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今回の大災害は、これからの日本経済、私たちの生活にとって大きな影響を与える恐れがあります。 まず、延々と続いてきたデフレが急激なインフレに変わる可能性が挙げられます。 デフレというのは、供給に需要が追いつかず(いわゆる「需給ギャップ」)供給過剰のため価格が低下するという現象でした。 ところが、産業の生命線とも言える電力の供給が大幅に縮小してしまうことが予想されます。 他の財であれば輸入することもできるでしょうが電力は輸入できません。西日本と東日本でさえサイクルが違っている上、日本のような良質な電力を生み出している国はほとんどないでしょう。 電力供給の縮小は、他の製品の供給にも大きな影響を与え(農産物などの一次産品も電力を使います)、巡り巡って国内供給は逼迫してしまうでしょう。 輸入に頼ろうにも、高齢化が進んで貯蓄取り崩しの方向に向かうことは確実ですので、海外に対する購買力は先細りになります。
さらに、タダでさえ危機的状況だった国家財政が今回の復興費用で致命傷を受けることは確実です。 値上がりした輸入品を買うために(折しも原油や穀物価格が世界的に上昇しています)、銀行預金や郵便貯金を取り崩す人たちが増加すれば、金融機関は国債を引き受ける余地がなくなり、国債価格は下落して長期金利は上昇します。 国債の黒内消化ができなくなれば海外投資家が円資産からの逃避をはじめ、円安になり輸入品価格はますます高くなってしまいます。
以上の3点だけを考えても、制御できない悪性インフレが突然襲ってくることは十分予測できます。 今、私たちにできることは、できうる限り「依存しない生き方」を身につけることではないでしょうか? 人間として生活していく以上依存無しでは生きていけません。 しかし、会社と一蓮托生、親や配偶者と一蓮托生、となってしまうほど依存性が強いと、自分自身の人生が自分の関与しない事項によって破綻してしまいます。 自分力を磨くことこそ、どのような事態になっても生きていける最短距離だと考えています。
このような時期に不謹慎だと叱られるかもしれません。 しかし、無事に生活できている人たちは日本を覆う沈滞感に同調することなく、是非、自分磨きに力を注いで欲しいというのが私の偽らざる気持ちなのです。
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Last updated
2011.03.28 20:03:14
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