御立尚資が語る金融危機後のロシア経済
ボストン コンサルティング グループ日本代表の御立尚資がWBSで語ったものを紹介する。一説には日本の生き残る道は新興国を支えることだといわれているが・・・支えるというかロシアとどう付き合っていくか、新興国の一つでものすごく大きくて、一つ明らかなのは中期的にはかなり重要な位置を占める国だろう。過去のルーブル危機と違って今回は海外の資金が逃げ出したり、ロシア企業が借りていたお金を返すためにどんどん流出したがでもなんとかしのぎきった。いつのまにか経常黒字がたまっていたし、なんだかんだ言って懐がふかくなってきた国。1億4,5千万の人口で旧共産時代から国民の教育レベルが高くあなどれない。超富裕層を中心に日本人はどうしても手をうっておこうとするが、いずれもう一度中流をつくれるかというのがロシアにとって重要である。新しい中流はもう少し下の可処分所得がさほど高くなく日本の企業が売っているものよりもう少し下の彼らにドンピシャのコストが低価格のものをちゃんと作って売れる準備をしていかなければならない。過去60年代、70年代は安かろう悪かろうと言われていた日本企業の製品、特に車がそうだが、気が付いたら下から入ってだんだん席巻してほとんど上までとっちゃった。これを狙っているのが中国企業であり、インド、ロシアである。彼らがそういう政策をとる前に新興国を、簡単に上だけ狙いましょうではなく、当面リスクがあるからやめとおきましょう、ではなくて、ここにでてくる中流層にドンピシャの製品をつくる準備を真剣に準備していく。これが新興国と向き合うスタンスだと思う。中国は輸出がむずかしいので農村に家電を売りましょうと国をあげてやっているので、そういう商品がどんどんでてくる。御立尚資の話ではないが、中古車輸出の4割はロシアで、ウラジオストクはほとんどが日本車だそうだが、中流層にドンピシャな分野といえよう。なお現在ロシアは外貨の流出を食い止めようと、新車も含め重い税を課し、富裕層をターゲットにした日本企業は既に大苦戦している。味の素を除いては・・・そのロシアは1905年からわずか50年サハリンが日本であったのだが、北海道の宗谷岬からわずか40kmがロシア・サハリンなのだ。そうロシアは韓国同様隣国なのだ。御立尚資の「経営レンズ箱」http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20060626/105085/