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2004年10月02日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
さて、今日は久しぶりに「英国政治ウォッチング」をいってみようと思う。

ご存知の通り、「かみぽこぽこ」の時事放談では、
「かみぽこ政治学」「外交・国際関係」と
この「英国政治ウォッチング」が3本柱なのだが、
今日は、先日の日本の内閣改造ネタに引っ掛けて、
今月英国でも内閣改造が行われたので
それについて書いてみたいと思う。

今日取り上げる人はこの人。

アラン・ミルバーン。

前回の「英国政治ウォッチング」では、
「英国政界の寝業師」ということで、
トニー・ブレア首相側近のピーター・マンデルソン氏を取り上げた。

これが意外にいろんな方々からコメントを頂き、
マンデルソンという人の知名度の高さを私も認識することになったのだが、
このミルバーン氏はどうであろうか。

おそらく日本ではマンデルソン氏ほどの知名度はないであろうが、
9月9日に行われた英国の内閣改造の結果で、
このミルバーン氏は一挙にブレア首相の後継者候補の1人に浮上した。

一般的に、ブレア首相の後継者と考えられる人は
ゴードン・ブラウン蔵相。(「財務相」が通常の呼称でしょうが、
いつものように、ここでは「蔵相」を使います。)

その昔、まだ労働党が野党だった頃、
党首の座をブレア氏と争い、
ロンドンのレストランで2人きりで話し合い、

「最初は僕がやって、次は君ね」

と取引したとかしなかったとか言われているが、
結果的にブレア氏が党首になって
97年の総選挙でブレア氏が首相に、ブラウン氏が蔵相に。
そのまま7年後の今日に至ると。。。

今の日本の政治の場合、
なによりもまず小泉首相を真ん中に置いて、
その周りで起こっていることは何かをウォッチするのだが、
英国の政治の場合、
なによりもこのブレア-ブラウン関係が軸になる。

首相と蔵相。
引っついたり離れたり、微妙な関係が続く2人。

なぜこのブレア-ブラウン関係が軸になるかだが、
ニューレイバーと言われる2人だが、
政策は微妙に違う。
ブレア首相は市場原理にセーフティネットを加える
いわゆる第3の道を追及していることはご承知の通りだが、
ブラウン蔵相はまあ方向性がブレア首相と違うわけではないが、
微妙に旧労働党の政策に心情的に近い。

だから、ブラウン蔵相のほうが、
コテコテの昔ながらの労働党員や労組からの支持を受けている。

この2人は、重要法案を議会で通過させようかというときに、
微妙な駆け引きを繰り広げる。

例えば今年、大学の学費自由化の法案を議会の第二読会で通過させた時に、
当初与党労働党内で強い反対が起き、廃案が懸念された。
その党内の反対を抑えたのがブラウン蔵相だと言われている。
どうやって抑えたかというと、

「この法案が廃案になって、
労働党への信頼が失われると、
次の総選挙に勝てない。
そうなると

『次に僕が首相になれなくなる。』

だから、法案通過に協力してほしい。」

ブレア政権で次回の総選挙に勝ち抜かないと、
旧来の労働党の政策に近いブラウン氏が首相になる芽が
なくなっちゃうよというロジックで
法案反対派の議員を説得したというのだ。

そんなこんなで、ブラウン蔵相はブレア首相に
「貸し」を作ったりして、
なんとなく仲がよさそうだったこの2人。

「そろそろ君に首相の座を譲るよ」

とブレア首相がブラウン蔵相に匂わせていると見られていたのだが、
ブレア首相も煮ても焼いても食えない男。(苦笑)

