第16回 中国PR市場規模は2100億、日本の3倍2009年5月21日、日本パブリックリレーションズ協会は、日本のPR業界の市場規模は741億円であると発表しました。前回調査(2006年)と比べて13.4%の伸びを示しています。日本のPR業界は順調かつ堅実に成長している感がありますが、若干物足りなさを感じるというのが正直な感想ではないでしょうか。「PRの重要性が高まっている」、「日本企業もそれを認識してきた」、「PR市場はどんどん伸びる」、とここ数年言われてきましたが、なかなかブレイクしないのが実情です。「ブランドは広告でつくれない」が刊行されたのが2003年、いよいよPRの時代がくるかと思われましたが、そうでもありませんでした。じわじわと堅実に、着実に伸びていく、というのがPRらしいとも思いますが。 中国のPR市場を見てみましょう。 中国の主要ビジネス誌「21世紀経済報道」によると、中国の2008年度のPR業界の市場規模は140億元(約2100億円)だそうです。すでに日本の市場規模の約3倍です。2000年の数字が15億元だったので、10年経たないうちに約10倍の規模に成長したことになります。 人口が日本の10倍いる中国だったらそのくらいの市場規模はあるだろう、と思う方もいるかもしれませんが、やはりこの急激な成長には驚かざるを得ません。 「21世紀経済報道」に中国PR会社大手ブルーフォーカス社(藍標)CEOの趙文権氏のコメントが掲載されていますが、「この業界(PR)では、大きな失敗をせずに流れに乗っていれば毎年30%の成長は維持できる。難しいことじゃないよ。」と至って平然としています。 私が北京に駐在し始めた頃の2005年度の市場規模は60億元(約900億円)でした。当時PR市場はまだまだ伸びて2000億円程度の潜在市場であるといわれていましたが、それから3年足らずでその数字に近づきつつあります。中国PR市場はまだまだ拡大しそうです。(2009年5月22日更新) 参考サイト: http://www.chinapr.com.cn/News/TopNews/34179.shtml 中国公関行業市場規模達140億 http://www.prsj.or.jp/UserFiles/File/newsrelease2009/ NewsRelease20090521.pdf PR業界の市場規模は推計741億円。2年で13%の伸び |