素浪人ブログ

　「米下院外交委員会は２６日、従軍慰安婦問題で日本政府に対して明確に歴史的責任を認め、日本の首相が公式に謝罪するよう求める決議案を、一部修正のうえ賛成多数で可決した。決議に拘束力はないが、日本側の対応への不信は強く、ラントス外交委員長（民主党）も共同提案者に加わった。委員会通過後の日程は未定だが、本会議で採決されれば可決、採択される公算が大きい。
　決議案は「日本政府は、世界に『慰安婦』として知られる、旧日本軍が若い女性に性的な奴隷状態を強制した歴史的な責任を明確な形で公式に認め、謝罪し、受け入れるべきだ」と指摘。首相による公式な謝罪声明や、日本の若い世代への教育などを求めている。」asahi

　従軍慰安婦問題では安倍総理大臣をはじめ若い政治家達の無思慮とも思える発言はあったが、訪米前の安倍総理大臣は一応は謝罪し、アメリカでも謝罪し、ブッシュ大統領もそれを歓迎した。

　安倍総理大臣の本心はおそらく軍の関与も、従軍慰安婦そのものも認めていないだろう。しかし、一国の総理大臣が、公式の場での謝罪である。夫人同伴の外人記者クラブでの謝罪であり、またアメリカでの謝罪である。個人的に心の中でどう思うと、今までの発言がどうだろうと、一国の総理大臣の公式の謝罪である以上は、それが日本国の判断である。

　安倍総理大臣は大嫌いだし、できれば直ぐにでも辞めてほしいが、
　アメリカ議会での従軍慰安婦問題への決議案は違和感がある。

　安倍側近にはまだ従軍慰安婦問題への抵抗を示す人もいるだろうが、
　今更、美しい国の幻想に取り付かれて、
　国の罪も正当化する考えは通用しないだろう。
　
　戦争という最大の国家犯罪の中での出来事でも、
　善は善、悪は悪の線引きはできる。
　
　戦時下でもいくらでも心温まる話はあるわけで、
　そんな話も否定されかねないのが、ごり押しの歴史観だ。

　従軍慰安婦問題は、日本の問題でもあるが、当然朝鮮半島、中国大陸、そして東南アジアの国々の問題である。日本に都合のいい主張はでは、他の国々の被害者は納得しない。

　従軍慰安婦の判断に認識の違いはあるが、日本人の従軍慰安婦も当然いた訳である。売春が合法であった時代で、日本人の売春婦は自由な職業婦人とも言える。カラユキさん達はその象徴だろう。

　しかし、合法的な売春であっても、軍について外地へ行ったカラユキさんたちも総体的な意味での従軍慰安婦に違いない。

　そんな風に考えると、日本人の従軍慰安婦もいた事になる。
　戦後社会で日本人従軍慰安婦は沈黙した。


　人権の国アメリカ下院の決議案評価できても、
　やはり違和感がある。

　発展途上国の独裁政権ならいざ知らず、
　人権問題で他国の議会から非難される日本は返す言葉もないが、
　アメリカ下院も行き過ぎのような気がする。

　強制が問題である。
　当時の社会情勢を見たら、
　誰も否定できないし、
　あって当然の戦時下であった。

　何時までも、戦争当時の罪にとらわれ続けるのは、罪を罪と認めないところにある。

　しかし、安倍総理大臣は確かに謝罪した。
　その後の展開はどうなるか、
　新たな問題が出てくるのか、
　何ともいえないが、もう、
　アメリカ議会が関与することではないと思う。