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2016年06月14日
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カテゴリ:宮澤賢治の世界
きぬうは豪雨のために朝のウォーキングができなかった。

浜辺に立つと、雨で空気中の浮遊物が洗い流されたせいか、海の向こうに大島が見えた、こんなにもはっきりと近くに大きく見えることはめったにないことである。

宮沢賢治は、伊豆の大島に農業指導のために渡ったことがある。

それは実はある女性とのみあいも兼ねていたようで、賢治はその女性に惹かれるのであるが、

結局告白することもなく、詩のなかに淡い恋心を封じ込めた。



宮沢賢治


きみにならびて野に立てば
 風きらゝかに吹ききたり
 柏ばやしをとゞろかし  
 枯れ葉を雪にまろばしぬ

 峯の火口にたたなびき  
 北面に藍の影置ける
 雪のけぶりはひとひらの 
 火とも雲とも見ゆるなれ

 「さびしや風のさなかにも
 鳥はその巣を繕はんに
 ひとはつれなく瞳澄みて 
 山のみ見る」ときみは云ふ

 あゝさにあらずかの青く 
 かゞやきわたす天にして
 まこと恋するひとびとの 
 とはの国をば思へるを





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最終更新日  2016年06月14日 06時46分24秒
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