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2013年02月22日
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カテゴリ:広井勇&八田與一

また同じく宮部あてに送っています。

  科学の名において十字架を弁護するために立ち上がるという高貴な計画に関するお手紙、拝見した。ブラボー!兄弟よ!僕の目的も同じだ。われわれは若いうちに、神の完全な武器をつけ、真理もて腰をかため、平和の福音を足にはき、時到らば勇気と意気をもって立ち上り、無敵の「キリストの道」を進めようではないか。キリストは聖手もて十字架の輝くしるしを、まっただ中に、高々とかかげたもう。君は(そして僕も)この聖きしるしをば、解剖刀、小刀、ケンビ鏡の城壁で守りつつ、ほえたける「人間の子ら」を追い払うことができる。彼らはヘッケル、ビュクネル、チンダル、スペンサーのような、(彼ら自身死ぬべき運命にある)、弱い頼りない指導の下に、「いと聖き者」を辱めんと試みつつあるものである。僕の暇な時間は、全部生物学の研究に費やされている。今年は東京に行ったら、モット本を買うつもりである。(709)

(承前)

・・・

第三に、僕の役所の事。-来年の博覧会のために少し忙しくなり始めた。僕は収集のため多分今年は大部分出張するだろう。

第四に、僕の勉強の事。-僕は今、進化論に熱中している。経済が許せば、たくさん本を買いたい。もし宮部君がその『人間の由来』と『ダーウィン主義』とを安い値段で僕にゆずってくれることができれば実にありがたい。宮部よ、もし進化論に関する安い本を書店で見つけたら、ドーか僕のために買っておいてくれたまえ。僕は聖書は進化論でうるわしく説明できると思う。願わくは僕が、進化論は無神的のものではなく、その計画は永遠にまでひろがり、あらゆる時代を通じて変らざるところの全能の神の一大論題たることを証明し得んことを。

モー手がくたびれたから、これで止めなくてはならない。宮部よ、君はこんな長い手紙が書けるか。僕は去年中に4通の手紙を君に送った。しかし、君はたった1通しかくれなかった。「ブショー者」!気質の問題なぞ、言いわけにならない。忙しい、だと。僕だって同じだ。「デコマル」よ、君は近眼だが、眼は丈夫だ。ドーかぜひこの手紙の返事をくれたまえ。

肉と霊における君たちの愛する兄弟なる

ヨナタン・内村鑑三

忘れないように。

太田君のお父さんにくれぐれもよろしく。君の眼はその後どうか。君の回復のため毎日祈っている。強かれ、主に仕えよ、天を仰げ!

宮部、君のお母さん、兄さん、姉さん方及び植村〔正久〕君に特によろしく。ハイカラな内海君から君によろしくとのこと。中島〔信之:1期生〕は変りはないか。

太田へ

同封で25円送る。その中から《六合雑誌》本年度購読代を《青年会》へ払って、農学校の山下〔敬太郎〕へ送るよう申し込んでくれたまえ。雑誌は教会用である。その中から《六合雑誌》本年度購読代を《青年会》へ払って、農学校の山下〔敬太郎〕へ送るように申し込んでくれたまえ。雑誌は教会用である。

•6.50       学校へ

 ・30  部屋代

 ・20 郵便代

 30-7.00=23 残り

君に借りた85銭は、学校の小使に君の着物洗濯代として40銭を払い、君の郷里から君に送って来た小さな荷物の運送にさらに40銭払ったので、5銭残っているが、これはいづれ後日、悪魔のあぶらで返す。

 

 

内村第15(英文封書) 東京下谷徒士町 宮部金吾殿行     〔内村書簡全集5〕p40-42

        札幌 内村鑑三

  1882年(明治15年)11月23日 札幌にて
 親愛なる4年間の同室の友

 和田〔健三〕君に託して送ってくれた手紙感謝にたえない。非常に面白く、力づけられ、心を打たれた。君がいつも誠実に研究に励んでいることを喜ぶ。君のためにキチンキチンと祈っている。日曜日と水曜日は君のために祈る僕の特別祈祷日である。

