘柄を登録する機能があり、この登録銘柄をiPadで一覧する「マイボード25」あるいは「マイボード100」という画面を持っている。前者は、25銘柄単位で登録銘柄のリアルタイムの株価、前日比高低、その比率(%)といった情報を一覧することができ、後者は、iPadの一画面で100銘柄の株価と前日比高安を見ることができる。10行×10列の一画面で株価を見ることができ、前日比で、値上がり銘柄は赤、値下がりは緑、変わらずなら黒といった調子で色分けされているので、その時々の株式市場の様子を一目で眺めることができる。

証券会社の店頭にはしばしば株価ボードがあり、株価が大きく動いた時のニュースなどで映されることがあるが、自分専用の株価ボードをiPadの画面の中に作るイメージだ。毎日継続的に見る銘柄を登録するとなると、これは、なかなか考え甲斐がある。

マイ株価ボードに必要な条件

さて、「自分の株価ボードを作ろう」、「自分が継続的にウォッチする100銘柄」を決めようと思うと、それなりの方針が必要だ。

筆者は、以下のような方針で100銘柄を選ぶことにした。

  1. 日本の株式市場の代表的な銘柄をなるべく網羅すること。
  2. 業種などの銘柄属性において株式市場のバランスをある程度反映すること。
  3. 1行10銘柄の制約下で、傾向が似た銘柄をグルーピングすること。
  4. 似た傾向のグループ同士(例えば共に輸出株の自動車と電気)を隣接させること。
  5. 自分が当面注目している銘柄の置き場所を作ること。

こうしていくつかの要素でバランスを取りつつ、各グループを10銘柄として、10グループ合計100ぴったりの銘柄を選ぶのは、それなりに時間と努力を要する作業だったが、自分で株価指数を作っているような、久しぶりにファンドを運用しているような楽しさがあって、当初の期待以上に熱中してしまった。


iSPEED for iPad マイボード100銘柄

10の分類と構成銘柄

筆者が作った「マイボード100」の銘柄のグルーピングは以下の通りだ。上から以下の順番で並べることにした。

  1. 金融: 代表的な金融銘柄を網羅する。
  2. 建設・不動産: 「土地」を感じさせる銘柄群。
  3. 素材: 製鉄、化学など素材的な色彩が強い製造業。
  4. 内需ディフェンシブ: 食品、化粧品、薬品など内需型のディフェンシブ銘柄群。
  5. 消費: 個人消費に直結する小売り、外食など。
  6. 電気: 電気関連の銘柄をバランスを考えて配置する。
  7. 自動車・輸送機: 自動車関聯銘柄プラス造船。
  8. 商社・物流: 貿易や物流に関わる銘柄群。
  9. 公共株: 電力、ガス、通信など。
  10. 当面の注目銘柄: 仕事の関係などで、個人的に見ている銘柄。

具体的には、以下のような感じだ。

まず、職業柄、金融株の動向はよく見ておく方がいい。経済全体の好不調の影響が金融株に表れるということもあるし、金融業の中のどのカテゴリーの調子がいいかというようなことも見ておきたい。従って、コード番号的には主に8000番台なのだが、1行目には金融株を並べることにした。全体が10銘柄なら、メガバンク3行の株価は比較も含めて三つとも見ておく方がいいだろう、その後に地銀の代表(横浜銀行)、信託銀行(三井住友トラストHD)、損保(東京海上HD)、生命保険(第一生命)、それに証券として野村、大和、さらにネット証券であるSBIホールディングスを登録することにした。

2行目は建設・不動産関連だ。地価が上昇したり、公共投資が増えたりすると好調になるグループであり、建設機械も二社(コマツ、日立建機)入れておく。不動産と金融は時に似た動きをするので、行は隣接させておきたいので、このグループを2行目にした。鹿島、大成といった大手ゼネコン、住宅の大和ハウス、道路の前田道路、プラントの千代田化工、それに不動産は三井と三菱、最後に、金融からこぼれてきた銘柄で不動産ビジネスで存在感の大きいオリックスを入れておいた。

素材は、高炉の新日鉄に、電炉の東京製鐵、アルミの日軽金、銅と金の住友金属鉱山、石油の国際石油開発帝石、昭シェル、化学は住友化学、繊維で東レ、加えて旭硝子、住友電工、といったラインナップだ。内外のインフラ投資に反応する。


1.金融


2.建設・不動産


3.素材

食品、薬品の辺りは入れたい銘柄数が多くて選択が難しかったが、ビールの上位二社(キリン、アサヒ)、味の素、日清HD、山崎製パン、花王、資生堂、と並べて、薬では医家向け大手二社(武田、第一三共)に大衆薬の大正製薬を見ることにした。

