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2016.10.17
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カテゴリ:シナリオ
ブログ用 水海道とビール.jpg


首都圏に住んでいる高校の同級生3人が喜寿を迎えたことを契機に始めた街歩き。歴史探訪や文学
散歩を楽しんでいます。茨城県常総市水海道は2015年9月の関東・東北豪雨による鬼怒川の決壊
で甚大な被害を受けました。現在は地元の方の頑張りで、復興が進み観光客も戻ってきました。
今回は復興した常総線水海道駅周辺の歴史散歩+αです。

ヤス: 今日の予定だけど、午前中は水海道の歴史的建造物を中心に見て歩き、午後は守谷駅に移
    動してアサヒビールの守谷工場を見学する予定だ。今回は歴史旅とビールの試飲という
    欲張りコースだぞ。ここ水海道はかって東京の両国との間に蒸気船が就航していて、物
    資の集積地として栄えてきた歴史があるんだ。
ノブ: 旅とビールという企画を考えるとはやるじゃないか。
ヒデ: 私もビールに釣られたよ。ところで俺は知らないけど、水海道駅周辺に歴史的な見どころ
    なんかあるのかい?
ヤス: 歩きながら紹介するよ。水海道にはかつて鬼怒川水運で栄えた明治末期から大正時代の遺
    構があるんだ。そして昭和初期の建造物を見て歩く、そんな歴史探訪になるね。
ノブ: おいおい、昭和も歴史なのかい。俺たちが育った時代だぜ。俺たち自体も歴史モノという
    ことだな。

3人は笑いながら最初の訪問地、小学校の付属施設だった武道館に向かって歩き始めました。

ヤス: 先ずは昭和初期の建物だ。これが昭和7年に水海道小学校の体育館兼講堂として建設され
    た「武道館」だ。現存する数少ない木造学校建築物だよ。体育館の中を覗いてくれ。
    ほら、近隣の人が卓球を楽しんでいる。今も現役の建物なんだ。
ヒデ: 私らの小学生時代は昭和20年代後半だ。その当時、小学校と言えばまだ木造校舎が普通だ
    った。その当時の建物がまだここには残っているんだね。
ヤス: 次は大正の建物「二水会館」だ。「二水」の名は鬼怒川と小貝川に挟まれた地域というこ
    とで、ここは大正2年に建てられた水海道町役場だ。表が洋風、裏が和風という二重構
    造になっている。この建物は大正初期の地方官庁建築の好例で、ちょうど水運から鉄道
    へ変る時期にあたり、ホールやバルコニーを備えたモダンな役場は地域のシンボルだっ
    たのだろうね。外観は2階建て風につくられているけど、実際は木造平屋建てだ。
    この遺構が今日の歴史旅のポイントの一番目だ。
ノブ: 地元の大工棟梁が洋風のデザインを勉強して建てたとここに書かれている。この場所は移
    築されているようだけど、遺構としてだけで保存されているのかな?
ヤス: 水運で栄えた当時の町のシンボルとして、ここに移築されて残されている。時折、映画の
    ロケなどで使われているようだ。

更に歩みを進めた3人は水運時代の繁栄の象徴である「五木宗レンガ蔵」へ向かいました

ヤス: レンガ蔵に行く前に、水海道天満宮に寄り道をしよう。菅原道真を祭神として1340年ご
    ろに創祀されている。今の本殿は1566年、当地の豪族により再建されたもので、随所に
    安土桃山時代の建築様式が残されているそうだ。正月の三日間は参拝客に甘酒が振る舞
    われるよ。境内を歩いて欲しい。巨大なご神木の切り株や珍しい黄色い鳥居がある。
ヒデ: 黄色い鳥居を見せようと寄り道をしたんだな。確かに黄色い鳥居は初めてだ。
ヤス: さあ着いた。これが「五木宗レンガ蔵」だ。今日の一番の目玉だ。水海道河岸には「鬼怒
    川の水は尽きるとも、その富は尽くることなし」と言われた豪商たちが店を連ねていた。
    有力問屋の五木田家は「五木宗」と称して、醤油の醸造販売、会津藩の廻米を扱うなど
    水海道河岸における水運の中心にいたんだ。その繁栄振りを今に伝えているのがこのレ
    ンガ蔵だね。水海道が商業の町として栄えていたことがこれでわかるね。
ヒデ: 簡単に鬼怒川水運のことを教えてくれるかい。
ヤス: 鬼怒川を帆走する船は「高瀬舟」と言われ、米で250俵程度積める和船だったようだ。
    常時100艘程度が見られたと書かれていた。
ノブ: 繁栄振りが分かる立派なレンガ蔵だね。今は何に使われているのかな?
ヤス: 個人のものだから今日は中を見られないけど、不定期に展覧会やコンサートが行なわれて
    いるようだ。

3人はレンガ蔵の近くにある、豊水橋の袂の公園から、今は静かに流れる鬼怒川を見下ろし、被災
した人たちのご冥福と復興を祈りました。そして「八幡神社」に入りました。ここでは宮司さん
に社殿の中を案内してもらいました。社殿は一間社流造、柿萱で、棟札より延宝5年の造営である
ことが分かります。幕末の頃、覆屋に納められたため、龍の丸彫、天岩戸神話図、唐風の人物図、
脇障子上の牡丹などの彫刻の保存状態はよく、いずれも粋を凝らした見事なものでした。写真撮
影禁止が残念でした。最後は「旧報徳銀行水海道支店」です。

ヤス: 正面に見えるのが大正ロマン漂う建物の「旧報徳銀行水海道支店」だよ。大正7~9年に
    建設。外観は建築当時のままで、店蔵がひしめく商店街では2階建ての建物は一際目を
    引いたことだろうね。市内の銀行建造物では、同時期のものはなく貴重なんだそうだ。
ノブ: ここに来るまでにも重厚な土蔵造りの商家を見たけど、こうした町並みの中では確かに
    目立つ存在だっただろうね。

3人は水海道の歴史旅を終えると、守谷駅まで移動し、アサヒビール守谷工場を見学しました。
工場では10分ほどの工場紹介ビデオを見た後、40分ほどかけて工場内を案内していただきまし
た。見学は製麦工程、仕込み工程、発酵熟成工程、ろ過工程、パッケージング工程を見ること
ができました。当然のことながらタンクの大きさとその数にはビックリ。ビール瓶の仕込みラ
インも壮観です。地上60mのアイムタワーが試飲会場。関東平野の地平線を眺めながら20分間、
タンブラーで3杯までの、出来たてビールの試飲を楽しみました。工場の敷地は11万坪以上あ
り一番大きな工場だそうです。

最後に美味しい缶ビールの飲み方を学びましたので紹介します。ガラスコップを良く洗って風
乾してから冷やします。そこへよく冷やした缶ビールを真上から、カップの1/3ほどが泡で一
杯になるように注いで泡立てます。その後、カップを斜めに傾けて、泡の下部に残りの液体を
ゆっくりと滑らせて入れるのが美味しい入れ方だそうです。試してみてください。






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最終更新日  2016.10.17 07:14:27
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