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先日ある会合で、私の尊敬する評論家の先生を中心に「うどん」に関する話が持ち上がりました。 私は三重県伊勢市出身で、母校の伊勢高等学校では当時食堂がありました。 メニューは「うどん」「ラーメン」「カレー」の三種類で、私は土日以外は毎日食堂に通って3つのメニューを組み合わせたりしながら昼食をとっていました。 「うどん」はいわゆる「伊勢うどん」で、評論家の先生は「伊勢うどんはうどんじゃなくて別の食べ物」とおっしゃいましたが、「伊勢うどん」を「うどん」と思って育った当時の私は「伊勢うどん」こそが「うどん」だと信じておりました(さすがに今はかなり変わったうどんであるとは思っていますが・・・)。
「伊勢うどん」がどのようなものかと言いますと、普通のうどんの2倍以上の太さのもっちりとした麺を甘辛い真っ黒なダシとネギや卵でからめて食べるものです。 大学生になって上京したとき「東京のうどんのダシは黒すぎる」という関西出身の同級生の不満が全く理解できませんでした。 私からすれば全然黒くなかったからです。
その後、旧長銀の時に高松に赴任し、「讃岐うどん」なるものを食することになりました。 はじめて「讃岐うどん」を食べたときは、コシの強さ、ダシの旨み、値段の安さに驚愕しました。 食べ方も「釜揚げ」「ざる」「素うどん」「しょうゆうどん」などなど、バラエティーに富んでいます。
「うどん」という範疇で勝敗を決すれば、間違いなく「讃岐うどん」に軍配があがるでしょう。 しかし、かの評論家の先生がおっしゃられたように「うどんとは別の食べ物」だと定義すれば、これはもはや比較の問題ではありません。 「伊勢うどん」をうどんだと思って育った私としては、その「うどん性」を否定するのには抵抗があるのですが、「讃岐うどん」と比較することにも抵抗を感じます。
普段はこのような葛藤を感じることはなかったのですが、食材が「ある範疇」に入るか否かをあれこれ考えてみると、他にも同じような例があるのではないかと考えています。
楽天市場には他にもたくさん「伊勢うどん」が出ています(^^;) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.12.06 14:33:30
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