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カテゴリ:報徳記&二宮翁夜話
【三四九】堯舜師無し。釈迦も亦然り。其の知らざる所を千酸万辛、以て万姓を愛恤す。人之を称し聖と為し仏と為す。堯舜聖を欲するに非ずして聖なり。釈迦仏を欲するに非して仏なり。東照公も亦然り。数々敗れ数々走り、終に抗衝する無きに至る。是れ天下を欲するに非ずして、天下之に帰す。
【三五〇】孔子毎に堯舜を称する所以の者、道行はれざる為めなり。道行れば、則ち必しも堯舜を称せず。猶ほ今日厳冬、故に昨日の温暖を称す。今日の酷熱、故に昨日の清涼を称するごときなり。又猶ほ轎夫酒銭を得ず。故に前日之を得るを称するごとくなり。 【三五一】小田原封内曾比村前の里正奸悪を以て村民を虐す。故に挙村困窮、其の生を聊んぜず。是れ所謂桀紂天下を帥るに暴を以てして、民之に従ふなり。後の里正良善を以て我が道を行ひ、村債六千金を還了し、挙村安富、其の生を楽む。是れ所謂堯舜天下を帥るに仁を以てして、民之に従ふなり。聖王里正、貴賤霄壌、其の名異なりと雖も、其の理一なり。夫れ唯々其の名異なり。故に我が法聖人の道為るを知らざるなり。夫れ我が法は、聖経の実行なり。聖教を読むと雖も、其の実を行はざれば、則ち其の味を知る能はず。譬へば徒に柹字を読むを得て、その実を食はず。故に其の味を知る能はざるなり。又猶ほ隣家招飲有て、赴かざれば、則ち其の酒肴の味を知る無きごとくなり。曾比村後の里正は、之を実行して、其の味を知る者なり。我れ弱冠凾嶺を平げ行旅を安ぜんと欲す。今我が法を創設し、以て衆庶を済救す。其の功豈凾嶺を平ぐるの比ならんや。其の味ひ豈行旅を安ずるの比ならんや。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年07月28日 00時30分22秒
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