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貧乏旅人 アジアの星一番が行く 世界への旅

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2022.01.11
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カテゴリ:作家
あらすじ
悠介は、長野県安曇野の隣、池田町に産まれ、長野高校に進学した。大学は東京のM大学である。その間、小平由樹枝と良いお付き合いをした。大学2年になりとあるコンパで飲み過ぎて矢代美恵子と深い関係となる。小平由樹枝を愛していたが、愛想をつかされ振られてしまった。その後、美恵子とは変則的な付き合いを行い、1年先輩の美恵子は就職して大学もアパートも去った。悠介は大学4年になり就職活動も終わり、希望の会社に就職も決まった。そして友人高橋の結婚披露宴も無事終了した。その後新婦の友人の唐橋由美子と親しくなったが、あまりに積極的な彼女に右往左往する悠介であった。一方、美枝子は結婚する事になったようである。



写真はネットより借用

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年末年始は実家に帰る事にした。就職したら帰れるか帰れないか分からない。帰れるとしても長くは帰れないであろうから長期帰省はこれが最後であろうと思われる。由美子は年始に一緒にどこかへお参りしたいと言ったがそれは断った。由美子の申し出に断る事が多くて申し訳ないと思うが仕方ない。

そんな事で由美子とは12月中に2度会わねばならない約束であるが一度会っただけで、晦日となった。姉二人も実家に暮らしている。上の姉は26歳、下の姉は24歳でこの頃の結婚年齢から言ったら遅い方である。聞くと二人とも来年には結婚するようである。下の姉はもっと早く結婚したかったらしいが、姉が結婚しない為に、順番があると両親から言われて待たされていたようだ。

正月元旦は、朝から全員が揃った。姉の彼氏達も後で来ると言うから、7名の大所帯となる。
「明けましておめでとう! お屠蘇だから皆で乾杯しよう。」
父が上機嫌で言った。
「そうね、今年は良い事が一杯あるから、楽しみだ。」
母が皆のお猪口にお酒を注ぎながら言った。
「それでは、おめでとう!」
「おめでとう!」全員が声を揃えて唱和した。
「姉さんたちは、正月以外にもおめでとうだね?」
「そうなのよ、姉さんが結婚しないから、ずいぶん待たされたわ。」
下の姉が文句を言った。
「結婚式はいつ?」
「私は3月で、妹は5月。」
「親戚も2軒続けてのお祝いで大変よ。1年か2年離れてたら良かったけど。」
母が親戚の心配をしている。
「まさか、悠介も結婚するなんて事はないだろうね?」
「俺? ないない。今から就職だからそんな時間ないよ。」
「そう言えば、長野高校の可愛い娘はどうなったの?」
「とっくの昔に振られたよ。」

小平由樹枝の事である。あんまり思い出したくないが、故郷に帰るとどうしても彼女の事を思い出してしまう。どうしているかなー? と思い出す。その後の噂は全く聞いてない。最も長野の事は知らない東京生活である。噂は届かない。
暫くして、姉の彼氏達も来た。悠介とは勿論初対面である。気恥ずかしい気はするが、きちんと挨拶した。上の姉の彼氏は池田町の役場に勤めている。悠介の同級生、山脇も役場に勤めているので彼の噂で話が合った。下の姉の彼氏は長野市である。悠介が3年間高校生活を送った所である。悠介は二人の嫁ぎ先がそんなに遠い所でないので安心した。悠介は長男である。両親の面倒を見る立場であるが大学を卒業後、故郷には戻って来ない。それが気になっていた。

「悠介は就職したらどこに住むのだ?」
父親が聞いた。
「まだ分からない。本社か支社か、地方の工場か、どこに配属されるかによる。」
「そうか、では、ここには戻って来ないのだな?」
「悪いけど、長野に支社や工場はないから戻って来れない。」
「それなら相談だけど、次郎くんは、次男なんだ。それで結婚すれば実家を出ねばならない。アパートを借りる事になるけど、この家は部屋数も多い。で、結婚したら、次郎くんにこの家に来て貰おうと思うのだよ。」
次郎は、下を向いて頷いている。本人は了承しているようだ。
「あぁ、良いんじゃーないの? 家を出た俺に相談する事もないよ。姉さん達が結婚して家を出たら、父さん、母さんの二人になってしまうので心配だった。一緒に住んでくれるなら、そんなに有難い事はないよ。」
「住むだけとは違うから、相談しているんだ。」

父親が言うのは、上の姉と結婚する役場に勤めている次郎を婿のような形で家に入れたいと言う事であった。名前を替えるかどうかはまだ相談していないが、要は、寺本家を長姉夫妻が継ぐことになる。家も住むので相続となるので、後で揉めないよう、悠介の了解を得ておきたいとの事であった。

「俺は全然問題ないよ。お金を掛けて大学も出して貰ったし、池田町に帰る予定もないから、俺は俺でやって行く。」
「申し訳ないね。俺は名前を寺本に替えても良いと思っている。婿養子だね。」
次郎が言った。
「そうそう、路子にも了解を得ないとな。路子は康弘くんの所へ嫁に行くから家は要らんよな? 康弘君も良いよね。」
「私も家は要らない。その代わり現金を少し貰えると有難いけど。
「いや、俺の所も大した事はないけど、家もあるし、お金は要らないよ。」
お金が欲しいと言う路子に康弘が反論した。父親としてはこう言う争いがないように今の内からきっちり整理しておきたいのである。

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Last updated  2022.01.11 10:37:54
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