「FPD 2013」ジャパンディスプレイは有機EL・液晶パネルなど展示
ジャパンディスプレイは、初出展となった昨年に引き続き、スマートフォン/タブレット用や車載用、放送業務用など幅広い用途に応じた液晶パネルなどを出展している。 FPD開幕の23日に合わせて発表されたのは、12.1型で4K/3,840×2,160ドットの液晶モジュール。タブレット用として世界最高クラスという精細度365ppiで、4Kテレビをモバイル環境で実現できるとしている。ノートPCなどの利用も想定する。 低温ポリシリコン技術により、大容量・高精細表示だけでなく、薄型/狭額縁化や低消費電力化も実現。額縁は上と左右が各2mm、下6.8mm。モジュールの薄さは1.96mm。パネル部の消費電力は360mW(白500cd/m2時)。量産開始時期は未定だが、既に体制は整えているという。 静電タッチ機能を液晶パネルに内蔵して薄型/高精度タッチパネルを実現する「Pixel Eyes」関連では、7型/1,200×1,920ドットに高精細化したものを出展。これを使って、指を触れずに画面に近づけるだけの「ホバー」操作や、スタイラスペンでの入力を体験できるようになっていた。 同イベント内で多く来場者を集める同社ブースの中でも特に注目されていたのは、“イノベーションビークル”と呼ぶ最新技術を載せた試作機などを集めたコーナー。 同コーナーには、車載用のディスプレイとして、人の頭部(顔)を認識する「ヘッドトラッキングシステム」と連動する裸眼3D液晶を参考展示。スピードメーターや車載カメラの映像を表示するインパネをイメージした画面となっており、運転者に向けたカメラでとらえた人の顔の位置に合わせて、視差バリアをコントロール。運転する人の顔の位置に合わせてメーターや外部映像を見やすく立体表示し、クロストークも抑制する。 パネル解像度は2,560×1,440ドットで、3D表示の解像度は1,280×1,440ドットとなる。運転者以外は認識しないように、ヘッドトラッキングは1人分のみとなる。今回の試作機では、カメラから50cm~1m離れたところまで顔を認識できるという。 車のコンソールに合わせて形状を変えられる「曲面インセルタッチパネル」も参考展示。12型/2,560×1,440ドットで、前述のPixel Eyesによりタッチ操作を実現している。RGB画素だけでなくW(ホワイト)の画素を加えることで輝度向上/省電力化する「WhiteMagic」も搭載。 車載向けに色域を拡大したという「高解像度・高演色液晶ディスプレイ」も出展。WhiteMagicのRGB+Wと、高開口画素により輝度を向上。カラーフィルタの改善など独自技術によりNTSC比102%(一般的な車載向けは70%)を実現した。車載向けディスプレイには、「警告を表す赤色をより鮮やかに表示したい」といった安全面からの高画質化が求められているとのことで、こうした要望に応えるものとして提案している。パネルはIPS NEOで、「明るさを下げずに濃い色を出せることが有機ELに比べたメリット」としている。 他にも、車載向けには12.3型で2,880×1,080ドットまで高精細化した液晶を展示している。「アモルファスシリコンでLTPSに迫る精細度」としており、従来(1,440×540ドット)と同じ画面サイズで表示情報量を増やすことができた。また、スピードメーターなどの針を表示しても、ガタつき感がないという。 「車載Cluster向け 穴あきLCD」は、同じくメーターなどを表示できるディスプレイだが、目盛りなど背景が液晶で、針の部分は実物を使用したもの。「液晶と針の組み合わせで、立体感/高級感を表現できる」としている。また、-30~40度などの低温地域において、液晶の針表示の追従性を心配する人にも勧めやすいという。穴の部分は後から開ける工程となっており、配線が重ならないような構造。製品化の時期は未定だが、仮にいま製品化が決まった場合は、2016年ごろには量産可能だという。 「高画質反射型LCD」は、バックライト不要でフルカラー表示ができるという液晶ディスプレイ。展示されたのは7型/解像度1,920×1,200ドット(321ppi)で、動画表示も可能。消費電力の7割を占めるというバックライトを点灯せずに利用できる。薄さは0.8mm。ウェアラブルデバイスやデジカメなど、外光下で使う製品でも表示が見やすくなるという。色域はNTSC比30%、階調は6bit、コントラスト比は30:1。必要な時だけバックライトを点灯させることも可能だという。この反射型LCDに、IR方式のタッチパネルを組み合わせた試作機も展示していた。 IPSディスプレイの様々な用途提案も行なっている。DCI仕様に準拠した4K/4,096×2,160ドットの30型パネルは、放送用途向けに広色域化したことが特徴。バックライトはLED。17型フルHDの放送用カラー液晶パネルは、従来のCCFLからLEDにバックライトを変更し、モニターの薄型化や省電力化を可能にするという。応答速度は13ms。デジタルカメラ向けには、120Hz倍速駆動の3型/720×480ドットパネルも展示している。 有機ELは、5.2型1,080×1,920ドット(423ppi)の試作機を展示。白色有機ELとカラーフィルタの組み合わせで、動画や静止画をクリアに表示できるとしている。WhiteMagicによる低消費電力化も行なっている。主にスマートフォンでの利用を想定している。【AV Watch,中林暁】(Impress Watch 10月24日)【C94緊急SALE!】≪楽天NO1タブレット≫【タブレットデビューに!!】【楽天人気NO1タブレット】【C93A bluetooth/GPS搭載】C93/C94【10型10インチ/アンドロイドタブレット】 【アンドロイドタブレット】android tablet/タブレット PC 本体価格:14,950円(2013/10/25 17:19時点)感想(1124件)