5697003 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

かみぽこぽこ。

かみぽこぽこ。

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

かみぽこちゃん

かみぽこちゃん

フリーページ

お気に入りブログ

暮らしごと 千佳りんさん
中年よ、大志を抱け! 断言児さん
じょん・どー PhDを… じょん・どーさん
エッジ・ランナーズ 猫ジャラしマスターさん
かっちゃんの~1歩… katsuchan55さん
~ももの新たなる旅… もも1016さん
人生やだとはいえな… やだやだもんさん
講師の花道 教師Aさんさん
愛国、日本 パボアホイジオタさん
田中およよNo2の「な… 田中およよNo2さん

コメント新着

 ダンスインザダーク@ 政府税制調査会は何をしたか? 結局、政府税制調査会はこっそりと増税し…
 まくらん@ ・・・ かみぽこちゃんさんのブログは、小泉政権…
 まくらん@ ・・・ かみぽこちゃんさんのブログは、小泉政権…
 タカダ@ アクセス数  アクセス数には、アンテナに登録して放…
 ゴルゴムの仕業だ@ 狂信者に薬は効かない…どうしてこうなった かみぽこさんは民主党崩壊時に起こるであ…
2006年07月16日
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類
さて今日は「英国留学回想録」ですね。
「エッセイに命を懸ける」第8回。

「MEMEという概念は社会科学の発展に貢献するか?(その3)」
(2001年1月)

なんかね、昨日HPに載せたときは
「(後編)」にしたのだけど、
「(その3)」に変えます。

今日でMEMEのことを書くのは
終わりにしようと思ったのだけど、
終わんなかったんで。

すんませんねえ、いい加減なもんで。(苦笑)
それでは「英国留学回想録」スタート。
----------------------------------------------------------------------
今日は留学生の日常はなし。
というのは、
この頃になると
私もエッセイに集中していて
人との交流がなかったからだ。

。。。いや、言い直す。

私は毎日芸術会館のカフェに行っていたわけで、
そこにいろいろ人は来ていた。

Y子さん、N子さん、A子ちゃん(苦笑)。。。

しかし、この時期のことは
正直思い出そうとしてもよく覚えていないのだ。
それだけエッセイに集中していたのだろうか。。。

さて、本題。

前回までに書いたことは、
MEME(ミーム)とは何か、
特にそれがダーウィニズム以来の西洋思想の発達の中で
どう位置づけられるかということを理解しようとしたこと。

そして、MEMEとは結局、
「適者生存」
という西洋思想の一変種というか
新種であるというふうに
自分の頭の中で整理したことである。

今日はいよいよエッセイを書くために、
つまり今日の文章のタイトルでもある
エッセイの質問にどう私が答えていったか、
そのプロセスについて書いてみたいと思う。

前回も書いたけど、
エッセイの質問に答えるとは、

「MEMEという概念は社会科学の発展に貢献するか?」

にYESかNOか答えることである。

前回に書いたように、
「適者生存」という思想からは、
マルクス主義、植民地主義やヒトラーが
生まれているわけで
なんとなく日本人の私からすると
否定してみたくなるものである。

しかし、感情のレベルで否定したくなったとしても、
実際に否定するとなるとどうしたらいいのだろう?
西洋思想の根幹を否定するような論を展開しようとして、
それが学問的なエッセイとして成立するかどうか。

無理であろう。
そんな論を証明してくれる資料など、
うちの学校の図書館で見つかるとは思えないし、
あまりにリスキーである。

学問を始めたばかりの頃とか、
初めてエッセイを書くなんて時に、
こういう落とし穴に落ちやすい。

学問の深さ、それを知ることによる
怖さというものがまだないから、
学問の世界で長年積み上げられてきた議論を
全否定するような挑戦をしようと思ってみたりする。

しかし、それはToo Ambitious(望みが高すぎる)
ということなのである。

学問の世界で我々がやれることは、
積み上げられた議論を否定することではなく、
その議論に何か1つ付け加えることができれば御の字、
ということである。

そして、これはPhD(博士課程)以上の話。
まだ修士に入ってエッセイの1本も書いてなくて、
積み上げられた議論の評価も批判もできないのに、
何ができるというのか。

