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カテゴリ:報徳記&二宮翁夜話
3月まででクロネコヤマトのメール便が廃止されるまでに、できるだけ寄贈しておこうと
これまで秋田県、佐賀県、宮崎県北部などローラー寄贈を行った。 田舎に秘蔵してあった「報徳産業革命の人」も一箱30冊送ってもらって、大学図書館で4冊以上本会の刊行物を所蔵していただいている図書館に寄贈した。 最後の追い込みとして市町立図書館で8冊以上集積している「報徳産業革命の人」未蔵書の図書館に寄贈中である。 小林市、帯広市、佐呂間町立図書館などである。 佐呂間町は「報徳記を読む第2集」の表紙裏面でも取り上げた町でもある。 ご縁を大切に、感謝して寄贈する。 平成27年3月28日 佐呂間町立図書館 様 「報徳産業革命の人 鈴木藤三郎の一生」の寄贈について 「二宮尊徳の会」は、これまで以下の本を刊行し、全国の公共図書館・大学図書館に寄贈いたしました。お蔭様で、「報徳記を読む」、「ボーイズ・ビー・アンビシャス」シリーズなど本会の刊行物は、多くの公共図書館や大学図書館で蔵書となっています。 また貴館におきましては「報徳記を読む」「ボーイズ・ビー・アンビシャス」等を蔵書としていただき心から感謝します。 「報徳産業革命の人」は、明治後半、砂糖王・発明王として知られた鈴木藤三郎氏について、特に報徳関係の資料を収録したもので、本会の原点となる資料集です。 鈴木藤三郎氏は報徳運動の盛んだった静岡県の遠州地方の森町の出身で、20歳の時、始めて二宮尊徳の本を読んで報徳の考えを家業の菓子製造販売業に適用し成功しました。「報徳の考えは全ての産業に適用できる」との考えから、その後氷砂糖製造業、製糖業と次々成功させ、台湾製糖株式会社初代社長にもなりました。本集においては、日本における発明を基盤とした産業革命(製造方法の機械化)の成功者という観点から「報徳産業革命」の人と呼称しました。 鈴木藤三郎は「『報徳』は全ての産業に適用できる」とし、また二宮尊徳全集の母体ともいえる二宮尊徳の日記・手紙・仕法書等を3年の歳月をかけて、20名の書生で複写させ、今市の報徳二宮神社に奉納しました。その願文において「報徳の教えが普及することによって真正の文明が実現すること」を願いました。本会もまた二宮尊徳先生の考えが世に広まることを願って全国の公共・大学図書館に寄贈してまいりました。 貴図書館において「報徳産業革命の人」を蔵書としていただき、広く市民の皆様の閲覧に供していただければと存じます。貴館のますますの発展を祈念します。 【二宮尊徳の会の刊行物】 「日本近代製糖業の父 台湾製糖株式会社初代社長鈴木藤三郎」(2010年:絶版) 「報徳産業革命の人 報徳社徒鈴木藤三郎」(2011年) 「二宮尊徳と日本近代産業の先駆者鈴木藤三郎」(2013年1月:絶版) 「砂糖王鈴木藤三郎―氷砂糖製造法の発明―」(2013年6月:絶版) 「ボーイズ・ビー・アンビシャス-クラーク精神&札幌農学校三人組と広井勇」(2013年3月:絶版) 「ボーイズ・ビー・アンビシャス 米欧留学篇」(2013年10月:絶版) 「ボーイズ・ビー・アンビシャス 新渡戸稲造の留学談・帰雁の葦」(2014年2月) 「報徳記を読む」(2014年3月:絶版) 「ボーイズ・ビー・アンビシャス第4集 札幌農学校教授技師広井勇と技師青山士」(2014年7月:絶版) 「ボーイズ・ビー・アンビシャス内村鑑三神と共なる闘い不敬事件とカーライルのクロムウェル伝」(2014年10月) 「報徳記を読む第2集」(2014年11月) 「二宮金次郎の対話と手紙 第一小田原(少年・青年)編」(2015年2月) 「報徳訓を現代に生かす佐呂間漁業協同組合」 佐呂間漁協の貯金残高を組合員数で割ると約1億円。その仕組みは非常にユニークである。水揚高の70%は月取貯金として無条件で天引されて、翌年の生活費に回される。そのほか納税準備金、漁協への手数料、年金など水揚高の9割が天引きされる。自由に使えるお金は1割以下。生活費は前年度積立の月取貯金でまかなう。前年度の稼ぎで今年度生活する。月取貯金も全て生活費に回されるわけでなく、残った金は貯金され、平均1億円の貯金を持つことができた。組合員は毎年1月その年の営漁計画書を出す。計画書を漁協の担当者と組合員で計画が妥当か話し合う。漁協は貯蓄額の80%まで貸し出す。借りた金だから毎月返済する。金銭の緊張感が維持できる。昔の漁師は1回の漁で何百万も稼ぐと、その金を腹巻きに入れ、キャバレーに繰り出したりもした。もともとこの仕組みがあったわけではない。佐呂間漁協がホタテの養殖を始めたのが昭和40年で、組合員の生活を安定させたいと始めた。当時の漁協には新事業を立ち上げる資金がなく、上部団体に借入れを申し込み断られた。販売取扱高も貯蓄残高も少なかった。町が債務保証し必要な資金が確保できた。「佐呂間漁協の仕組みは、初代の船木長蔵、二代目の船木長太郎という組合長がつくりだした。 その精神は二宮尊徳の報徳訓にあった。特に最後の三行 今年の衣食は昨年の産業にあり 来年の衣食は今年の艱難にあり。 年々歳々報徳を忘るべからず。 が、佐呂間漁協の基本精神になった。」 報徳訓をこのように仕組みとして実践している例はほかに聴かない。 鈴木藤三郎は、尊徳先生の「荒地の力を持って荒地を興す」を製糖業など近代産業に適用して成功させた。尊徳先生の言葉を自分のものとできるならば、生涯使っても使い尽くせない無尽蔵の宝庫となる。その人一代だけではなく、それを実践し続ければ、子孫や共同体まで豊かにうるおしてくれる。鈴木藤三郎はこう断言する。 「報徳の道を修養し、この道の精神を以て各種の事業に応用すものあらば、事として成らざるなく、業として成功せざるなし」(「報徳実業論」『報徳産業革命の人』p.167) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年03月28日 11時38分06秒
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