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テーマ:『功名が辻』(385)
カテゴリ:2006年ドラマ
このドラマが始まった時、この秀吉には不満がいっぱいだった。
何せ、柄本さんは、どう見ても若い秀吉には見えなかった。 信長のために、一心不乱に働き、知恵を働かせて皆をまとめ、 小賢しい中にも、人から慕われる陽気な秀吉像とは全く違ったような気がする。 しかし、今。 老いてボケ、それでも若い側室を追い、死を前にしてもその地位に執着し、 何かに追われるように死を恐れている。。。 その秀吉は、柄本さんによって見事に描き出された。 今まで見たどの秀吉よりも、汚く、あさましく、惨めに。。。 秀吉は死んでいった。 淀が産んだ子は、豊臣の子にあらず。織田の子なり。 それが お市母子の願い。 つゆとをち つゆときへにし わかみかな なにわのことも ゆめの又ゆめ 秀吉が追い求めた物は、秀吉が手にしたと思った物は 夢まぼろしだったのだろうか。 後に残る物のほとんどは、その死を悼む余裕もない。 秀吉の死に本当の涙を流したのは、糟糠の妻、寧々と 子飼いの家臣、石田三成のみ。 一つの時代が終わり、歴史は慌ただしく次へと進んでいく。 ・功名が辻 第三十八話 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年10月01日 22時30分51秒
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