峠幾三のちいさな発見・旅模様

　宍道湖。

　日本で７番目に大きな湖である。

　２００５年、ラムサール条約に登録された。

　宍道湖に浮かぶ嫁が島越しの夕焼けは全国的に有名である。


　こことは別に、広い宍道湖のなかで峠幾三お気に入りの夕焼けスポットがある。


　宍道湖の北岸、松江しんじ湖温泉を過ぎて少しの所、ポツリとお地蔵さんが湖を見つめている。

　漁の安全を願ったものなのか。

　

　水害が無いよう願ったものなのか（昭和４０年代、松江は大規模な水害に遭っている）。


　広いスペースなどはない。

　夕方、波除のコンクリートの上から地蔵と共に夕焼けを眺める。


　


　コンクリートに腰を下ろし眺める。

　
　周りにはカメラマンや見物客などはいるはずもない。

　車からの視線を感じるくらいである。


　いつからこの地蔵がここにいるのか分からない。


　家路を急ぐ車、湖岸を走る一畑電鉄。

　その中に溶け込むように静かに宍道湖を見守るお地蔵さんである。