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2017.02.20
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カテゴリ:シナリオ


動物村の仲良し3人組はオオコウモリさんから「裏山の洞窟の中に氷結の森ができていて、とても
きれいだよ」と教えられ、勇んで山道を登りました。ポッカリと口を開けた洞窟の前に着いた3人
組はワクワク・ドキドキ。探検は最も興奮する遊びのひとつですからね。

ミミ : こんなところに洞窟があるなんて知らなかったわね。氷結の森って、想像できる?

コン太: お父さんに聞いてみたら、洞窟の天井から長くて太いツララが垂れ下がっているだけだ
     と言っていたぞ。

ポン吉: でも、オオコウモリさんの話だから、絶対に何かがあるんだよ。早く入ろうぜ。

洞窟の中は暗闇ですが、3人組の目は暗い場所でもよく見えるので、どんどん中に入っていきました。

コン太: 石ころだらけで何もないぞ。

ミミ : ここまで中に入ってくると、さすがの私たちの目でも見えないくらい暗いわね。今のと
     ころ何もないわ。違う洞窟に入って来ちゃったのかな?

ポン吉: いや、あそこを見てごらん。ほんのりと光が射しているように見えないかい?もう少し
     進んでみようよ。

3人組が少し明るくなっている場所まで進むと、そこで洞窟はほぼ直角に曲がっていました。光に導
かれるように前進した3人組の目の前に現れたのは大きな空間と、これまでに見たことがない不思議
な光景でした。

ポン吉: これはなんだ?ニョロニョロっとした細くて透明な柱が地面のあちらこちらから突き出て
     いる。冷たいぞ。これは氷だ。地面から生えてきたのかな?

コン太: 天井からも大きな氷がいっぱい垂れ下がっているけど、あれはツララだな。

ミミ : 地面に生えているのが草で、天井から垂れ下がるツララが大木の枝みたいね。オオコウモ
     リさんが教えてくれた氷結の森はここに違いないわ。

氷の精: オイ、君たちは動物村の仲良し3人組だろ。待っておったぞ。

ミミ : ワ~ッ、びっくり!ニョロニョロがしゃべった!

コン太: なんで氷がしゃべるんだ?

ポン吉: 驚かさないでくれよ。どうして僕らのことを知っているの?

氷の精: ワシはここに氷結の森ができる時だけ、番人をしておる氷の精で名前はチルノンじゃ。
     水の精のレイニーからお前たちのことは聞いておったぞ。さっきからお前たちの会話を
     聞いていて、仲良し3人組だと確信したから声を掛けたのさ。

ミミ : 雪だるまのレイニー!レイニーはここに来るの?会いたいな~。

氷の精: そのうち、レイニーにはきっと会えるさ。レイニーから君たちがここに来たら、洞窟を
     案内してやってくれと頼まれておった。洞窟のこの辺りは氷で全て繋がっているので
     ワシはどこにでも移動できるのじゃ。ただし、ワシは行く先々で、その場にある氷と同
     じ姿に変身するから驚かないでくれよ。

ポン吉: それは大丈夫だよ。僕たちは雪だるまのレイニーの変身ぶりをこの目で見たんだ。

氷の精: それならば良い。今、お前たちがニョロニョロと言っていた氷の柱は氷筍だ。天井から
     落ちてきた一滴、一滴のしずくが急激に冷やされて氷となり積み重なっていったの
     じゃ。天井から垂れ下がっているのは君たちが話していた通り、ツララだ。

コン太: アッ、氷筍の上にしずくが落ちた。ワ~、もう氷ったよ。そうか、こうして氷が積み重
     なってこのニョロニョロの氷筍はできるんだね。

ミミ : いっぱいできているのは、それだけ水滴があちらこちらから落ちているということなの
     ね。天井のツララは水が下に落ちないで氷になっているのね。どうして、氷結の森が
     できたのか納得したわ。

氷の精: ちょうどよい時間がやって来た。ゆっくりと天井を見てくれ。どうだ、キラキラと虹色に
     少しずつ輝いてきただろう。洞窟内が最も美しく輝く瞬間がやってくるぞ。

コン太: ウワ~、ほんとにキラキラしてきた。きれいだな。虹色に輝き始めた。さっきまでと全然
     違うよ。どうしてなの?

氷の精: 太陽が真上に差し掛かると、太陽の光が岩の隙間からこの洞窟にまっすぐに入ってきて、
     この場所を照らすんだ。太陽が移動すると、このキラキラは見えなくなる。

ポン吉: まるで僕たちは虹色の光の中にいるみたいだ。

氷の精: それでは、いよいよ私の自慢を紹介しよう。ここじゃ。どうだ!何に見えるかな?

ミミ : ウ~ン。もしかして、これは蓮の花?氷でできた蓮の花じゃないの?

氷の精: そうじゃ、蓮の花じゃ。よくわかったね。これはワシが岩の窪みを利用して、氷を成長さ
     せて作ってみたものじゃ。よくできているかい?今、光の赤色だけを集めて花に当てる
     ぞ。どうだ。

コン太: アレ~ッ、すごい!花が赤くなったよ。本物みたいだ。すごいものを作ったね。

氷の精: そうか。実は本物の蓮の花は見たことがないんじゃが、レイニーから詳しく聞いて想像し
     ながら作ったんじゃよ。褒めてもらえて嬉しいよ。

氷の精・チルノンから他にもたくさんの氷の話をしてもらった3人組にとって、大満足の「氷結の森
探検」でした。動物村の仲良し3人組にまた新しい友達ができました。





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最終更新日  2017.02.20 07:58:04
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