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ツイッターで「大学受験のお膳立てを親がやってあげる」という話題から、結婚、はたまた離婚にいたるまで親に頼る人が増えてきているという話題が持ち上がりました。 これを「親離れ」「子離れ」ができていない人間が増えているとひと言でかたづけるのは簡単です。
しかし、もう少し別の角度から考えてみましょう。 30年前の40代といえば、「不惑」とまではいかなくとも、今に比べれば相当老けていました(見かけだけでなく考え方も)。 私が大学生だったころ、女性の婚期を揶揄して流行ったのが「クリスマスケーキ論」でした。 つまり、23,24はよく売れるけど(失礼)、25を過ぎるととたんに売れなくなる(つまり、生き遅れになる)というものでしたが、現在ですと23歳くらいで結婚すると「まだまだ若いのに・・・」と思う人がほとんどでしょう。
人生を、「成長期」「安定期」「衰退期」の3つに区分すると、従来は「成長期」と「安定期」が「衰退期」に比べて相対的に短く、衰退期に入ったご隠居さんがご意見番になったりしたものです。 ところが、今日では「成長期」と「安定期」が従来に比べて相対的に長くなったのではないでしょうか。
考えられる原因としては、社会が複雑になってきたということです。 IT化やグローバル化がすすんで、学ばなければならないこと(勉強だけじゃありません)が飛躍的に増大し、その結果として「成長期」が長くならならざるを得なくなったのです。 「安定期」においても、時代のスピードが速くなればなるほどキャッチアップしなければならないことが多くなります。 かつてだったら、40を過ぎてからパソコンの使い方を学んだり英語の勉強を始めたり、ということは到底考えられなかったでしょう。 今の中高年は、20代の若者よりもはるかにITを使いこなしている人が多いですし、最先端のスマートフォンを使っている人もたくさんいます。 やや乱暴ですが、今の40歳は30年前の20歳くらいの意識を持っていると仮定すると、様々な現象が説明可能になってきます。
40歳の人の離婚相談に親がついてきたり代わりに来たりすることが多くなったのは、20歳の若気の至りの離婚問題に親が手を貸すのと同じです。 大学合格の週刊誌の写真に「親子」で映るのは、中学、高校に合格したときと考えれば何ら不自然はありません。 40歳、50歳で浮気をしても、昔のように「いい年をして」と言われることは、(男女とも)今ではありえないでしょう。 熟年離婚は一時期ブームになりました。
このように、「成長期」と「安定期」の期間がとても長くなっているので、見かけも若いし体力的にも精神的にも若い人が増えてきているのではないでしょうか? そうすると、「衰退期」はどうなるのでしょう? 他の時期と同じように長くなって、若い高齢者が増えるのでしょうか? それとも、「成長期」と「安定期」が長くなった分のしわ寄せが来て、あっという間に老け込むのでしょうか? 個人的には前者であると思うのですが、みなさんいかがでしょう?
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Last updated
2010.11.19 16:21:33
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