ここに来て、ブレア首相がブラウン蔵相との関係に、
自ら爆弾を投げ込んだのだ。

その爆弾こそ、内閣改造における
アラン・ミルバーン氏の閣僚復帰である。

ミルバーン氏は46歳。前保険相である。
ブレア側近中の側近の1人であるが、
昨年、突然保健相を辞任。その理由が、

「子供が難しい年頃に入るから、家族一緒にいる時間を増やしたい。」

という、およそ日本の政界では想像できないもの。
英国というのはいい国だなあと思ったが、
そのへんの事情を友人の英国人に聞いてみると、

「まあ、少し表舞台から退いて、
休むということさ。
ブレア政権もこれから支持率が下がるだろうし、
失政の責任を取らせれることを避けるということだな。

彼は『有力な首相候補』なのだから。」

『有力な首相候補』
そう、彼はブレア首相の後継候補として、
ブラウン蔵相の唯一のライバルとみなされていた。
そのライバルが表舞台から引いたことも、
このところのブラウン蔵相のご機嫌ぶりの
理由の1つであったようである。

しかし。。。

今回の内閣改造で、ブレア首相はミルバーン氏を
無任所相に復帰させた。
選挙対策を担当すると言われている。

この人事にはブラウン支持派は一様に反発。
まず、ミルバーン氏は政策がブレア首相に極めて近い改革派。
その改革派が選挙を担当することに対する反発。
そして、ミルバーン氏の閣僚復帰は、
後継首相候補としての復帰を意味する。
吾らがブラウン蔵相の首相への道に暗雲が漂う。。。

この人事にブラウン蔵相自身は静観を装ったが、
先日の労働党大会(年次総会)で
ブラウン-ミルバーンは演説で激しい火花をちらした。

まずブラウン蔵相が、
英国の好景気に対して
蔵相としての自らの経済運営の実績を誇り、

「この経済の安定を基にして、
公共投資を大規模にやる!」

と演説。(ここでいう公共投資とは日本での公共事業と違い、
教育、医療、社会保障などをさすのだが。)

「ゆりかごから墓場まで」復活を夢見る
労組や古い労働党員から拍手喝采を浴びた。

これに対してミルバーン氏が

「過去の実績を誇っても有権者はついてこない。
大胆な改革で未来を訴えることが必要だ!」

と応戦した。
パラパラの拍手だったようだが。。。

このブラウン-ミルバーンの激しい競争に対して、
ブレア首相は昨日、しれっと爆弾発言をしてしまった。。。

「僕は次の総選挙に勝ったら、その任期いっぱい首相をやる。
その後はきっぱり辞める。」

これはとんでもない爆弾をブラウン-ミルバーンの間に放り込むことになった。

ブレア首相はあと5年首相をやると宣言してしまったのである。
その上、5年後にはすっぱり辞めるとも言ってしまった。
一国の首相が自らの辞める時期をはっきり言ってしまうのはあまりにも異例。

とにかく衝撃的な発言であった。
いろんな人がいろんなことを考えざるを得なくなったのだ。

5年後、ゴードン・ブラウン蔵相は59歳になる。
ブレア首相はしれっとこうも言っている。

「私はゴードンを心から尊敬している。
彼は5年後、59歳になっても、
首相である私よりは若いわけだから、
首相の芽が消えるわけではない。」

そりゃそうかもしれなくても、
額面通りその発言を受け止められないだろう。

なによりミルバーン氏がいる。
5年後となると、彼がますます政治家として実力をつけてくるだろう。

その上、5年後となると、
別の若手が政治力をつけてくる可能性があるわけだ。

デービッド・ミリバンド、ラス・ケリー。。。

なんだかわからんでしょうし、
私にもよくわかんないんですが、
まあいろいろいるらしいんですよ、
労働党の若い政治家にも優秀なのが。(苦笑)

まあ、マスコミは英国も日本も同じだから

「労働党内の分裂が激しくなる」

と言っていますが、それは違うんじゃないかな。
日本と同じく、

「出世競争の激化が首相への求心力を高める」

という結果になるんじゃなかろうかと私は見ている。





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最終更新日  2004年10月02日 22時59分39秒



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