334823 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

KENTの独り言

KENTの独り言

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

Kent AOKI

Kent AOKI

Calendar

Comments

http://buycialisky.com/@ Re:徹夜で泊まり・・・・(10/24) cialis legal bestellencialis same as ta…
http://buycialisky.com/@ Re:糸魚川ジオパーク(07/30) cialis costcialis performance anxietybu…
http://cialisb.com/@ Re:徹夜で泊まり・・・・(10/24) kann man cialis in spanien kaufencialis…
http://viagraky.com/@ Re:糸魚川ジオパーク(07/30) viagra kamagra wroclaw odbi r <a hr…
http://buycialisonla.com/@ Re:願いのピノ ダブルゲット 連発!(10/19) cialis free coupongeneric cialis bijwer…

Keyword Search

▼キーワード検索

Category

Archives

2024.05
2024.04
2024.03
2024.02
2024.01

Favorite Blog

Windful 鱸萬兆さん
酔眼教師の乱雑日記 学者犬さん
某職員の憂鬱 ライス1223さん
B型人間 日々の小考 B型人間@F大さん
whimsy kumagoro33さん
2007.03.23
XML
カテゴリ:読書
町中に資料を買いに出たついでに,フォーラス(初フォーラス!)のイオンシネマ金沢で上映中の「不都合な真実」を見てきました.「一瞬だけ」アメリカ大統領になったアル・ゴアの,地球温暖化問題に関する講演会を編集した映画.非常に良くできている映画だったと思います.Kentも一般向けの講演会というのをすることがありますが,あそこまで上手に話すことはできない・・・ もちろん,スライドや動画など,ゴア本人が作ったわけではないでしょうし,多くの有能なスタッフを抱えていることも確かでしょうけれども,それにしても上手な講演でした.アメリカ人の講演らしく,所々にジョークが織り込まれ,聴衆を飽きさせることなく,上手に話を聞かせています.有名な「ぬるま湯のカエルの話」も,ああなると笑えます(ネタバレにはしませんね.知りたい人は映画を見ましょう!).先日の長島議員といい,やはり政治家というのはべしゃりができてナンボですな.さらに「あ,やっぱり政治家だな」という政治的アピールの部分もあります.映画の中でも「象vsロバ」の構図が見えますし.

英語を聞いていると,equilibrium lineとかecological nicheとか,日本であれば「専門用語」といっていいような単語がぽんぽんと入ってきます.また,温暖化のメカニズムやアイスコアの議論など,かなり中間項を省いたストレートな説明になっている部分もあります.アメリカ人はあの内容を聞いて,普通にわかるのだろうか?? と思うのですが....日本の大学生は,ちゃんと内容を理解できるだろうか・・・・ 上手なしゃべりと綺麗なプレゼント見事なジョークに気を取られて,「わかったような気になる」のが怖い気もします.Kentの概説の授業ならば,まるまる半期をかけてやるような内容が,わずか2時間で語られてしまうのですから・・・・

それと関連して,(本質的ではないものの)誤っている部分もあります.みなさんも,氷河の末端が「ど~ん!」と音を立てて海に崩落し,水しぶきが上がる映像を見たことがあるかもしれません.「不都合な真実」の中でもそうした映像が「地球温暖化によって世界各地の氷河が後退している」というコンテクストの中で用いられています.また,TV番組でも同様の扱われ方をします.しかし,これは誤りです.たとえ,拡大している氷河であっても,末端部は必ず消耗域になります.カービング氷河(海や湖に流れ出している氷河)であれば,たとえ氷河時代であっても同じような映像が見られます.

また,氷河の後退を示す新旧の写真や映像の比較の中で,小氷期(フランス革命頃)からの縮小と近年(最近40年間くらい)の縮小とが同列に扱われていたように見えました(これは,要確認.早くDVDがでないかな).これは,厳密には分離が難しいと私も思いますが,誤解を生じさせる論法です.小氷期の寒冷化に対応して拡大した氷河は,その後の気温上昇(自然上昇分)に対応して縮小しますが,その際のレスポンスは氷河の規模によって異なり,大きな氷河では,一般にある程度のタイムラグが生じます.そのため,地球温暖化がない自然状態の気温変化であっても,小氷期以降の縮小が続いている可能性は否定できないのです.本来であれば2時点の比較で縮小を論じるのではなく,多時点の変動を比較し,「近年になって系統的に加速している」ことを論じる必要があるのですが,映画ではその方法が(きちんとは)取られていませんでした.あ,ちなみにKentも参加しているグループが撮影したネパールヒマラヤのAX010の縮小過程の写真も使われていました.映画の作成があと数年後だったら,Kent撮影の写真が使われたかもしれないのに・・・(残念!)

と,まぁ 辛口なコメントの部分もありますが,全体としては◎.Kent研の学生の必修映画にしようと思っております(^^)

さぁて,6月の市民向け講演会,お題「地球温暖化の恐怖」なんだよなぁ... なにをどうやって喋ろうか.この映画を見てる人,結構いるんだろうなぁ・・・(涙)






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.03.26 03:12:00
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.