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カテゴリ:小説
「オレのじいちゃん、戦争のとき、
兵隊として東南アジアに行ったんだ。 やさしくて、いいひとだったじいちゃん。 今でも元気で庭いじりしたり、買い物したりしてる。 そんな、じいちゃんなのに、戦地では人を殺したり、 食料を奪うなど罪を犯してきた。 これが、戦争なんだろう。 でもさ、この話を聞いたときショックだったよ。 身内が、アジアに対して罪を犯したことがショックだった。 中国・韓国、東南アジアと日本における歴史問題が、 身近にあることを思い知らされた瞬間だったね。 正直、歴史問題に関して難しすぎて、オレも分からないよ。」 聞いているこちらも真剣に聞き入ってしまう話だった。 当然、私は「うん、うん」と相槌を入れるだけだった。 「でさぁ、中国からの留学生さんと話す機会があったんだよね。 そのとき、歴史の話にもなったわけだ。 留学生さん、こう言ったよ。 『自分が中国と日本の架け橋になりたい』 こうして、ビジョンをもってるんだなぁと、驚いた。 そして、何も考えていない自分が恥ずかしかった。 だからこそ、こうやって勉強して、 研究して、分析して答えを探すことが大切なんだと思う。 だから、教科書問題を扱うこの授業を真剣にやりたいんだよ。」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005年11月24日 13時34分17秒
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