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テーマ:心のままに独り言(8583)
カテゴリ:今日の一言
田舎暮らしだ。紀伊半島南東部の那智勝浦。世界遺産熊野古道、那智の滝や那智大社、勝浦温泉、紀伊の松島と呼ばれる勝浦湾のある観光地であるが、過疎の地には変わりない。豊な自然の中での生活だが、小さな家庭菜園を楽しむくらいの私たちには、腐葉土の放射能汚染のニュースは、牛肉の放射能汚染のニュースより深刻な問題として迫ってくる。そんな軽々しい深刻さであるが、放射能汚染に対する怒りは、大きいと宣言する。 畜産牛の食料である藁に次いで、野や山の木々の葉っぱが原料の腐葉土からも、放射性セシウムが検出されたという。セシウム入りの藁を与えられた牛は胎内にセシウムを蓄積したまま肉となり市場に並んだ。市場に出たセシウム蓄積牛は福島県産のほか、栃木、岩手、秋田、宮城の福島県の近隣の県産の牛だ。牛に罪などあるわけでもない。畜産農家に罪があるわけでもない。牛は被害者で、畜産農家は最大の被害者だ。 すべてのセシウム蓄積牛を国が買い取るのは当然で、すべての保障を東京電力がするのも当然だが、国も東京電力も信用できないから畜産農家の苦難は続く。原発からは放射線は漏れ続け、蓄積された放射性物質の除染も、汚染された土地などの除去のめども立たず、放射能汚染の藁や木の葉がなくなる保証もないのが現実では、これから先、畜産農家は牛を飼う気力が残るかさえ心配だ。 放射能汚染の実態は、 我々一般の生活者には分からないから、 日本列島はすべて、汚染状態かも知れない。 ホットスポットという言葉も最近は聞かれなくなった。放射能を遠くまでまとめて運ぶ自然のシステムで生まれる放射能汚染の土地だ。風がまとめて放射能を運ぶ自然のシステムがあるから、九州の各地に、北海道に、沖縄に、そんなホットスポットがないとは言えない。日本列島だけではなく、近隣の国々、ホットスポットが現われ、更に、地球を駆け巡ると素人の私は懸念する。 地球規模の放射能汚染は兎も角、東北の、福島県はもとより、岩手、栃木、宮城などの近隣の土地は深刻な放射能汚染の現実が迫っている。東北も東京電力も駄目になると叫んで批判され非難されたのは菅首相だったが、あるいは菅首相だけが、深刻さを認識していたかも知れない。総理の発言としては不適切の声が菅首相の不信任案の原因の一つになったと思うが、あの時点で、現在の事態を想像できたのは菅首相だけのような気もする。 今更、菅首相を擁護する意味などないが、危機感の乏しいと批判される政権のトップの判断として、東北も、東京電力も駄目になる程の深刻さ指摘したした菅首相の軽々しい発言の、一部は真実として突きつけられた。米も、牛肉も、そのほかの農作物などから放射性セシウムが見つかるのではと、関係者は恐怖との闘いかも知れない。 スーパーが中心の食生活。多くの人々には選択肢があり、深刻な事態とはならないが、福島県はもとより、近隣の県の農業関係者には、深刻な問題だ。ある意味、命に関わる深刻さの中に日々暮らしている事になる。スーパーが中心の食生活の人間には深刻さはニュース程度であるが、生産者には死活問題だ。「原発さえなければ」の遺書を残して自殺された方の叫び声が聞えるようだ。 逆戻りするが、家庭菜園用の腐葉土や肥料からも放射性セシウム見つかった。そして、使用自粛の要請とか。家庭用菜園用の腐葉土は、小さな家庭菜園でも、プランターでも使っている。ホームセンタで売っているし、多く利用している身近な製品だ。でも、生産者も、どこの県の業者の製品かも気にしたことはない。ニュースの後は、ホームセンターの売り場に、腐葉土の生産県が大きく張り出されている。 日本列島汚染列島、日本放射能汚染列島だ。リアルタイムに表示される電力消費量。節電を促す効果とは別に、原発の重要性を唱えているようだ。原発の重要性などすべての国民は承知しているが、リアルタイムの表示は、押し付けがましいと思っている。地デジ移行で味わった不快感が別の形で続く事になる。原発に変るエネルギーは有るには有るが現実的ではないと言っているようだ。 そんな、国家的なこと、大仰なこととは別に、福島産の、宮城産の、岩手産の、栃木産の、豊な東北の農業業の恵みを受け続けてきた私たちには、日々の生活の、日々の食生活の危機だ。電力などどうでもいいと叫びたいスーパーが中心の生活者には、電力消費者としての深刻な自覚はないが、せめて美味しい東北の農産物や海産物を奪わないで欲しい。たまには、高級なカキも、ふかひれスープも、ほやも、食べたい。平凡で無責任な願いだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.07.27 08:04:57
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