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テーマ:マハトマ・ガンジー(100)
カテゴリ:マザー・テレサとマハトマ・ガンジーの世界
1955年12月1日木曜日、ローザ・パークスは。モンゴメリー・フェア百貨店での仕事を終えて帰途に着いた。
ローザは、そこでシャツを縫ったり、アイロンをかける仕事をしていた。 緑と白に塗られたバスに乗ると後部座席の一つが空いていた。ツイてるわ。 やがてバスの後部座席はいっぱいになり、何人か後ろのほうに立った。 バスはコート・スクウェアを通ってエンパイア・シアター前の停留所にとまった。 白人が乗ってきた。座席はいっぱいで前の方に立った。 バスの運転手のジェームズ・ブレークは、後部座席の4人の黒人に大声で叫んだ。 「席を譲れ!」 誰も立ち上がらない。 「席を譲ったほうが身のためだぞ」 ジェームズは脅かすように言った。 3人の黒人の男は立ち上がって、バスの後部に行って立った。 しかしローザは動こうとしなかった 黒人は後部座席に座ることになっていたが、規則では、運転手が白人の席だといえば白人の席になるのだ。 白人の乗客が増えれば白人の座る区域をバスの後部まで広げて黒人全員を立たせることができた。 ジェームズはローザに座席を立つよう怒鳴った。 ローザは1943年にも後ろのドアから乗るのを拒否して、この同じ運転手から邪険な扱いをされたことがあった。 ローザは動ぜず、動くつもりはないときっぱりと言った。 「人種隔離条例に違反した罪でおまえを逮捕させるぞ」 「動くつもりはないから、好きなようにすればいいわ」 運転手はバスを降りて、モンテゴメリー警察の警官を連れてきた。 警官がモンテゴメリーを逮捕すると言ったとき、ローザは「どうして私たちをひどく扱うの?」と尋ねた。 バスの乗客は事のなりゆきを固唾をのんで見守っていた。 「知ったことか、ただ法律に従っているだけだ」 警官はローザを警察署に連行し、指紋をとった。 ローザが「水を飲みたい」というと「警察署の水飲み器は白人専用だ」と言われた。 モンゴメリーの黒人社会にこの事件は燎原の火のように広まり、彼女が法廷で異議を申し立てようという決意に支持を表明し、バスをボイコットした。 12月5日ローザ・パークスが裁判所に行こうと家を出ると、シティ・ライオンズのバスが停留所にとまったが、誰も乗る者はいなかった。 この時間、いつもならバスは乗客でいっぱいになっていた。 運転手は困惑したまま。冷たい大気を乗せて空っぽのまま走り去った。 ローザが弁護士とともに裁判所に着くと驚くべき光景が彼女を待っていた。 500人ほどの黒人の群集が彼女を支持するため集まっていたのだ。 ローザと弁護士は声援の中、ゆっくりと法廷に入った。 裁判官は人種隔離条例を破ったかどで有罪を宣告され、10ドルの罰金と裁判費用として4ドルを科された。 すると弁護士が立ち上がり、上訴する旨を宣言した。 上級裁判所で決着するまでローザは自由の身となった。 ローザが裁判所から姿を現したとき、待ちかねた群集から再び大きな歓声が上がった。 これが南部だけでなくアメリカ国中の法的差別に終止符を打つ運動の引き金になったのである。 後にローザ・パークスは米国連邦議会から「公民権運動の母」と呼ばれ、メダルを授与された。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年07月08日 19時04分14秒
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