 1822年は僕にとり旅行年だった。今日までに300里を海岸や河川にそって旅行した。この春病気に妨げられなかったら、600里以上旅行できたろうと思う。一昨日石狩から帰った。今年の最後の旅行だろうと思う。一年の四分の一以上を外で過す事のたのしさ!僕は今まで北海道は美しい景色に恵まれていない、と思い込んでいた。休養のための時間を美しい上野の山の濃い緑のかげや、隅田の花咲く堤の上で過ごす君、また学者や学者の社会の文明的感化の下で思想を高められる君、また雄弁な弁士の説教によって精神に活気を与えられ、お母さんのやさしい声で慰められる君は、そのような状態の下にあっては、僕の休養の時や、この一年僕が訓練された僕の知的な、精神的な学校について考えることは、まずほとんど不可能だろう。時には小山の頂きに立って、真紅のカツラに色どられた緑のササのシートに一様につつまれて遠く起伏する小山を超えて、はるかに眼を南方に向け、また時には噴火湾の静かな海面を横ぎる時、雪につつまれたシリペシ岳の頂きを仰ぎ、あるいは高島の凹凸だらけの岩の上からその岩間におよぐ小さな海の生き物の動くのをのぞみ込み、あるいは稲穂峠の頂きに立って余市渓谷の秋色を見おろしつつ、「農聖人」と語る一哲学者の口をかりて歌うジョン・グレーの有名な句をくり返せば、僕の手足は力づけられ、知識はひろめられ、精神はきよめられ、霊魂は活気づけられるのだった。

  誇りはしばしば著者のペンを導き

  書物もまた人のごとくにおもてを飾る

  されど自然の法則を学ぶ者は

  ゆるぎなき真理より教訓を学ぶ

  この世の学び舎に入らずとも

  人の徳と美と知とをはぐぐむその教訓を

1882年はほとんど終ろうとしている。

 本年僕の従事した仕事の中で一番面白かったのはアワビ(Haliotis Japonicus)の人工生殖の実験だった。君も知るとおり、これは科学上からも、実際上からも、きわめて重要な問題である。新しい事実をたくさんに学んだ。(そして世界的にも新しい事実だと信じている。)自分の自由になるケンビ鏡その他の必要品を持っている。当局は僕に研究費をタップリ出してくれ、調所〔広丈〕氏は少なくも3年間この研究を続けることに同意してくれている。願わくは神よ、われら皆熱心に神のみ業をさぐりある時、今日まで解き明かさずに残しおきたまいし神の秘密を、われにあらわしたまわんことを。サケその他の魚に関する多くのむずかしい疑問を注意して調べたが、今冬の魚類学会に報告しうる多くの事実を手にすることができた。

海のすなどりは、今までのところ成功だった。しかし「人のすなどり」という大きな特権の方も、役所の時間をさいての僅かなひまに楽しんできたが、恵まれて正当な実を結んだ。昨夜委員会を開いて、われわれの将来の事業について協議したが、こんどのクリスマスには昨年の出席者数に加えて、少なくも15人分の食卓を新しく用意せねばなるまい、との計算だった。15人の新会員がすでにわれわれの会に加わったのだ!僅かな数だ、と君は言うかも知れない。たしかに少ない。しかし兄弟よ、われわれがドンナ人間か、またドンナに孤立無援だったかを考えてくれたまえ。われらを助けんために、つねにわれらに味方したまえる神に感謝しまつる!

教会の借金はすでに返せることになった。本年の献金は、多分400円以下ではあるまい。

科学の名において十字架を弁護するために立ち上がるという高貴な計画に関するお手紙、拝見した。ブラボー!兄弟よ!僕の目的も同じだ。われわれは若いうちに、神の完全な武器をつけ、真理もて腰をかため、平和の福音を足にはき、時到らば勇気と意気をもって立ち上り、無敵の「キリストの道」を進めようではないか。キリストは聖手もて十字架の輝くしるしを、まっただ中に、高々とかかげたもう。君は(そして僕も)この聖きしるしをば、解剖刀、小刀、ケンビ鏡の城壁で守りつつ、ほえたける「人間の子ら」を追い払うことができる。彼らはヘッケル、ビュクネル、チンダル、スペンサーのような、(彼ら自身死ぬべき運命にある)、弱い頼りない指導の下に、「いと聖き者」を辱めんと試みつつあるものである。僕の暇な時間は、全部生物学の研究に費やされている。今年は東京に行ったら、モット本を買うつもりである。

友人達のことに移ろう。足立〔元太郎〕は、皆の言うところでは、妻にのまれている-いつも新妻と家にいる。内田〔瀞〕は人知れず結婚し、その妻の来るのを待っている。

余はこの冬クリスマス頃君に会うまで待っていてくれたまえ。

君に最も愛せらるる   ヨナタン・内村鑑三

 君の賢いお母さん、親切な姉さん方、やさしい兄さんによろしく。北海道の猟師の下手な英語を笑わないでくれたまえ。ドーか佐久間〔信恭〕に、僕の電報を受け取ったかドーか、聞いてくれたまえ。もし受け取っておらぬということだったら、彼が僕のところへ残して行った彼の印判を押した紙をなくしたから、出来るだけ早く送るよう伝えてくれたまえ。






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最終更新日  2013年02月22日 22時08分42秒
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