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2023.11.13
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カテゴリ:シナリオ



アメリカやヨーロッパ、アジアなど多くの地域で栽培され、世界で一番食べられているといわれるキノコが「マッシュルーム(日本名:ツクリタケ)」です。しかし、近年はシイタケ・ヒラタケ・キクラゲの後塵を拝しているという記述がありました。もしそうであれば、キノコ生産量が断トツで1位の中国ではあまり生産されていないのかなと思い調べてみましたら、中国でも生産量1位はマッシュルームでした。やはり世界の視点で見ると、キノコの王様といえばマッシュルームなのです。(日本ではマツタケがキノコの王様かもしれませんけどね・・・)。本来マッシュルームとは英語で「キノコ」を意味する言葉ですから、生産量・消費量が共にトップであるマッシュルームは妥当なところですね。コロンとした姿が可愛らしく、クセのない味わいが人気なのでしょう。一般的には食用キノコは生で食べると有害なものが多く、加熱調理する必要がありますが、マッシュルームはキノコのなかで、唯一生食ができるキノコとして有名です。日本では生で食べる機会は少ないのですが、海外ではレストランやカフェなどで、サラダのトッピングとして出されています。世界で食べられている理由に、この生食ができるキノコであることがポイントかもしれません。マッシュルームは日本では自生しておらず、明治時代に伝わり大正時代に栽培が本格化、当初は生鮮のマッシュルームは普及せず、ほとんどは缶詰や水煮などに加工されていました。現在は、生のマッシュルームは人気でいつも新鮮なものが店頭に並んでいます。茨城県内の生産地には国内市場シェアトップの生産企業があります。今回は茨城県が誇るマッシュルームを紹介します。

<世界のキノコ生産量ランキング>

国別で全キノコ種合算の生産量ランキングでは1位は中国が約4111万tで断トツ。2位はなんと日本で約47万t、3位はポーランド38万tとなっています。尚、中国の生産量は2019年の約894万tから急激に伸びて、現在の4100万tを超える生産量になっています。その中国のキノコ種別生産量は1位がマッシュルーム、2位シイタケ、3位ヒラタケです。ですから、マッシュルームが世界で一番生産量が多いのは今も変わっていません。尚、日本ではエノキタケの生産量が1位、2位はブナシメジ、3位が生シイタケです。

<日本でのマッシュルーム栽培の歴史>

マッシュルームはヨーロッパ原産のキノコで、17世紀頃にフランスで人工栽培が始まりました。日本でのマッシュルーム栽培の普及は、「キノコ栽培の父」とも呼ばれる森本彦三郎氏によって行われました。森本氏はアメリカやヨーロッパでマッシュルーム栽培の最新知識と技術を学び、帰国後に京都市伏見区桃山に赤レンガ造りの菌舎を建てて事業化(1922年)しました。森本氏は「おがくず人工栽培法」という、木を使わないきのこの栽培方法を考案した人物です。以来、マッシュルームは日本でも栽培されるようになりました。

<マッシュルーム国内生産量ランキング>

1位は千葉県(香取市、旭市)2,890t 41.4% 、2位岡山県(瀬戸内市、岡山市)2,300t33.0%、3位山形県(舟形町、鶴岡市)1,331 t 20.4%、そして4位が茨城県(稲敷市、美浦村)109t 1.6%(2020年度)となっています。

(主なマッシュルーム生産企業)
千葉県と茨城県で生産している「芳源マッシュルーム(株)」、岡山県の「(株)三蔵農林」、山形県の「(有)舟形マッシュルーム」が国内の代表企業です。

<マッシュルームの品種>
主に流通しているマッシュルームは3種類の品種です。

1.「ホワイト種」;突然変異種です。今では固定種として収穫されています。全世界の消費量の

    95%はこのホワイト種なのです。まろやかで上品な味わいのため、あっさりとした料理に
    向いており、鮮度の高いものは生で食べられます。ブラウン種との違いは、色合いや香り

    などの差異はもちろんのことですが、最も大きな違いは収穫量です。栽培方法こそほとん

    ど変わらないものの、ブラウンは培地の調整が難しく、生産が安定しないため、収穫量は

    ホワイトの約30%減と大変希少です。こういった背景から、世界ではホワイトが主流とし

    て多く生産されています。

2.「ブラウン種」:こちらが原種です。消費量は5%とホワイトマッシュルームとは大きな差があ

    ります。味や香りが濃厚で風味が豊かなため、煮物やスープなどの料理に向いています。

    ホワイトに比べて、日持ちしやすいのも特徴です。ソテーにすると濃厚でジューシーで

    す。

3.ジャンボ種: ホワイト種を栽培していると、いくつか大きく育つものが現れます。普通サイズ

   は4~5cmぐらい、ジャンボ種は7~10cm、そして13㎝を超える大きなものはギガマッシュ

   ルームと呼ばれます。収穫は全て手作業で一つずつ、回しながら倒して採り、石づきを専用

   のハサミで切り落とし、直接パックに入れていきます。マッシュルームは大きければ大きい

   ほど、うま味成分も増え、味・香り共に強くなりますから、ジャンボ種、ギガ種は大きさの

   インパクトだけではなく、うま味・香りも一番強いマッシュルームの最高峰です!

