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2007年10月05日
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カテゴリ:アニメ
大黒市立メガマス病院に息を切らせて走り込むイサコ。
4423号室。管につながれ眠る兄の姿に変化はない。
「やはり、通路を開いただけでは駄目なのか?」

「暗号のコントロールを失ったわ。予定と違う場所に開いて、結局間に合わなかった。空間局の動きを封じる筈じゃなかったの?」電話で話すイサコ
「済まない。玉子が作戦を無視したんだ。念のため、サッチーには少々細工しといた」
「それでも通路は開いたわ。何故リンクが再現しなかったの?」
「通路のことは僕らもすべては知らない。基本的には先生のやり方を再現しているだけなんだ」
「もしかして、暗号が間違ってるんじゃ?」
「以前これで反応があったんだ。この方法で間違いない。キラバグはあとどれだけ残っている?」
「予定通り通路を補強するために一かけらだけ残してあるんだ。それを使えば…」
「否、今はまずい。まだ空間が不安定で予想外の事態が起こりかねない」車中で受けるイサコの電話の相手。黒いキーネックのタンクトップ。電話の相手は猫目!
「どういう?猫目」
「空間が安定するまでの間、おそらく今夜中にコントロールできない通路が再び開く危険性がある」
「何だって?!」

家に着くヤサコ
「ありがとう。送ってくれて」
「…ヤサコ!今晩泊まっていい?」
「え?」
「今夜は京子ちゃんしかいないんでしょう?おじさんもおばさんも親戚の結婚式で、メガバアは旅行だって言ったじゃない」
「そうだけど…でも」
「別にあんたが心配だからじゃないわよ。あたしが勝手に泊まりたいだけ」
「フミエちゃん」
「ついでに今日はたくさん話聞いてあげるからさ」とヤサコの背を押し家の中に入るフミエ。
「ほら!元気出せよ」
庭の隅や家の手前の用水路に霧が…

「さっきの反応がまだ続いているんだ。通路はキラバグの持つ特殊なリンクがきっかけで古い空間に変質が起こって開く。だが今日のデータではきっかけはキラバグだけではない」
「どういう意味?」
「何かもう一つの未知の要因。それに誘発されて通路は開くんだ。制御暗号がない今どこに開くか分からない」
「そんな!」声を大きくするイサコ。「それじゃあまた一年前のようなことに…」
「そうはならない。この要因自体、滅多に発生しない。でなければ以前ももっと発生していたはずだ。ここは待つんだ。データの蓄積を待って…」
「駄目よ!もう、私のためにあんなことが起こるのは嫌!だからあれだけ用意したのに…」
「待て!どうする気だ?」
電話を切るイサコ。病室を出る。

虫の声。『電脳都市伝説』を見るヤサコ。二重に映る子どもの写真が出ている。
廊下で電話するフミエ。
「今日、うちの人が誰もいないらしいから泊まってあげようと思って。夏休みなんだし、別に良いでしょ!」
子ども部屋ではでんすけの耳を引っ張る京子。
「…ああ、うん。いるのは京子ちゃんだけなのよ。うん、わかった」電話を切り子ども部屋を覗き込むフミエ。
耳を引っ張られ弱り声のでんすけ。部屋の隅をじっと見る京子。フミエに気付き、
「声がしたよ」
「ひっ!やめてよ~。そういうの苦手なんだから」引き攣る笑顔で身体が引けているフミエ。

ビルの鉄柱に腰掛けるイサコ。
「おかしい。どこにも空間の変質はない。もし、もしまた知らない場所に開いたとしたら…また、あの時のようなことになってしまう!」
立ち上がるイサコ。
「手当たり次第に探すしかない!お前たち、古い空間を見はれ!異変が起こったら知らせるんだ。行け!」モジョに命じるイサコ。

降りだす雨。
ヤサコたちは入浴中。京子の笑い声。浴槽の中ヤサコに抱えられ足をバタバタさせて喜ぶ京子。
「京子、大人しくしなさいって!」
泡をシャワーで流しながら二人の様子に呆れるフミエ。

