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小学校一年の時、初めての夏休みに東京へ一人旅をした。 って書くと格好いいかもしれないが、札幌の千歳空港から羽田まで一人で飛んだだけなんだが、若干6歳の子供には大冒険に近い行動だったっと思う。 考えてみればお袋もよく一人で出したなと思う。 千歳空港で係員のお姉さんに引き渡され、ゲート近くで親と別れた。 胸にJ〇LのバッジとちびっこVIPとか書いたバッジをつけられて、そのお姉さんに連れられ飛行機に乗り込む。 席は確か一番前。 当時はスーパーシートとかなかった時代じゃないかなあ。 スチュワーデスの一人が僕の担当になったらしくちょくちょく様子を見に来てくれた。 一緒に折り紙を作ったり絵を描いたり。 千歳-東京間は一時間半と言う短い運行時間だったけど楽しい時間を過ごしたのを覚えている。 降りる時にその担当のスチュワーデスに僕の書いた絵と折り紙で作った「たぬき」をあげた。
羽田に着き、地上係員の男の人に連れられて荷物を取りに行く。 するとそこでは既におじさんが待っていた。 このおじさん10数年前に無くなってしまったのだが、自分に男の子がいなかったから僕のことを養子にしたかったらしい。 おじさんの家は東京の保谷にあった。 そこで何が楽しかったかと言うと庭に行くと北海道では中々見つからない「トカゲ」を見つけることができたこと。 毎日庭に出てはトカゲやらカマキリやら捕まえて遊んでいた。 その家には縁側があって、そこで昼寝をしたりスイカを食べたりしたのを覚えている。 東京には確か三週間ほど滞在したんだが、その間三件の親戚の家を泊まり歩いた。 保谷市、小金井市に埼玉の草加市。 小金井には大好きな犬がいた。 庭で犬と遊んでいて、犬に煮干をあげてたとき、多分僕が煮干を引っ張ったんだろうね。 犬が僕の指まで噛んだ。 大騒ぎしたなあ。 その傷まだ親指に残っている。それでもまだあの後その犬と遊んでいたっけ。 草加市は当時はすごい田舎だったのを覚えている。 おじさんの家の周りには田んぼがいっぱいあって、田んぼにはドジョウやら蛙やら、いろいろな生き物がいた。 そこで見つけてしまったアメリカザリガニ。 札幌ではデパートでしか見つけられない代物だった。 おじさんにねだってするめを買ってもらい、するめを毛糸の端に結び付けてザリガニ釣りをしたっけ。 東京に滞在して二週間経った時にお袋が上京してきた。 そしてお袋に連れられて大好きだった静岡の祖父母の家に行った。 初めての静岡だった。 トイレに行くと天井から何かが落ちてきて僕の頭に止まった。 なんだろうと思い掴んでみると何となく柔らかくて所々ごつごつしている。 目のでっかいトカゲ???と思ってそのままみんなのいた居間に持っていき「これな~んだ?」と大きな声で聞いたらお袋と祖母が大声で叫んだなあ。 おじいちゃん、落ちついて「やもりだな」って一言。 逃げ回るお袋とおばあちゃんを追いかけて怒られたっけなあ。 初めての夏休みは今でも忘れないほど鮮明に覚えている。 あの時お世話になったおじさんたち、祖父に祖母、もう誰も残っていない。 楽しかったあの夏。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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