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カテゴリ:つぶやき
今日もさしたることもなく。夜中の学校に行ってゴミを拾ってきたぐらいのものでした。
給食費の未納問題については、27日の日記にも書いたのですが、それからいくつかサイト巡りをして感じたことを書いてみます。 払わない親が悪い。それは誰もが思うことでしょうし、わたしも同じです。 まず経済的な事情で払えない家庭について。 どの自治体でも、一定の所得制限のもと、就学援助を行なっています。 就学援助では、 ・学用品費 ・校外活動費 ・修学旅行費 ・体操服費 ・水泳着費 ・給食費 など、一括して保護者の口座に振り込まれることが多いようです。 就学援助を受けていて、給食費も全額補助をもらっていながら、そのお金を流用してしまう親がいます。無茶苦茶。でも、それは制度によって比較的簡単に解決できますよね。 神戸市の場合は、給食費の援助については学校に直接振り込まれるようで(学校にもよるけれど)、おかげで未納が低いレベルに留まっています。 どの自治体も、まずはそこからはじめるべきじゃないかな。 そんな神戸市でも、未納はゼロじゃなくて。所得のうえでは就学援助を受ける基準を満たしていなくて(それなりに稼いでいて)、なお給食費を払わない家庭。 いや、特殊な状況で「それ払ったら生活がなりたたない」ってこともあるだろうけれど、それは一時的なものだろうし、主に福祉のサイドから解決していくべきことだろうから、とりあえず脇に置いて。 ふつーに暮らしていて、でも給食費を払わない家庭。払わなくても給食を停められることはないし、たまに先生だかPTAだかが「払ってくださいよー」って言いにくるのさえスルーしちゃえば実害ナシ。卒業しちゃえば誰も文句言いにさえ来ない。なら払わなくていいや。 なんてことを考えてるんでしょうかね。ムカつくよね。親としての責任とか、社会に生きるオトナとしての義務とか、誰でも突っ込める。 なら、やっぱりそうした親に「痛い目」にあってもらうしかないよね。民事訴訟しましょう。強制執行しましょう。税金納めてないのと同じようなもんだし、がんばって取り立てることに文句言う人はいないでしょう。(給食費の保護者負担は学校ごとの私費であって公費じゃないあたりが弱点だけど、こんなの条例変えればなんとでもなるでしょう)。 でも、それでもなお、取り立てることができない家庭だってきっとあるだろうね。強制執行しようにも「どうぞどうぞ、そこらにある物、なんでも持っていってください」とか言う人もいるだろう。給料を差し押さえようにも、どこで働いてるかさっぱりわからない人もいるだろう。 そのとき。 「給食食べさせなきゃいいじゃん」と考えるのは、理解できなくもないですよ。 でも、それは考えることさえいけないと、かいちょーは思うんです(いや、考えるのは自由だよ。でも、行政とか立法とか、そういう立場にある人が口に出しちゃダメじゃないかなぁ)。 食事という、学校に行ってようが行ってまいが、毎日誰もが行なわなければならないこと。学校が休みなら、ごくごく当たり前に、親が自腹で食べさせるものだから、「タダ飯を食わすな!」な論が出てきやすいんでしょう。 ******************* 給食は教育活動の一環です。 食育基本法とか持ち出さなくても、昔からそうだったんじゃない? みんな、給食の時間を経験してきて、いろんなことを学んできたよね? あ、かいちょーの場合、小学校低学年のときは、給食がイヤでイヤで仕方ありませんでした。好きじゃないものを食べさせられること、食べるの遅いと周りで掃除が始まること、いつまでも片付かないので先生に怒られること。もう学校に行くのが嫌んなっちゃうぐらい。 それでも、そんな中から、社会で生きていくうえでどうしたって身につけなきゃいけない協調性だのあれやこれやを学んだんだよ。 給食がダメじゃなくなってからは(これは主に、まあ、担任との相性、ってところに帰結するような気がします)友だちとワイワイやりながら、マナーだのなんだの身につけたんだ。 何より、給食の時間そのものが、楽しい(あるいはツラい)思い出として、今でも残ってる。今のわたしを形作る基礎のところに、給食ってのがどーんと座ってるんだ。 ******************* 無茶苦茶な親。就学援助の対象外。取り立て不能。はい、給食停止しましょう。 想像してみて! 「キミんち、給食費払ってくれないので、今日から食べさすことできません」 そう、子どもに伝えるんだよ。 親が弁当持たせてくれりゃ、同じ教室で食べるのかな? 何も持ってこなけりゃ、図書室で本でも読ませるの? 校庭で遊ばせる? その光景は、どんな「教育」を子どもたちにもたらすのかな? 親がトンでもないと悲惨なことになる。だからがんばって親を説得しよう。 あー、フツーの親のもとに生まれてきて良かった。 ぼくは(わたしは)、我が子を悲しませるようなオトナにはならずにいよう。 そういうことを学ばせるの? ひとりの子どもに悲しい思いをさせて、反面教師として教える? あんまり可哀想だから、みんなの給食をちょっとずつ削って、その子に食べさせる。先生が、その子に調理パンでも買い与える。そんな光景もあるだろうね。 じゃ、その子の心を想像してみて! 悪いことをしたら罰されなければならない。親が悪いから、ぼくは罰されてるんだ。 ***************** もうひとつ、想像してみてください。 何をどうしても給食費払わない親。強制執行しようにもできない親。 そんな親が、子どもにちゃんとした朝食を、温かい夕食を食べさせてる? 現実に、給食のおかげでかろうじて栄養失調を免れている子どもがいます。 「そんなトンでもない親のもとからは、子どもを引き離すべきだ」と思いたくなります。 実際にそれを行なうかどうかは、個々の事例ごとに、慎重に、慎重に検討しなきゃいけません。 でも、とりあえず、トンでもない親のもとで過ごさざるをえない子どもたちにも、温かい給食を食べさせてあげようよ。ノートと鉛筆を持たせてあげようよ。体操服や水泳着を着させてあげようよ。遠足にも修学旅行にも連れていってあげようよ。 最終的に、そうしたもろもろが、税金で賄われることになるかもしれない。それぐらいいいじゃん。それぐらいの余裕、今のニッポンにはあるよ。 トンでもない親のもとに生まれてきたことは不運だけれど、社会は、わたしたち大人は、きみたちを見捨てない。きみたちにもちゃんとした大人になってほしい。親がどうであれ、キミはキミ。 そんなメッセージを発し続けることが、『公教育』なんじゃないのかな? *************** 参考: 給食費未納について考察している東京の区議さんのサイト http://kosakaeiji.seesaa.net/ (かいちょーとは考え方は異なりますが、未納問題について真剣に考えていらっしゃいます) 「学校給食の日を減らして、代わりにお弁当を持たせよう」という決議に対して疑問を発しているサイト http://plaza.rakuten.co.jp/washimiya/ (給食費未納とは直接関係ありませんが、「教育における給食の意味」について考えるのに参考にさせていただきました。特に『議事録』は、あれこれいろんなことを考えさせてくれます) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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