<マッシュルームの豆知識>

1.マッシュルームは世界一食べられているキノコ
   一人当たりの年間消費量を比べると、ロシア5kg,オーストラリア4kg、ヨーロッパ2~3kg、

   そして、日本は60g。まだまだ日本ではマッシュルームの消費量は少ないです。ちなみに、

   日本は、全てのキノコ種を合わせた年間消費量が1人当たり3.7kg(参考:ニンジン5kg、

   玉ねぎ9kg )だそうです。ロシアやオーストラリアではニンジン並みに食べられていると

   いうことですね。
2.マッシュルーム人工栽培開始のきっかけはメロン栽培
   17世紀のパリ。南欧から伝わってきたメロンを栽培するために、厩肥(きゅうひ:家畜の

   糞尿と藁や落葉等を混合し、牛馬に踏ませることで腐熟させた有機質肥料)を発酵させる

   際に出る熱を利用した温床を使う方法がとられていました。この温床にマッシュルームの

   近縁種であるハラタケ類のきのこが多く発生していたことが、マッシュルームの人工栽培

   の始まりでした。そして、発生したきのこを食用とするにとどまらず、より多くのきのこ

   をとるために、活用の工夫がなされるようになったのが、現在の菌床栽培の始まりです。
3.生産地は競馬場の周辺が多い
   現在では、マッシュルームの栽培は人口堆肥でも可能になっていますが、やはりマッシュ

   ルームの生産地は競馬場や競馬のトレーニングセンターの近隣が多いです。これは日本だ

   けでなく外国でも同じ状況です。競馬場やトレーニングセンターの周辺には新鮮で質の良

   い堆肥がいっぱいあるということですね。地元の稲わらと馬の厩肥の有機培地、潤いある

   地下水による栽培で無農薬の栽培技術が確立されています。
4.マッシュルームの栄養
   しいたけに比べ、高血圧予防が期待されるカリウムを多く含んでいます。脂質代謝の活性

   化に不可欠なビタミンB2が豊富です。食物繊維も多く含まれており、腸内を洗浄して体の

   中をきれいにしてくれるとともに、余分なコレステロールを効率よく排泄してくれます。

   うま味成分のグルタミン酸が豊富に含まれています。マッシュルームは100gで11kcalとい

   うとても低カロリーな食品ですが、驚くほどたくさんの栄養素がつまっています。ビタミ
   ンB2、B6などのビタミンB群に加え、パントテン酸やナイアシンというエネルギー代謝に

   関わる栄養素が多分に含まれており、お肌の調子を整えるのに最適です。また、ミネラル

   や銅、亜鉛、食物繊維なども豊富です。
5.マッシュルームの日(8月11日 記念日)
   東京都豊島区駒込にあるマッシュルーム販売の専門店として知られる株式会社ワキュウト

   レーディングが制定。日付は日本で初めて「マッシュルーム」の栽培に成功し、「キノコ

   栽培の父」と呼ばれる森本彦三郎氏の誕生日1886年(明治19年)8月11日にちなんでい
   ます。マッシュルームの美味しさ・栄養成分などをアピールして、多くの人にマッシュル

   ームを食べてもらうことが目的で、記念日は一般社団法人・日本記念日協会により認定・

   登録されました。
6.傘の裏にできる黒いものはなに?
   マッシュルームは収穫後も成長を続けているため、だんだん傘の裏側のひだが黒く変わっ

   ていきます。この色に戸惑われる方もいるかもしれませんが、食べてもまったく問題はあ

   りません。他のきのこ類は、日が経つと旨みが薄れていきますが、マッシュルームは旨味

   成分の「遊離アミノ酸」が増えていくので、さらに美味しく食べられます。それでも、時

   間を経たものは加熱してから調理をしてください。
7.マッシュルームの選び方
   表面に傷がなく、カサがすべすべとしており、よくしまっているもの。カサが割れていな

   いものかどうかにも注目です。ホワイトマッシュルームは、軸が短くて太いもので、切り

   口は変色していないものを選びましょう。食感を楽しみたい場合は肉厚で身のしまったも

   の、より旨みを感じたい場合は傘が開き気味のものを選びましょう。また、変色し傘の部

   分がスポンジのように柔らかいものは鮮度が落ちています。
8.マッシュルームの保存方法
   傷みやすいので、早めに食べ切りましょう。冷蔵室(3~5℃)で保存し、約3~4日以内に

   食べてください。近々に使用しない時は、石づきをとり、スライスしてから冷凍保存しま

   しょう。その際レモン汁をかけると変色を防げるのでおすすめです。その場合は、凍った

   まま加熱して調理して使用するのが良いです。
9.とにかくマッシュルームだらけの料理専門店
   日本で唯一の前菜からデザートまで全部マッシュルーム!のマッシュルーム料理専門店が

