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2006年09月06日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
さて今日は、「英国留学回想録」です。
「勉強の苦悩と喜びと」第3回。

「いい成績を取って当然ですよ!」。
(2001年1月下旬)

前々回の「留学回想録」で、
「経済3人組」との出会いを書いた。
今日はその続きを書こうと思う。

前々回では、
官僚・N子さん宅でのパーティで会った、
経済学修士に通うケンちゃんといっしょに
芸術会館のカフェに現れる
2人の日本人男性と顔を合わすことが多くなったのだが、
彼らとはまだ挨拶をすることもなかったと書いた。

しかし、いつまでも横目に見ながら
挨拶もしないというわけにもいかない。。。

ケンちゃんが2人を私に紹介してくれて、
お互いに挨拶をした。

まず年齢不詳のメガネの男。
名前はたけお君と言った。
「君」と呼ぶのは、
私より年上のような老けた風貌ながら、
20代前半だったからだ。

彼はドイツ在住経験があり、
うちの学校を卒業後は
ドイツで経済学の博士課程に入りたいという
希望を持っていた。

彼のことはまた後日書きます。

もう1人の知的なサラリーマン風の人はS山さん。
これまで「かみぽこぽこ」に登場した
「おらが街に川口」などのR太郎君
「伝説の男」Kさん
「援助より借金の話」に出てきたE君
と、同じ会社から彼らより先に派遣されてきた人だった。

東京大学卒でエリートの香りがプンプンする人だったが、
東大卒特有の視野の狭さとか
妙なこだわりを感じさせない人だった。

美人の奥様と一緒に英国に来ていたし、
その奥様とは市民オーケストラかなんかに参加して出会ったという、
趣味も広い人だった。

誰かさんのどりゃあなギターとは違うわけよ。(笑)

その上、やる気とプライドが強い人だった。
先に書いたエリートの香りってことだが、
それに視野狭窄とこだわりが加わると、
海外留学などで何か少しでも
うまくいかないことがあると、

「日本だったらこんなことはないのに」

と、海外での環境が日本と違うことを
すべて日本より不便という言い方をしたり、
勉強がうまくいかなくて成績が悪かったりすると、

「東大より教え方が丁寧じゃないから
よくわからない。」
「英語じゃなかったらたいしたことはない。
本当はレベルが低い。」

などなどの言い訳を繰り返すことになる。

こういう人、これまで結構よく見てきた。
東大や早慶卒に典型的に多いタイプではあるが、
その他企業派遣や
日本の大学院に籍を置いたまま
うちの学校に入学した人などね。

日本にいる頃に身に着けた
変なプライドが邪魔して、
自分の現状を把握できない人。。。

S山という人は
こういう人とは全く対極にいる人だった。

「将来、博士号を取ろうとすることも
あるかもしれないですからね。

後につながるいい成績で
卒業しないと意味がない。」

と公言していた。
そして、ある日のこと、
こんなことがあった。

芸術会館のカフェで経済3人組と談笑していた時のこと。

話題がうちの学校の図書館のことになった。
要は図書館の蔵書数が貧弱であるということだった。

確かに日本の大学、
特に東大や一橋大、早慶などの図書館に比べると、
うちの学校はあまりにも図書館が小さいということは
私も日頃から感じていた。

私の母校など、
私が在学していた頃の古い図書館は、
大学院生専用の図書館になっていて、
昔の野球場のところに新しい図書館ができている。

その古い図書館は建物の大きさが
うちの学校の図書館とほぼ同じ。
そこに洋書類はあるのだが、
その数はおそらく
うちの学校と変わらない感じだ。

それにプラスして、
日本語の本が大量にある
巨大な新しい図書館があるわけだ。

うちの学校の蔵書数など確かにお話にならない。。。。

これは仕方のないことなのだ。
大学図書館の蔵書数は、
大学の歴史にシンプルに比例するものだ。

うちの学校はその当時で創立35年。
100年を越える歴史を持つ学校にかなうわけがない。

まあ、図書館が小さいからといって、
研究に不都合があるわけじゃないが。
うちの学校の図書館から
インターライブラリー・ローンで
ブリティッシュライブラリーとかから
どんな本でも借りられるしね。

歴史があって図書館が大きくても、
教育レベル自体が低かったら
そっちのほうがどうしようもないわけで。。。

話がだいぶ本筋からそれてしまった。

要するに、うちの学校の図書館の蔵書数の少なさを
経済3人組と話していたのだが、
その時にS山さんがこう言ったのだ。

「まあ、そんな貧弱な図書館しかない大学なんだから、
圧倒的にこちらの実力を見せつけるしかないですね。

いい成績を取って当然ですよ!
絶対に取らなければいけないですよ!!」

(。。。。。。。。。)

私は一瞬言葉を失った。

いや、それまでにもいろんな人と
図書館の本が少ないことを話題にすることはあったが、
その結論はいつも、
本がないから勉強できない、
いい成績が取れないということだった。

それに対して、
図書館の本が少ないようなレベルの学校だったら、
自分は好成績を取れるはずだ
好成績を取らなければならないと
S山さんが言い切ってしまうのには、
さすがにそんな発想の仕方もあるのかと
恐れ入ってしまった。

そして、S山さんは
言葉だけではなく、
朝から夜遅くまで本当によく勉強していた。

私もよく勉強していたと思うが、
私のは授業についていけないので、
なんとかしようと必死にやっていたわけだ。

彼の場合は、
当然のごとく好成績を取るために
当然のこととして勉強をやっていたような感じだった。

同じように勉強していても彼と私では
実際はえらい違いだったと思う。

ただ彼は、
一応私が昔商社マンだったということからだろうが、
私を対等に扱ってくれるというか、

「当然好成績を収める人」

という前提で勉強の話とかいろいろしてきた。(苦笑)

まあ、上記の図書館の蔵書の話など一例なのだけれども、
こっちもその時は内心、

(次元が高いなあ。
こっちは授業についていくのがやっとなのに。。。)

と思いながらもなんとかかんとか話を合わせながら、
エッセイの成績が出たら化けの皮が剥がれた
なんてことのないように、
彼との話が終わった後、必死で勉強したものだ。

彼の勢いに私は引っ張られたし、
彼の存在を意識することで、
勉強をがんばれたという側面が
確かにあったと思う。

留学での勉強ってのは
個人ベースで取り組むものだというのは
当然といえば当然なのだけれども、
実際には同じ学校の日本人の中に、
S山さんのような
周囲に有無を言わさないような、
圧倒的な迫力で勉強に取り組む人がいると、
その学校の日本人全体の雰囲気が引き締まる
ということはあるように思う。

あの年でいえば、
芸術会館のオープンカフェを
勝手に勉強部屋にしてしまい、
学校中の人間が「芸術会館の王様」として
顔を知っている存在になってしまった
私もそんなムードメーカーの一人だったかもしれない。(苦笑)

その後も例えばO田、
「伝説の男」Kさんなど、
日本人だけでなく他の国から来た人からも、

「ああ、あの人知ってる。
いつも勉強してる人ね。」

と言われるような人がいた年は、
日本人全体がなんとなく
それに引っ張られる傾向があったと思う。

それに対して、
そういうムードメーカーがいない年は、
みんなが学校の悪口、
教授の悪口を言い合ってしまい、
自らの不勉強の傷を舐めあってしまう。。。

そんなことで好成績を収められるわけがない。

今年はどうだかよく知らないけどね、
「伝説の男」が現れたとは
まだ聞いてないけど。。。。

それでは、また。






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最終更新日  2006年10月09日 06時30分19秒



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