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2011.05.27
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カテゴリ:box
小説の目次

左腕にミリの頭を乗せたまま、俺はミリのアゴに右手を添え、何度も何度も口づけ、名残惜しいまま、カラダを戻しかけて、でも、また、吸い寄せられるようにミリへの口づけを繰り返す。思わず荒くなってしまう息。

・・・ガマンしろよ。ヤるわけにはいかないんだ。

そう自分に言い聞かせても、ミリへのキスは止まらない。

むしろ。

・・・ヤるわけにはいかない。

その思いが逆に今の俺には、火に油を注ぐことになってしまう。

・・・でも、やっぱり。

俺は、渾身の思いをこめて、ミリのアゴから手を離す。カラダを引く。そして、また寝顔を覗き込む。かわいい寝顔。くっつきそうでくっつかない少しだけ開かれた唇に、意識が集中してしまう。また欲しくなる。

・・・あぁ・・・

俺は枕に頭を戻し、目を閉じた。

腕の中、眠るミリ。ヤりたいのに、絶対ヤるわけにはいかない状況。

・・・あの頃と同じ、、か。

ヒロトの死後、ずっとずっと、添い寝だった日々。寝顔を眺めながら、何度、今すぐ抱いて、自分のモノにしたいと思ったことか。だけど、今、そんな形で抱いてしまえば、一生自分のモノにはならないような気がして、必死でガマンして過ごした。

・・・違う。

あの頃と、同じ、じゃ、ないよな。あの頃よりも、今の状況はキビシー。だって、俺はもう、妄想していただけのあの頃と違って、ミリのカラダの全てを、その気持ちよさを知り尽くしてしまっているんだから。

・・・ミリの、、カラダ。。

その隅々まで、つい思い返して、俺は、もう、止まらなくなってしまった。

・・・ゴメン。

俺は、布団の中で右手を動かし、しがみつくように眠っている美莉の左手を見つけ、しっかりと、指を絡ませてラブつなぎをした。左腕の中にある美莉の頭に頬をつけ、しばらくそのまま美莉のぬくもりを感じる。美莉の手とつないだ右手が、美莉の手を求めてなぞりだしてしまいそうになる寸前に、俺は、その手を離し、腕枕していた左腕を抜き、美莉の頭をそっと枕にあずけた。そして、起き上がり、すべるようにベッドから降りて、床に腰を下ろした。今度は、左手で、布団の中をさぐり、美莉の右手を見つけ、さっきと同じようにつないだ。手近にあったボックスティッシュを引き寄せて準備完了。俺は、そっと美莉の寝顔を伺った。

・・・安らかな寝顔。イトオシスギルミリ。

寝入ったままのミリが、微かに吐息のような寝息を立てたのを合図に、俺は、左手はミリとつないだまま、右手で自分のモノを取り出した。

・・・うぁ・・・

包み込むように握っただけで、思わず声が出そうになる。さっきまでしっかりミリとつないでいた右手の手のひらには、ミリの手のぬくもりが、感触が写されたように感じられる。自分のでありながら、そうでないような感覚を持った右手には、自分でも驚くほどのアツさが伝わってくる。俺は、ゆっくりと手を動かした。

・・・ミリ・・・気持ちイーよ・・

ミリと実際につないでいる左手に思わず力が入って、慌ててゆるめる。ミリの感触が残った手のひらが、まるでミリが直接触れてくれているような気分になる。俺は目を閉じて、完全に、妄想モードに入っていく。

・・・

俺がこうして自分でスる時は100%ミリが頭にある。
というか。
12才でミリに出会って一目ぼれした日から、俺の中の、オトコな部分が覚醒した。
それから、ずっと、どんなときも、1人でも、誰を抱いてても、
俺をエロく高揚させるのは、妄想の中にいるミリだった。
ミリにしか、アツく堅くなんないんだ。

実際にミリを抱けるようになるずっとずっと前から慣れ親しんできた、妄想のミリは、今日も、俺を、このまま最高潮まで導いてくれる。

・・・はずだったんだけど。

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最終更新日  2011.05.27 14:53:56
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