   東京の原宿の表参道そして姫路にあります。マッシュル―ムで前菜、メイン、デザートま

   で、約60種類のマッシュルームメニューを取り揃えた専門店です。店に入ると、マッシュ

   ルーム形の看板や玄関マット、それと同じ形の特注メガネを掛けたスタッフからメニュー

   を渡され、ふと横に目をやるとマッシュルーム形のテーブルと器。行ってみてください。

<マッシュルームの栽培方法>

1. 稲わらや麦わらに窒素肥料を加えて発熱発酵させて堆肥を作る。
2. その堆肥を栽培舎の棚や箱に入れる。温度と湿度を調節して再発酵させる。
3. 堆肥内温度が25℃以下になったら、穀物菌糸を堆肥に混ぜ込んで植え付ける。
4. 室温を20~22℃程に下げて湿度65~75%前後で培養する。二週間ほどで堆肥全体に菌糸が伸び

 る。
5. 菌糸が土に群生したら、少し光が差し込むようにする。湿度は80%を保つ。
6. 収穫する。マッシュルームのかさが直径5cm程度になったら、軽く左右に回して抜く。

<茨城県のマッシュルーム本格生産の始まり>

マツタケやシイタケを除いて、きのこを特定のブランドや農家を選んで買う人はいないでしょうね。しかも、それがマッシュルームだとしたら「マッシュルームにブランドなんてあるの?」と思う人も多いでしょう。ですが、多くの人に「また美浦村のものが食べたい」と言わしめるマッシュルームがあるのです。この美浦村は、言わずと知れた日本一の規模を誇る、日本中央競馬会のトレーニングセンターがある土地です。同センターができたのが昭和54年、近隣でマッシュルームの生産が始まったのは昭和57年で、ここにマッシュルームの生産拠点ができました。厩舎から大量に出される敷わらを有効活用したマッシュルーム栽培です。この敷きわらこそが、おいしいマッシュルーム作りには欠かせないもので、排出された敷わらをコンポストセンターで水と鶏糞、石灰を混ぜて堆肥を作ります。この堆肥を使って培地を作り、マッシュルームの種菌を接種して栽培を行っているのです。

この美浦村と隣県の千葉県香取市の2か所に生産拠点を持っているのが芳源マッシュルーム(株)です。ここでは、年間約3,470tのマッシュルームを出荷しています。その数は国産マッシュルーム生産量の1/3に相当するといわれます。ここではギガマッシュルームを生産していることでも有名です。マッシュルームの普及にも熱心で、積極的に展示会などへの出展を通じて普及に努めています。

<芳源(よしもと)マッシュルーム(株)のマッシュルーム>

マッシュルームの栽培で大事なのが「培地」、マッシュルームが育つ土台となる土作りです。マッシュルーム栽培を始めて50余年の芳源マッシュルームでは、2010年より日本初となるオランダ式のマッシュルーム用培地製造システムを導入し、発酵ムラを少なくして、生産期間を短縮。それにより、マッシュルームの品質が向上し、収穫量も増えたのだそうです。培地は、馬厩肥(馬の敷きわら)に水分を含ませ、十分湿ってきたらそこに鶏糞と石膏を混ぜ、バンカーと呼ばれる発酵槽に入れ、温度を上げます。微生物の働きを活性化させるためにそのバンカーから別のバンカーへと何度も移し替え、その後、低温殺菌などを行い、種菌を混ぜてから15日でようやく栽培室へ。そこから、マッシュルームが成長し最初の収穫までに約3週間かかります。さらにより時間をかけて育てると、芳源マッシュルームの培地のクオリティがとても高いため、ジャンボマッシュルームが千個の内1個の割合で育ちます。そして1万個の内1個の割合で直径1 3cm以上のギガマッシュルームも出来るのです。茨城県が生産量4位にランキングしているのは、この企業の生産能力がけん引しています。

(こだわりの無農薬)

芳源マッシュルームは完全無農薬。フランス産の種菌を使うので肉厚で、特に採れたては香りが良く甘味が強いのが特長です。マッシュルームはきのこ類の中でもデリケートで栽培が難しいと言われています。細やかな温度調節に加え、雑菌・害虫対策の衛生管理を欠かすことができません。マッシュルームは育て方ひとつで香りや味を変える正直な食材。農薬を使えば、管理は楽になりますが、成長したマッシュルームからは薬品の臭いがします。芳源マッシュルームでは、美味しいだけでなく安全・安心なマッシュルームを届けるため、農薬を使用せずに栽培、一切の手間と労力を惜しむことなく、一つひとつ愛情を持って美味しいマッシュルームを育んでいます。
ここのマッシュルームは第47回(2018年)日本農業賞で大賞を受賞した逸品です!日本での消費量はまだまだ少ないものの、世界では最も食されているきのこです。肉、野菜、魚どんな食材とでも基本的に相性がよく、時には料理の主役となり、時にはほかの食材の旨みを引き出して、料理をより美味しくしてくれるマルチプレイヤー。ワインとの相性も抜群で、マッシュルームを使用した料理は、海外のパーティーシーンには不可欠な存在です。風味豊かな味わいを楽しむことができるだけでなく、思わず人を笑顔に変えてしまう力を持った茨城県のマッシュルームを是非ご賞味ください。

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最終更新日  2023.11.13 08:10:05
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