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さて、「かみぽこ政治学レビュー」です。
「レビュー」は久しぶりなんだけど、 今年は「レビュー」の短いエントリーを 多く書きたいとは思ってるんだよね。 どりゃあああああああああああああああああああああっ ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ (↑実はこれ、久しぶり=苦笑) と、豪快に主張する(?) 「かみぽこ政治学」のエントリーも いいんだけれどもね。 。。。なんか、文句あっか?(笑) いや、「かみぽこ政治学」での主張が その後の政治の現場で どんなことになっているかを みていくことは、 これもまた勉強になると 思うんだよね。 「頭の体操 →現場を見る →また頭の体操 →また現場を見る」 を繰り返すことが 大切なんですよね。 ということで、 「かみぽこ政治学レビュー」 今回はこの記事から。 -------------------------------------------------------------------------- 従軍慰安婦問題、下院決議案に反対…駐米大使が書簡 米下院に提出された、 いわゆる従軍慰安婦問題をめぐる決議案に関して、 加藤良三駐米大使が 米下院外交委員会アジア太平洋・地球環境小委員会の ファレオマバエガ委員長に 採択に反対する書簡を送ったことがわかった。 日米関係筋が15日明らかにした。 米議会で審議中の案件をめぐり、 駐米大使が反対の立場を書簡で表明するのは異例だ。 書簡は、日本政府がすでに慰安婦問題に関する責任を認め、 謝罪を表明してきたことなどを説明。 決議案には事実に基づかない内容が含まれており、 採択に反対する考えを伝えているという。 決議案は、民主党のホンダ議員ら 民主、共和両党の7議員が提出したもので、 15日に同小委員会で公聴会が開催される。(読売) -------------------------------------------------------------------------- うん。。。 これね、なんてことない記事の ようなんだけれども、 結構重要なポイントを 含んでいるんだよね。それは 「米議会で審議中の案件をめぐり、 駐米大使が反対の立場を書簡で表明するのは異例だ。」 これね、こういうこと これまでの日本政府は ほんとやらなかったよ。 それに、まだ政府が 反対の立場を表明したというなら わからんでもないんだけど、 これが 「加藤駐米大使というお役人」 が反対の書簡を送ったというんだから、 これはえらいことである。(苦笑) 皆さんよくご存知の通り、 役人さん、特に外務省の方々というのは 事なかれ主義というかね、 できるだけ担当してる国と揉め事が 起きないように、起きないようにと 気を遣う方々だからね。 それはこれまで、 「土下座外交」 とも呼ばれて、 批判されてきた部分も 大きいんだけれども、 僕はこの「土下座外交」については、 一定の評価を与えてきたんだけどね。 ( 外務省とは何なのか。(前編) 外務省とは何なのか。(後編)) まあ、土下座外交の是非は 今日の話とは関係ないので 興味のある方は 上に貼り付けた エントリーを見ていただくとして、 今日は、加藤駐米大使が 米議会で審議中の案件に対して 反対の書簡を出したということに 注目したいのだけどね。 なぜ、外国に気を遣いがちな外務省に こんなことができたのかと いうことなんだけどね。 答えは、このエントリーに書いてます。(笑) (2006年11月13日 政局抜きで小泉政治を総括する:小泉外交・後編) ちょっと長くなるけど、 大事な部分を引用しますね。 『最後に、小泉さんの隠れた功績というものを 紹介してみたいと思うんだよね。それは 「『村山談話』を世界に知らしめた」 ということだと思う。(笑) (中略) これ村山富市さんという 世界的に極めて影の薄い首相が 発表したせいなのか、 実はあんまり世界の人々に 知られてなかったんだよね。 英国のマスコミにも 日本政府は公式に謝罪していると 取り上げられたのは 少なくとも私の記憶にはないし、むしろ 「謝罪が足らんのが日中関係悪化の根本原因」 みたいな評論記事を 読んだことは何度もあったように思う。 (中略) それ以前に、そもそもだけど この「村山談話」について よく知らなかった日本国民が 多かったように思うしね。(苦笑) (中略) 小泉首相がAA会議での演説で 村山談話を踏襲すると発言して以来、 「日本政府が戦前・戦中に行ったとされる 『侵略』や『植民地支配』について 公式に謝罪していること」 が、世界中に広く浸透することになったと 私は感じているんだよね。 小泉演説以後、明らかに 日本が謝罪していないという論調が 欧米のマスコミから消えたと思うのは (少なくとも、まともなマスコミからは=苦笑) 私だけでしょうか?(笑) いまや、この「村山談話」の存在、 日本国の戦争に対する公式な謝罪は 世界の常識になりつつあるのではないかと 私は考えている。 これは、世界的にも知名度が高く その動向の注目度が高い 小泉さんが発言したことが 大きかったんだよね。 私は、「村山談話」の内容について ここで正しいとか正しくないとか 言うつもりはない。 そういうのには興味がない。(爆笑) ただ、1つだけ言うと、 このAA会議での小泉演説によって、 「『日本は謝罪していない』と主張する 中国などが恫喝外交に使ってきたカード」 が、その後消滅したという事実だけを 淡々と指摘しておきたいと思う。(苦笑) だって、すでに謝ってるのに 謝ってないから悪いとは 言えないでしょ、普通。。。(苦笑) これが小泉さんの隠れた功績である。』 うん。。。 ここでもう一度、 最初に紹介した記事を 読み返してもらいたいんだけど、 「書簡は、日本政府がすでに 慰安婦問題に関する責任を認め、 謝罪を表明してきたことなどを説明。」 まさに、日本政府はすでに 謝るべきところは謝り、 やることはやってますよということを きっちり説明する内容に なっているわけだ。 これってやっぱり「小泉演説」後に 日本が先の対戦について きっちり謝罪しているという 「村山談話」の存在が 広く世界に知られるようになったから 外務省も堂々とそれを 主張できるようになったのだ。 小泉さんが「村山談話」「河野談話」を はっきりと認めることで、 「先の大戦について 日本に謝罪を求める」 という、対日外交カードを 無力化することに成功したのである。 だから今、「河野談話を見直す」とかいう 議連の人たちがアメリカに行って、 日本の立場を説明するとかいうのは、 はっきり言ってアホである。 日本の立場って言ったって、 従軍慰安婦で日本が悪くないって 言ったところで、 大多数の人は 理解してくれるわけがないのだ。 わざわざ無力化している 相手の外交カードを 蘇らせようとするだけのことだ。 アホらしい。。。(苦笑) いや、僕は日中韓の歴史の専門家が集まって、 従軍慰安婦の真実はどこにあるのか きっちり調査するというのは賛成ですよ。 ぜひやるべきだと思う。 しかし、それと現実の 政治的駆け引きの問題は、 まったく別の話だと思うんだよね。 それでは、またね。 ------------------------------------------- 「かみぽこ政治学レビュー」バックナンバーはこちら。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年02月24日 12時48分10秒
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