フォーカルポイント
おはようございます、紙太材木店の田原です。漸く雨も上がり今朝は少し晴れ間も見えています。今週は晴天が続きそうで現場の工事が捗ります。さて、フォーカルポイントという言葉があります。設計やデザインを勉強された方だけでなく、インテリアに興味のある方などはご存知だと思います。閉じられた空間に入った時、最初に目が行く場所です。住宅で言えば玄関に入った時に最初に自然に目が行く場所。あるいはリビングに入った時に最初に目が行く場所です。その最初に目が行った場所に何があるか?その家の全体のイメージに大きな影響を与えます。ん?と思うか何らかのデザインやイメージを感じられるかその家を訪れたことに対し期待感を持ってもらえるかどうか設計者は完成見学会などをする場合は特に意識するポイントですが、逆に言えば見学者は設計者がそれを意識しているかどうかを見分けるポイントともなります。設計上の工夫で言えばドアの正面に下駄箱を持ってこないというのは初歩的な基本です。何を見てもらうか最初に目が行く先に何を設計するか配置するかはとても大切です。そこで暮らす人は家に帰れば毎日それが最初に目に入ることになります。玄関に入ればリビングに入ればソファーに座ればキッチンに立てばダイニングの椅子に座ればフォーカルポイントに何を持っていくか何を配置するかは設計者の感性によりますが最近の悩みはTV.住まい手の方の多くは、リビングのソファーに座った時のフォーカルポイントにTVを持ってきます。TVがここだからソファーはここあるいは、ソファーをこう置くからTVはここ一昔前に、和室の床の間があったように和室には床の間があるのが普通でなければ画竜点晴に欠くでも、いろいろお聞きすると最近TVはほとんど見ないあるいは見ても短時間だったりスマホやパソコンでと言う方も増えています。でも、リビングのフォーカルポイントには大画面のTVが鎮座する。TVも床の間と同じ運命をたどるかそれは分かりませんが、少なくてもかつての役割は終わったように思います。お役御免だけど、席はかつてのままのリビングのフォーカルポイント。そろそろその席を譲っていただく必要があります。設計者だけでなく住まい手の方もリビングにおけるTVに代わるフォーカルポイントを意識する時代になったように思います。TVを脇役にした時リビングのデザインやインテリアがどう変わるか?考えただけでも楽しくなりませんか?