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風狂夜話2

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2012年09月14日
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カテゴリ:歴史



おれはいつもつらつら思うのだ。

およそ世の中に歴史というものほどむつかしいことはない。

元来人間の智慧は未来の事まで見透すことが出来ないから、

過去のことを書いた歴史というものに鑑みて将来をも推測

しようというのだが、しかるところこの肝腎の歴史が容易

に信用せられないとは、実に困った次第ではないか。

見なさい、幕府が倒れてから僅かに三十年しか経たないの

に、この幕末の歴史をすら完全に伝えるものが一人もない

ではないか。それは当時のあり様を目撃した古老もまだ生

きて居るだろう。しかしながら、そういう先生は、たいて

い当時にあってでさえ、局面の内外表裏が理解できなかっ

た連中だ。

それがどうして三十年の後からその頃の事情を書き伝える

ことが出来ようか。況やこれが今から十年も二十年も経て

その古老までが死んでしまった日には、どんな誤りを後世

に伝えるかも知れない。歴史というものは、実にむつかし

いものさ。

(「氷川清話」勝海舟座談)





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最終更新日  2012年09月14日 17時24分03秒
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