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ラッコの映画生活

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2007.02.16
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カテゴリ:ヨーロッパ映画
VALBORGSMASSOAFTON
Gustaf Edgren

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寸評:バーグマンはやはりこの頃からバーグマン。1935年の素朴な物語と作りの映画、素直に感動して見られます。世の中複雑になって映画も複雑になったけれど、映画ってこの単純さで良いのかも知れない。

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アメリカ映画をあまり見ない自分なので、20世紀の大女優イングリッド・バーグマンと言ってもそれほど見ているわけではない。イメージとしては『カサブランカ』のバーグマンでしょうか。『カサブランカ』は1942年だからバーグマン26才頃の作品。この『ワルプルギスの夜』はまだハリウッドに行く前のスウェーデン時代、彼女19才頃の作品。やっぱり美しいですね。情熱とかを内に秘めながら冷静風を装う表情がいいです。

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下にネタバレで物語は書きますが、ストーリー自体はその構成も含めていたって単純。映画の作りもなにせ70年以上前のものだから、難しいことは何もしていない。むしろ技術的に今よりはるかに制約は多かったことと思う。でもしっかりと作れば、そしてそこにバーグマンや(その父を演じた、映画監督でもある)シェーストレムとか、役者としての魅力や見せる演技があれば、それだけで映画っていうのは良いのだな~、なんても感じました。

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新聞社の編集主幹の部屋で、主幹のパルム、主筆かなんかの老ベルイストレーム(ヴィクトル・シェーストレム)、若い記者が、出生率低下のことなどを話している。スウェーデンはもうこの頃から低出生率が社会問題だったんですね。そのベルイストレームの娘レナ(イングリッド・バーグマン)は家で日記を見ている。レナがその秘書をやってる会社の上司で既婚のユーハン・ボルイが好きなんですが、このままではいけないって思っている。それで老齢の父の面倒みたいからなんて理由で会社辞めますってボルイに言うんですが、ボルイの方は妻との関係もあまり上手くいってなくて、別れてレナと結婚したいと思っているからレナが辞めるのを止める。ボルイが妻と上手くいってない理由はまあ色々あるのだろうけれど、ボルイとしては妻に子供を作って欲しいと思ってるのに、妻は育児に縛られるのは嫌だって子供を作ろうとしないあたりが大きな原因らしい。

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時は1934年4月30日。その夜は映画の題名でもある「ワルプルギスの夜」。シェークスピアの『夏の夜の夢』やムソルグスキーの『禿げ山の一夜』は夏至の聖ヨハネ祭で、夜に妖精や魔女が活動する日なわけだけれど、北欧の場合は冬が寒くて長いのでこの春の到来は嬉しいのでしょう。5月1日はもともとケルト暦のBELTANEらしいけれど、古くはケルト暦は日没で1日が始まったらい。だから前夜をワルプルギスの夜としてやはり魔女なんかが活躍するんですね。知識不足で詳しいことは分からないけれど、とにかくこの日に愛を誓うと幸せになるとか、そんな迷信がスウェーデンにはあるらしい。

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その晩ボルイは妻と予約したレストランで一緒に過ごす約束だったらしいけれど、妻は行けない、親戚だか友達のところに行くって言う。実は数日の旅行にかこつけて非合法の堕胎をやっているスミス医師のところで中絶手術を受けようっていうことらしい。別に不倫の子とかではなく夫の子供だけれど、とにかく子供は欲しくない。それでボルイはその日を最後に会社を辞めるレナを誘い、彼女も結局OKして半屋外のレストランで食事をする。その仲睦まじい様子をカメラマンが撮って、春の到来のコラムの写真として良いのじゃないかってコラムを書くベルイストレームに持っていくんですが、ちょっと気掛かりだった娘レナが既婚の上司とつき合っている写真を見て心配になる。

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その頃スミス医師のところではボルイの妻が中絶手術受けてそのまま入院してるんですが、警察が踏み込むって情報を聞き付けた男がスミス医師に知らせに来て、医師と入院中の妻を連れ出す。そしてそのとき妻のカルテ33番をポケットに入れる。医師は逮捕されるんですが、このカルテ33番がないから警察もボルイの妻のことはわからない。でこの男がこのカルテで妻をゆするんですね。男の要求額を妻は自分では工面できないから夫に打ち明け、2人で男の家に行くのだけれど、足元見て男は増額を要求したので、夫と男は格闘になって夫が危ないので妻が男を拳銃で撃ち殺してしまう。二人は部屋を去りますが、そのときボルイはカルテの33っ書かれた切れ端とネーム入りの万年筆を落としてしまう。たまたま隣室に住んでいたのは新聞社の若い記者で、物音聞き付けて部屋に入って死体とカルテの切れ端や万年筆を見て、特ダネだとベルイストレームに知らせに行く。娘を信じていた父ベルイストレームだったんですが、ワルプルギスの夜の食事の写真とボルイがカルテでゆすられて男を殺したということで、中絶したカルテ33番の患者は娘のレナだったと勘違いして、ボルイに会いに行き「娘の前から消えろ」と迫る。ボルイは殺人の罪をかぶった形で国外に逃亡する。

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夫が殺人犯として逃亡し残された妻はいい気なもので、妻子ある男性と楽しくやっていて、一緒に長期のアジア旅行に行こうということになるのですが、「可愛い息子のため」と最後になって男性は旅行を断る。妻は失望のあまり事件の真相を自白して自殺する。ボルイが無実であったことを知って、レナの父ベルイストレームは娘や娘が純粋に愛した男を信じられなかったことを悔やみ、娘がまだボルイを愛していることを知っているので手を尽くしてボルイを探すが見つからない。ボルイはフランス外人部隊に行っていた。現在は身元が厳しく問われるが、当時のフランス外人部隊は匿名でも参加できたらしく、犯罪者も多かったという。ちなみに第3歩兵連隊ということは仏領ギアナということになる。しかしボルイは5年の契約期間を満了することもなく、スウェーデンに戻って警察に出頭することがレナへの愛を果たすことだと思うに至り、帰国して警察に出頭するが、彼は無罪放免だった。そしてえ偶然にもレナと1年後のワルプルギスの日に再会し、レナは父のもとにボルイを伴い、2人はめでたく結ばれる。結婚をして子供も生まれた幸せが写り、彼女が幸せを綴った日記で映画は終わる。

家庭もよいし、父親の人柄ということもあるのだろうけれど、頭ごなしに叱るというのではなく、それぞれの人格や名誉を尊重し合う父と娘の姿はいいですね。互いの信頼があってこその父娘愛が美しかったです。

どうも出生率を上げるのは住宅事情とか経済事情ではなくって愛なのだって言っているようなのですが、当時のスウェーデンの映画事情を知らないので、この映画に社会問題としての低出生率に関してのメッセージが含まれていると理解すべきかどうかまではわかりません。いずれにせよ女性を子作りマシーンと捉えることではなさそうですね。

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Last updated  2007.02.23 03:58:48
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