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2008.05.14
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カテゴリ:let me sleep beside you
食器を片付け終わると、もう随分遅いから、順番にお風呂に入ることにした。今日はケースケが先。私はその間に、ちゃっちゃと小説の今日の分のアップを終える。そろそろ、小説が現実に追いつきそう。さ、どうする、結末?なんて思ったりして。実生活での結論が出ないまま、ダラダラ書き続けて、いつのまにか、日記ブログになってたりしちゃ、訳わかんないよね?かといって、結末のために、結論出すって言うのもな~。

なんて、考えてるとケースケが出てきたから、交代でお風呂に入る。
湯船で湯気の中、考える。

ここのとこ、ケースケにちゃんと会えない日が続いて、とってもサミシイ私だった。1人で眠りにつく日や、1人の部屋で目覚める日が、私をすこしずつ弱らせた。なかなか眠れない。眠ってもすぐに目が覚めちゃう。でも、ケースケはまだ帰ってない。あるいは、もういない。そんな日が続いて、だんだん、夜、深く眠れなくなってきた。その分、一日中、眠気に襲われた。だから、お酒の量は随分減った。飲んじゃうと、すぐに眠くなるから。人が来てても寝ちゃうから、さすがに反省して、飲むの控えてるんだ。

でも、まさか、ケースケにこんなこといえない。ケースケにとって、大切な仕事なんだし。だから、心配かけられないし。困らせるわけにいかないし。大体、私は、、恋人でもないわけだし。。。

毎日、愛してるって言ってくれるはずのケースケ。
でも、毎日顔を合わせられるわけじゃない日が続いて、その言葉は、
メール(『ごめん、日付変わっちゃいそうだから、メールで。ミリ、愛してるぞ~っ』)で届いたり、
起きた枕元にメモ(『おはよ、ミリ。今日も愛してる。ケースケ』が置いてあったり、
冷蔵庫のホワイトボード(『ちゃんと食べてる?愛してるよ、ミリ』)に書いてあったりした。

その言葉を受け取るたびに、とてもあったかい気持ちになれた私。

だけど、今日みたいに、
「ミリ、愛してる」
って、優しく囁いてもらえるのは、やっぱり一番幸せ。
ジュンペーたちがろくでもないこと言って不安にさせるから、元気なくなっちゃったのバレてたんだよね?
さっきはいつにもまして、とっても優しく囁いてくれたケースケの声。
そして、見上げたケースケの顔には、甘い甘い表情。
もうちょっとで胸に飛び込んじゃいそうだったよ。

・・・って。

飛び込んじゃえばいいじゃんって話だけど、
でも、やっぱり、、ためらってしまう。

あ~、自分で自分がもどかしいっ。

もう、私は認めざるを得ない。
私はケースケがいないと生きていけない。
私はケースケを失っては生きていけない。
ケースケがヒロトの弟でも。
ケースケが初恋の相手でも。
だって、こんなにたった少し離れてみるだけで、寂しくて仕方がないんだもん。

だけど、それでも、まだ言えない。

ヒロトの時には、なんだかいっぱいいっぱいで、
「好きで好きで仕方ないの」
なんて、あっという間に、言っちゃえたのに。

なんでだろ?
ケースケには、、どう伝えていいか、浮かばない。
もう、心は決まっているのに。
もう、心は求めているのに。

お風呂から出ると、ケースケは、ソファでうとうとしていた。
やっぱり慣れない緊張する仕事で、疲れてるんだよね、ケースケ。
私は、和室に布団を敷いてから、ケースケを揺り起こす。
「ケースケ、風邪ひいちゃうよ?」
「ん・・・」
と少しうめくだけで、目を覚まさないケースケ。
私は、ソファからだらりと落ちているケースケの腕をソファの上に持ち上げる。
そして、手のひらに両手で触れる。
ケースケのあったかい手にそっと頬をつけてみる。
私を、きっと、ずっと、守ってくれる優しい手。
ただそれだけで、ほっとする。

しばらくそのまま寝顔を眺めていた。
でも、全然起きそうにないケースケ。
仕方ない、何かかけるもの持ってこようかな、
と立ち上がったときに、手首をつかまれて引き寄せられ、抱きしめられた。
ちょっ、もう。。
「ちょっと~、びっくりした。起きてたの?」
「途中で目が覚めた」
胸がドキドキする。手に触ってたのもバレちゃったかな?私は照れ隠しに言う。
「離してよ」
「やだ。ミリだって俺の手触ってたじゃん。だから、ちょっとだけ、抱っこさせてくれよ。いいだろ?充電」
ケースケは少し力をこめて私を抱きしめる。私は逆に全身から力を抜き、自然に、ケースケの胸に身を預ける。充電。私だって。
ケースケは私の髪をやさしく撫ぜながら、
「最近、よく眠れてないんだろ?」
と言う。全部、知ってるんだ、ケースケは。
「ごめんな~、さみしくさせて。今日、添い寝してやろうか?」
「いいよ、そんなの」
「ほんとに?」
「うん。今日は、隣の布団にいてくれるんだもん、それだけで、十分だよ」
「そか。じゃ、とりあえず、布団いく?」
やっと離してくれるケースケ。私はうなずいて、先に行く。ケースケはリビングの電気を消して、少し遅れてくる。先に寝床に入ると、ケースケは、電気を消してから、隣の布団に入って横になる。暗闇の中、ケースケが言う。
「そうだ。次のさ、水曜日って、ミリは学校?」
「うん、なんで?」
「そっか。いや、オフもらえそうだから」
「学校、休む」
即答の私に、少しケースケは笑ってから、
「じゃあ、久しぶりにデートしよう。夏服買いに行かない?」
「うんっ、行くっ」
私のはしゃいだ声に、ケースケがふっと笑う声が聞こえた。

その夜、私は、久しぶりにすぐそばにケースケの気配を感じながら、眠りについた。
幸せだった。
心で何度も思う。

愛してるよ、ケースケ。


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最終更新日  2008.05.14 00:46:15
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