包丁研ぎ 棒砥石
僕は以前から鋼の包丁を自分で砥石で研いで使っています。シャプトンセラミック砥石の1000番で粗、5000番で仕上げています。最初は粗・仕上げが裏表で一体になった廉価な砥石を使っていましたが、砥石の減りが早く、そのわりに研ぐスピードが遅かったので、減りにくく早く研げると評判のセラミック砥石に変えました。変えた当初は普通の砥石と同じように粗、仕上げと研いでいましたが、セラミック砥石だと5000番でもよく研げるので、最近はよほど切れ味が落ちていなければ仕上げだけで済ませてしまいます。それでも十分な切れ味を保てています。※砥石の上で食材を切ってはイケマセントマトを置いて押さえずに、真横から包丁を当てて引いてやると切れます。でも僕の腕では薄切りはできませんでした。研ぎ面見ると均一に研げていないのがわかりますね。それでさらに上の番手、12000番・超仕上げが欲しいなと最近思っていたのですが、ちょっと調べるうちに、棒砥石について気になったので少し調べてみました。ステーキ屋さんのシェフなんかがよく包丁を研いでいるあの棒砥石です。洋食屋さんのシェフはなんとなく使っているようなイメージがありますが、和食の料理人があれを使っているイメージは全くありません。同じ料理のプロなのに、どうして和食と洋食(ステーキ屋?)とで使う砥石が違うのか?調べると、洋包丁と和包丁では鋼の硬度が違うようで、和包丁の方が硬度が高く、そもそも棒砥石ではまともに研げないそうです。ではなぜ和包丁は洋包丁に比べて硬度が高いのでしょうか?日本食は切った食材をそのまま加工せず食べることがあるため、切り口、断面にも美しさが求められます。そこで鋼の硬度をあげ、鋭く研げるようにしているのです。一方洋食は切ってからなにかしらの加熱調理をするので断面にこだわる必要がありません。だから日本の包丁ほど切れ味を求めていない、だから包丁の硬度も低くていい、だから棒砥石でも研げる。ということのようです。あと、肉を切ると脂が包丁に付着し切れ味が落ちるので、それを除去するためには棒砥石が有効というのもあるそうです。結局セラミック砥石12000番は買ってません(笑)