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生活雑記1

水草の難易度とは

ショップに行くと水草に難易度が書かれていることがあり、実際に育ててみても水草には確実に難易度というものが存在することが身に染みてわかる。では、この難易度とはどこからくるものなのだろうか?

一部例外はあるが、その難易度とは・・・・
(一部の例外とは、ホシクサ類のような一般の水槽では実現し難い低pHでないと育たない水草などの存在である)

養分要求量の違いであり

特に、カリウムや微量元素要求量の多少である。

難易度の低い水草の代表格にマツモがある。
肥料管理の無い水槽ではカリウムと微量元素はほぼ0に近く、何もしなくとも全く問題なく育つこの水草は、ほぼ窒素とリン酸だけで育つといってもよい。カリウムや微量元素の要求量が極めて低く、つまりは、肥料管理を知らない素人でも育てられる難易度の低い水草といえる。

逆に、難易度の高い水草にはラージパールグラス、ミリオフィラム・マットグロッセンセなどがあるが、これらは微量元素の要求量が極めて多いため、不足するとすぐに白化して生長が止まってしまう。肥料管理をしない素人ではなかなか育てることが出来ない。



自然界では天然の土壌に含まれる豊富な微量元素により、このような難易度は存在しない。栄養分の全く含まれない砂利に植えられ、魚の糞や餌から発生する窒素やリンだけを与えられるという過酷な環境におかれた水草の中には、偶然にも窒素やリン酸だけで育つものが存在した。難易度とは、その水草自体の強さではなく、単に養分要求量の違いである。特殊ともいうべく、窒素とリン酸しか存在しない一般的な水槽でも育つものを“易しい”とし、カリウムや微量元素を添加した自然に近い環境に近づけた水槽でしか育たないものを“難しい”とした。
微量元素やカリウムが豊富に含まれるソイル系底床では水草の難易度が平坦化され、ほとんどがよく育つ。

「土でないと育たない水草」VS「砂利でも育つ水草」

こういうことを考えると如何に水槽内の環境が自然とかけ離れているかがうかがい知れると同時に、難易度を測る物差しの基準のおかしさが世の中の滑稽さを物語っているとも思える。



※このホームページで紹介させていただいている内容を実践され、結果生じた一切の損害などについては責任を負いかねますので、全て自己責任において実践されますようにご注意願います。


                                                文・神田 亮

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