一昨日の秋葉原の事件はあまりに理解に苦しみます。
こうした話題はこのブログにふさわしくないとは思うのですが、どうしても意見を書いておきたいので、お時間をください。
この事件が処理されるにはこれから真相究明などいろいろ手続きのなかで進められることでしょう。ぜひその背景を究明してほしいと思います。
私が日ごろ感じているのは、こうした事件が起こりやすくなったことです。昔から社会に不満をもち事件を起こしている人はたくさんいました。しかし、その場合大体酒に酔って暴れるなどです。
今回のように冷静に考えながら、殺人事件という重大な犯罪を起こすことは、初めてのことでしょう。世の中がいやになったから人を殺す。しかし自分は銃を向けられたらあっさりつかまってしまう。この落差は理解できません。
世の中がいやになったと思うことは、昔から皆同じです。楽しいことばかりではありません。それでも、がんばって生きてきたのが多くの人でしょう。我慢の限界の閾値が明らかに下がっています。その遠因はなんなのでしょうか。
おそらくゲームが悪い。生活環境が問題だったなど色々取りざたされると思います。でもそんな状況は昔からありました。それでも冷静な行動で殺人事件は起こしません。
昔と大きく社会が変わってしまったのは、雇用形態です。昔はどんなに苦しくてもがんばって働けば、将来に小さくても希望を見出すことが出来ました。派遣社員制度など無かったからです。
数年前に小泉内閣が導入した派遣社員制度が、日本の構造を根本的に変えてしまいました。経済復興を果たすために、国民の最大の幸せを捨ててしまったと思えてならないのです。
世界と競争するためにと、雇用形態が企業の論理で変えられました。その結果、夢をもてない若者をたくさん作り出しました。このまま行けば世界に羽ばたく企業は残り、国は滅ぶのではないでしょうか。それがグローバリゼーションなのでしょうか。
この事件をきっかけに、若者ががんばれば夢を描ける社会に舵を切りなおす必要があるのではないでしょうか。これは社会制度ですから、政治の力で変えることができることだと思います。間違ったら直せばいいのですから。
若者から夢を奪い、企業が目先の利益で悪用する、派遣労働制を禁止すべきだと私は思います。
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