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『海峡の光』
辻 仁成 (著) 廃航せまる青函連絡船の客室係を辞め、函館で刑務所看守の職を得た私の前に、あいつは現れた。少年の日、優等生の仮面の下で、残酷に私を苦しめ続けたあいつが。傷害罪で銀行員の将来を棒にふった受刑者となって。そして今、監視する私と監視されるあいつは、船舶訓練の実習に出るところだ。光を食べて黒々とうねる、生命体のような海へ…。海峡に揺らめく人生の暗流。芥川賞受賞。 ========================================================================== 今までジャステストが読んできた辻仁成の作品にはなく、どちらかというと夏目漱石の『こころ』のように人間の心理を追求した作品です。 過去に自分を苦しめてきた相手をもし逆に苦しめられる立場にたったらどうするかという衝動と自分自身のプライドとの葛藤を見事描いた作品です。とても渋くて奥深い作品で、最後の最後のシーンがたまんないっすw さすが芥川賞受賞作! 200ページ以下のとても短い作品なのですぐに読みきれますよ♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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