頭と身体にタオルを巻いているとはいえ、水滴を垂らしながら脱衣所から飛び出てくる京子。
居間のテレビの辺りに広がる霧。そこにやはり頭と身体にタオルを巻いたフミエが手を取り、
「駄目よ!ちゃんと髪の毛拭かないと風邪ひくわよ!ほら来なさい!」と引っ張っていく。「わあ!」

二段ベッドの下の段、デンスケと眠る京子。布団をかけてやるヤサコ
「デンスケが傍で寝てるからね。潰しちゃ駄目よ」

激しく降る雨。電話がつながらない。
「やっぱり出ない?」
「うん」
「あいつ本当に言ったのね?自由研究なんて嘘だって」
「うん」
「どういうつもりよ!いい加減な奴だって思ってたけど」
「そんなんじゃないの」
「え?」
「体がずれる都市伝説。知ってる?」
「あっちに行っちゃうって話?」
「今日、ハラケンの体がずれてたの…電脳の体と現実の」
「嫌だ驚かす気?あたしそう言うの苦手なんだから」強張った笑顔のフミエ。そこに雷鳴。ギョッとする。
「そう言うわけじゃ、無いんだけど」
「ヤサコ、交差点で何があったの?」
「見たの。黒い鍵穴みたいなものを」
「それって、まさか、あの、子どもの絵と同じ?」夕焼け空に浮かぶ黒い鍵穴と黒い影が描かれた子どもの絵。
「わからない。でもただの映像じゃない。この黒い穴はただ電脳空間にあるものじゃないわ」
「ただの映像でなきゃ一体何なのよ?」
「意識に影響を与えるんだわ」
「や、止めてよ!」
「ハラケンは病気になりかけている。それもただの病気じゃない。あの黒い穴から、黒い穴の中から何かがハラケンを呼んでいるんだわ」
「ヤ、ヤサコ。止めてってば」
「あの黒い穴の中はきっと違う世界に繋がっている。あの子どもたちの絵がもし本当に見たものなら、きっとあの先には死んだ人がいて…」
「止めて!」とうとう大きな声できっぱり言うフミエ。「そんなことあるわけないじゃない。ヤサコ変よ」
「フミエちゃん」
「そんなの、まるで都市伝説よ!」
「私、思い出したの。最近…」

ベッドでうなされている京子とでんすけ。
頭の先の方から照らす黄色い光。そこに立つ黒い人影。京子を覗き込んでいる。
部屋には霧が発生している。京子の電脳の体に触る黒い人影。その背後には黒い鍵穴!?

「私、この黒い穴、初めてじゃないの…見たことがあるの。
小さい頃、メガネをかけてデンスケを探しに行って。夢だと思っていた。
だけど、絶対、何かある。あの黒い穴には何か秘密が…」
突然部屋の照明が消える。
「停電!」ヤサコ
「メガネは生きてる。何で霧がこんなところに?」フミエ
テレビの置いてある方から霧が。

うなされているでんすけが目を覚ますと、黒い人影に頭をなでられ電脳の体と別れていく京子が…

「わう~ん!」吠えるでんすけ
「でんすけ!」ヤサコが廊下を見るとそこにも霧。そして
「夕焼け?」フミエ

急ぎ子ども部屋に入る二人。
「京子!あっ!」
そこには中から夕日に照らされた鍵穴が。
「何?これ」フミエ
その中には黒い人影に手を引かれて横断歩道を歩く京子の姿が。
「京子!」

次回、「黒い訪問者」

「NO DATA」と出る京子の体。
空間の穴から黒い何かが出てくる。
メガシ屋に現れた黒い人影。
ヤサコと同じタイプのメガネをかけたハラケン。
ハラケンと会うイサコ。
霧の中不安定なでんすけ。

 DVD2巻 初回限定版

電脳コイル 第2巻〈初回限定生産〉 価格はこちらの方が安いです。送料も無料です。

10/26発売
<収録内容>
第3話「優子と勇子」/第4話「大黒市黒客倶楽部」/第5話「メタバグ争奪バスツアー」
<封入特典>
ブックレット/第3話、第4話、第5話 絵コンテ
<特典映像>
ヤサコ役:折笠富美子×イサコ役:桑島法子 対談インタビュー





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最終更新日  2007年10月05日 12時32分03秒
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