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2014年11月21日
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カテゴリ:ネイチャー

エボラ感染判定、2時間→30分に大幅短縮 長崎大開発、特別な機器不要

 11月20日(木)

 エボラ出血熱の感染を効率的に判定する新たな手法を、長崎大学熱帯医学研究所の安田二朗教授が開発した。エボラウイルスの遺伝子を増やして判定するが、これまで主流の方法に比べると、特別な機器が不要で、判定時間も従来の2時間から、30分に短縮できる。エボラが猛威を振るう西アフリカをはじめ医療設備が整っていない途上国でも使いやすく、一度に大勢の人間が往来する空港などでの防疫にも適しているという。(奥原慎平)




エボラ出血熱の抗体、ダチョウの卵で大量精製 京都府立大教授グループ

 安田氏は、ウイルス固有の遺伝子を増やすことで判定する「RT-LAMP法」を応用した。

 この手法はまず、感染が疑われる患者から血液を採取し、タンパク質を分解する酵素を含んだ液体に入れる。血液中にエボラウイルスがあっても、この時点で無毒化される。

 その後、エボラウイルスの特定遺伝子だけに反応する物質(プライマー)と、遺伝子複製用の材料を混ぜる。液体を63度に維持すると、プライマーがエボラウイルスの遺伝子と反応し、エボラに特有の遺伝子が20分ほどで増加し、感染が判明する。

 10年以上にわたり、エボラウイルスを研究する安田氏は「RT-LAMP法」に使うプライマーを作った。

 安田氏は2008年、エボラウイルス用のプライマーを開発した。だが、現在、西アフリカを中心に蔓延(まんえん)するウイルスは、当時と遺伝子型が異なっており、対応できなかった。

 そこで今年6月から、プライマーの設計・改良に取り組んだ。9月にギニアで流行するエボラウイルスの遺伝子を取り寄せ、適合を確認したという。

 「RT-LAMP法」は、事前にキットを配布すれば、特別な機器がなくても容易にエボラの感染判定ができる。

 一方、アフリカなどで活動する欧州の医師団は、エボラの判定に「ポリメラーゼ連鎖反応」(PCR)法を、採用している。

 こちらもウイルスの特定遺伝子を増やして判定するのは同じだが、遺伝子複製に温度を何度も変えるなど複雑なステップを経なければならず、高価な専用機器が必要となる。また、判定に1~2時間かかる。

 安田氏は「RT-LAMP法であれば、PCR法に比べ、同じ時間で2倍の人数を調べられる。使用する器具も安価で、電力インフラの備わっていない地域でも活用できる。エボラの蔓延を防ぐ武器となる」と語った。今後、世界保健機関(WHO)や流行国の医療機関や大学との連携を視野に入れているという。

 世界保健機関(WHO)は、西アフリカを中心に流行するエボラ出血熱の感染者(疑い例を含む)が16日までに8カ国で1万5145人に達し、うち5420人が死亡したとの集計を発表した。14日発表の前回集計より感染者が732人、死者が243人増えた。

 エボラ対策として、欧米の医療チームは現地で懸命の治療にあたっているが、流行地の病院前には感染の疑いのある人が列を作る。

 安田氏によると、医療機関における2次感染の危険が増大している。また、患者が診断が受けられないまま、追い返される場合もあるといい、終息のめどは立っていない。

 エボラ出血熱 エボラウイルスに感染すると2日~3週間の潜伏期間を経て、血液が凝固できなくなり、腸管や眼球などいたる所から出血する。致死率は5割を超え、主に体液を通じて感染する。1976年にコンゴ民主共和国のエボラ川流域で初めて流行が確認されてエボラウイルスと命名された。日本国内で感染が疑われた場合、特定感染症指定医療機関か第1種感染症指定医療機関で受診する。

 

 




西アフリカを中心に流行し、世界的な感染拡大が懸念されているエボラ出血熱のウイルスを不活化する抗体をダチョウの卵から大量精製することに、京都府立大大学院の塚本康浩教授(動物衛生学)のグループが成功した。12月中旬には、この抗体を使用したスプレー剤が海外の空港で販売される予定という。

 ダチョウは傷の治りがきわめて早いとされる。その免疫力に着目した塚本教授は抗体を作る能力も高いことをつきとめ、卵から大量の抗体を取り出す技術を開発。平成20年に新型インフルエンザが流行した際に販売された抗体入りマスクが注目を浴びた。

 今回、塚本教授らは、カイコの細胞で作製したエボラウイルスの表面タンパク(リコンビナントタンパク)を抗原としてダチョウに投与。体内で生成された抗体をダチョウが産んだ卵の卵黄部分から取り出し精製した。エボラの表面タンパクは、ウイルスが人の細胞に取り付くことを可能にしており、塚本教授は「今回の抗体がヒトの細胞に浸入しようとするウイルスの鍵をブロックすることにより、感染を防ぐことができる」と話す。

 抗体のスプレー剤は、マスクや防護服、ドアノブや手などに噴霧して使用する。「抗体は治療にも応用できるが、まずは感染を防ぐことを第一とし、医療従事者や拠点空港での使用を考えた」(塚本教授)。シンガポールや香港の空港で12月中旬に使用開始を予定している。





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最終更新日  2014年11月21日 20時50分22秒
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