ということで、
このエッセイの質問に対する答えは、

YES=MEMEは社会科学の発展に貢献する。

とした。
「適者生存」の思想の枠内で、
MEMEという概念を肯定的に捉えるという
実に無難な回答を出そうとしたわけだ。(苦笑)

まあ、それでいいのだ。

エッセイというのは、
真実を書くということではなくて、
質問に答えて、
それが多くの文献の議論で
サポートされていればいいのだ。

ということで、私は
「MEMEは社会科学の発展に貢献する」
という議論を組みたてることにした。

最初にエッセイの構成を考えた。

1.ダーウィニズムとその批判者
2.ダーウィニズムのお粗末な応用
3.ミーム学のアプローチ
4.ミームに対する批判
5.結論

つまり、まず社会科学の長い歴史の中で、
ダーウィニズムVS反ダーウィニズム
の対立があることを示す。

次に、ダーウィニズムが様々な学問の分野に
お粗末に応用されていたために、
反対派から激しい批判を浴びていたことを論じる。

ここでミーム学を登場させて、
いかにこれまでと違って、
ダーウィニズムをきちんと応用しているかを説明する。

最後に、まあ一応ミームに対する批判を紹介し、
軽くこれを論破する。(苦笑)

そして結論。
「ミームは社会科学の発展に貢献する」
ということである。

これでエッセイの構成はできた。
次は各章の中身を詰めていかねばならない。
ではどう詰めていったか。

1.ダーウィニズムとその批判者

「ダーウィニズムとは、生物の進化の基本原理を示したものであり、
『自然淘汰説』こそダーウィンの独創。」

「生物学や社会思想に多大な影響を与えた。」

ミーム学を打ち出したブラックモアの本のこの文章を
エッセイの冒頭にもってきた。

しかし、このダーウィニズムには多くの批判がある。
入江という日本の学者さんが言うところでは、

「ダーウィニズムとは伝統的な人間観への重大な挑戦」

だということだ。どういうことかというと、
デネットちゅう学者によると、ダーウィニズムによって

「人間は気高くも万物の霊長であったのに、
犬畜生と同じになってしまった。」

ということだ。
もう少し詳しく言うと、伝統的人間観とは

「知識、認識を人間のみに限定する」

という人間観であり、
その人間観を持つ者には
プラトン、デカルト、カント、ロックといった、
歴史的なえらいさんも含まれると
デネットさんは言っている。

この「伝統的人間観と進化論的人間観の論争」は、
トマス・ハクスリーとサミュエル司教の論争という(入江)
大昔から現代まで続いてきたが、
この間、伝統的人間観側は
力づくの封じ込めで進化論側に勝利を収めてきたのだという。

その結果、ダーウィニズムは生物学の範囲に押しとどめられてきた。(デネット)
そして、その原因は社会科学の様々な分野における
ダーウィニズムのお粗末な応用であった。

2.ダーウィニズムのお粗末な応用

ダーウィニズムを応用した学問の代表は
「社会生物学」や「進化心理学」である。
これはE.Oウィルソンとかいう
その道では有名なおっさんが始めた学問らしいが。。。

こういう学問って、
とにかく結論がすべて

「遺伝子の利益」。

つまり、ありとあらゆる行動が、
生物学的有利さに帰着するという考え方。

なんぼなんでもそれは
説明に無理がありすぎるということで
伝統的人間観の側から
ボロカスに突っ込まれておったんだと。。。

そこでミーム学が登場してくるわけだ。

長くなったので、
今日はここまでにして、
また来週。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006年08月16日 21時42分53秒



© Rakuten Group, Inc.