小売りは、セブン&アイにローソン、イオンといったライバルを並べ、三越伊勢丹、高島屋とこれもライバル関係、商品の価格レンジのやや高い三陽商会と逆に安いファーストリテイリング、外食はハンバーグ(マクドナルド)、牛丼(ゼンショー)、居酒屋(ワタミ)とバリエーションを重視した。

電気は、日本株のファンドマネジャーの多くが好きなセクターだが、私はそれほど思い入れはない。しかし、見ておきたい銘柄が多いので、選択には悩んだ。ソニー、パナソニックは家電のセット、日立、東芝、三菱電機は重電グループ、さらに、NEC、キヤノン、ニコン、京セラ、信越化学と半導体関連にウェイトを置いたラインナップにしてみた。

自動車では、メガバンク同様トヨタ、ホンダ、日産の大手三社は外せまい。それに軽自動車のスズキ、トラックの日野自動車、部品のデンソー、ルネサステクノロジー、タイヤでブリジストンまで自動車関連を選び、三井造船、三菱重工の造船2社を加えて、輸送機のカテゴリーとした。

最初に勤めた会社が商社だったこともあって、筆者は商社業界にはそれなりに興味がある。三菱、三井、伊藤忠の大手三社と双日まで見ることにした。加えて、郵船、商船三井の海運、全日空、さらに三菱倉庫、日本通運、ヤマト運輸と、内外の物流に関わる銘柄をセレクトした。

たとえば現在のように電力株が特別な話題に上るような時期に、他の銘柄と一緒に公共株のカテゴリーに入れるのはどうかとも思ったが、電力(東京、中部、関西)もガス(東京ガス)や通信(NTT、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク)、それにJR東日本、JR東海(共に最近の学生の就職人気が高い)、さらに私鉄から東急電鉄を入れて公共株グループとした。

基本的な業種分類は、上記の9行で終わりで、最後の一行は、割合頻繁に入れ替えることも考慮しつつ、仕事上の関心などもあって株価を見ておきたい銘柄を10個選んだ。筆者が、楽天を見ておきたい心境はご理解頂けるだろう。加えて、インターネット関連のディー・エヌ・エー、グリー、サイバーエージェント、サイバーエージェントの隣に広告代理店大手の電通を並べ、フジテレビ、TBSといったテレビ、加えて任天堂、大日本印刷といったここまでのカテゴリーに入れにくかった銘柄、さらに最後に、大日本印刷との比較で図書印刷(筆者の近刊書籍の印刷所でもある)を見ることにして、合計100銘柄を選んでみた。


 

メンテナンスと今後の楽しみ

筆者は、実際には、箱庭を作ったこともないし、幕の内弁当を作ったこともないが(食事の支度は好きだが、弁当は作らない)、一画面に収まった「自分で選んだ100銘柄」を眺めるのは、これらを眺めて悦に入るような感覚があるように思う。

何はともあれ、これらの株価を毎日継続的にチェックすると、株式市場に対してぐっと親近感が湧くようになる(それで儲かるようになるかどうかは、まったく定かでないが)。

個々の銘柄で気になる銘柄があれば、iPadの画面上をタップすると個別銘柄のページが開き、株価の歩み値、銘柄の主な属性(時価総額、PER、配当、など)、期間の長短の異なる幾つかのチャート、加えて取引所の「板」、さらにその銘柄に関連するロイター(一日にトータルで1,000本以上)などのニュースを見ることができるので、「マイボード」は、株式市場を見る目次代わりに使うことができる。

一方、苦労して選んだとはいえ、100銘柄のラインナップに対して、あれやこれやと不満が生じるのも株式愛好家としては自然な人情だろう。筆者も何度か銘柄を入れ替えたが、この際の気分は、株価指数の銘柄検討委員のようでもあり、株式ポートフォリオを運用するファンドマネジャーのようでもある。

実際のファンドマネジャーは、銘柄の選択だけでなく、投資銘柄に対するウェイトの決定が非常に重要なので、マイボードのメンテナンスとファンドの運用は感覚が少し異なるし、必要なスキルにも違いがある。とはいえ、たとえば、自分が選んだ100銘柄に、等金額、単元株、時価総額ウェイトなど基準を決めてウェイト付けすると、自分独自のインデックスのポートフォリオのようなものができ上がる。

100銘柄は、NYダウの30銘柄よりも多く、日経平均の225銘柄よりも少ない銘柄数だが、それなりに市場を代表する銘柄を網羅したインデックスになり得る銘柄数だ。実際にファンドを運用する場合は、「100」という制約を課することに意味はないが(むしろ有害でもあるが)、ちょうど100銘柄を選ばなければならないという制約は、ゲームとして楽しむ上ではほどよい制約であるように思う。

iPadをお持ちの読者には、ぜひiSPEED for iPadをインストールして、マイボード作りを楽しんでみていただきたい。






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最終更新日  2011年06月21日 10時15分05秒


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