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まずは、冒頭の夜の山道でのカー・チェイス!
映像を一切使わずに、 ガードレールと飛び散る火花や鹿まで再現。 もう、ちょっとチープでも、結構うまく表現されていて、 面白い! そこから始まる、なくなった姉を持つ兄弟と、 山奥のツタに覆われた離れに住む三兄弟の 風船のメッセージをめぐる奇妙な話。 これに、風船の手紙を持ったタコを釣った男、 家政婦として働く元愛人がからみます。 徐々に明かされる物語の背景、 複雑なシチュエーション、 よく考えると非常に悲惨でシリアス、 なのにそれぞれのしぐさや場面では笑ってしまう。 この個性的な内容が「劇団公演」ならでは。 鈴木砂羽さん演じる姉の悲しい運命が、 ずしっと重い。 砂羽さんは本当に独特の雰囲気がある人で 話の重さを中和させる、 漂うような「アンニュイな感じ」を醸し出しています。 ぼくもとさんは、今回は物語には直接関係しない (他の人に比べれば)普通の人。 (パンフによると何も背負わない役というご本人のリクエスト) そろそろキツイ役を期待します。 気になったのは、12才の子供の役。 大人が演じると、常に怒鳴って怒っている、 わがままな子供のやかましさ、うるささが、 本当にわずらわしくて参りました。 終わって、題名の「cover」って何?と思いましたが、 倉持さんの話をパンフ(1000円で内容充実!)で読むと、最初に浮かんだ題材が、何十年後に見つかった「風船のメッセージ」と、ツタに覆われた大木が枯れて木の形だけ残る「からっぽの木」だったそうです。 それで、仮チラシの仮題が「覆われる・・・」だったわけで、そこから「cover」になったのですね。 納得。 PPPPの初、本多劇場。 そして今回は地方公演を組んでいないので、 ホンダ特有のものが見えたでしょうか。 そして、次回は来年3月ザ・スズナリ!!! だそうです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▽▼▽ペンギンプルペイルパイルズ#14 『cover』▽▼▼ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://penguinppp.com/next/14/ [劇作・脚本・演出] 倉持裕 [音楽] SAKEROCK [出演] 鈴木砂羽/小林高鹿/ぼくもとさきこ/玉置孝匡/ 近藤智行/吉川純広/谷川昭一朗 [日時] 7月17日(金)~26日(日) [会場] 本多劇場(下北沢) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (以下HP解説から引用) “非日常な日常”で繰り広げられる濃密な会話劇 作・演出の倉持裕がプロデュース公演などで多くの作品にかかわっていたり、役者陣も客演で顔を見掛けることもしょっちゅうなせいか、意外な感じの1年ぶりとなる劇団公演。初めての本多劇場というのもまた意外。 今回は彼らの真骨頂ともいうべく、“非日常な日常”で繰り広げられる、濃密な会話劇。 その兄弟には30年前に失踪した姉がいた。もう死んだものとあきらめてはいたのだが、ある日、ある港で漁師が釣り上げたタコに張り付いていた手紙がどうやら姉が書いたモノらしいと分かった兄弟は、引き取りに漁師のもとに向かう。差出人が死人と聞いて落胆する漁師だったが、そこに姉とおぼしき女から電話が入る。「お返事お待ちしております」と…。なにやらミステリーな雰囲気を醸しつつ物語は進む。 姉役の鈴木砂羽は劇団公演という形では初めての舞台出演。もうひとりの客演の谷川昭一朗は独特の緩い空気を漂わせるバイプレーヤー。 ☆ 人気ブログランキングへ ☆↑ランキングに参加してます。↑よろしければ1クリック投票いただけると嬉しいです。m(_ _)m お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.07.27 14:14:40
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