半歌仙 -夕ざくら-の巻-半歌仙 【夕ざくら】の巻- 桃色の月をいづこに夕ざくら (自) さにあらん肌色彼方から (龍の森さん、以下龍) 隠れてもいつものかをり通りゃんせ (自) 逆さにみれば満天星 (龍) 散りてなほ幻花となりぬ花のまま (自) 風が連れゆく西方浄土 (秋霞さん) 夢うつつホー法華経と起こされて (昼顔さん) 目覚めたくない花の悪戯 (龍) 地の限り夜来風雨の跡を知る (自) 乱れ散るのも束の間の果て (龍) 旅心うなじかきあげ遠花火 (自) ブルートレイン夜空を抜けて (昼) 門頭(もんかぶり)落花落胆箱根道 (龍) いずみに浮ぶさくらひとひら (いうさん) ある時は自分へ授粉梨の花 (露草さん) 匂いで呼んで色で囲いて (龍さん) 花の下五感で遊ぶ花の宴 (北の俳人さん) つどひの孤心記憶のよすが (自) (尚、「式目」不問としております) |