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「やっぱだめみたい」
圭はそう言うと、全身の力が抜けたようにぐったりと暁に寄りかかった。暁は両手で圭の頬を包むと、泣きそうで情けなくて、でもそれを見られたくなくて目を逸らす圭の顔を見た。その顔を見たら、なぜか堪らなくなって、思わず圭の体を壁に押しつけキスをした。 「キスは嫌い?」 暁は圭が小さく首を振るのを確認し、瞼や鼻先にキスを落としていった。圭の前髪を優しくかきあげると、少しだけ潤んだ瞳が見えた。覗きこんで微笑み、上唇を軽く吸った。圭も真似をして俺の上唇にキスを返してきたので、暁は深く重なるように顔を少し傾けた。そのまま唇を割って舌先を捕らえると、圭の体が震えた。舌先に、横に、裏側に舌を這わせると、圭も絡めるようにしてキスを返してきた。 暁はキスの仕方って、生まれたときから知ってたりするんだろうか・・・。そんな馬鹿なことを考えながら目を開けると、すっかり上気した圭の顔が見えた。唇を離すと、圭は放心したような顔でうっすらと目を開けた。それから暁と目が合うと、恥ずかしそうに顔を暁の胸へ埋めた。暁は左手で圭の右耳にかかった髪を掻き上げると、口を近づけ、わざと息がかかるようにして囁いた。 「ようこそ、官能の世界へ。」 圭は小さく叫ぶと右肩をよじった。暁は一瞬驚いたが、にやりと笑うと、フーッとゆっくり細く息を吹きかけてみた。圭の体がゾクゾクっと震えて両腕を暁の背中に回してきた。暁はさらに舌を伸ばして耳の周囲をなぞり、中心に舌をそっと入れた。 「んく・・・」 背中に回された手にぎゅ-っと力が入る。暁はその隙に圭のジーンズを太ももまで下げた。 「ぃや、ちょっ」 あわてて暁の手を掴む。今度はゆっくり耳に舌を這わせ、クチュックチュッと音を立てるように出し入れした。 「ん・・・あっ」 圭が再び暁の背中にしがみつく。暁は太ももの間を割って膝を入れると、足で一気にジーンズを下ろした。すかさず左手でトランクスの上からなで上げる。 「ぅあっ」 圭は仰け反るようにして壁に凭れ掛かった。左手で刺激し続けながら、左胸の突起を舐め上げると圭の膝がガクガクっと震えた。暁はさらに唇で摘んで吸い上げた。 「いや・・・」 圭の膝がガクンと折れた。暁は右手で頭を支えるようにして受け止め、ゆっくりその体を横たえた。汗で額にはり付いた前髪を人差し指でどけてやると、上がった息を整えながら、ぼんやりと目を開けた。 「やっぱだめですか?」 暁は右ひじで自分の体を支えながら、左の人差し指で圭の形を確かめるようになぞり意地悪く言った。圭は一瞬ムッとして眉をひそめたが、裏側から優しくなで上げると泣きそうな顔になった。暁はそれをやめなくていいのだと勝手に解釈することにして、額にチュッと音を立ててキスをし、左手をトランクスの中に忍ばせた。 「ぁはっ・・・はっ・・・はっ」 左手の中のものが熱を帯びるにつれて、圭の口からこぼれる息が速くなっていく。暁はキスを首筋から胸へと落としながら、左手をリズムよく動かした。 「んっ、あっ」 さらに下腹まで舌先を運びながら、袋の裏側をやさしく握ると、圭の腰が跳ねた。暁は左手でそこを玩びながら、右手でトランクスを捲り、圭のものを口に含んだ。 「っ!!あ・・・いや・・・っ」 圭の体が大きく仰け反った。暁は逃げようとする腰を掴み、唾液で濡らしながらゆっくりと口を上下に動かした。圭の腕が何かを掴もうとさまよう。グチュッグチュッとわざと音を立てながら、時々強く吸ってやると、拠り所なるものを見つけられなかった腕を顔に強く押し当て、歯を食い縛った。暁は口の中いっぱいに育ったものを舐めながら、片手で自分のジーンズのボタンをはずし、下着を一緒に膝まで下げ、そこから両足を交互に使って脱いだ。 「ふっ・・・う・・・あぁ・・・」 口の動きを徐々に早めると、かみ締めた歯の間から漏れる声が大きくなった。手のひらで触れている太ももがかすかに震えている。暁は口からはずすと、ずりずりと圭の体の上を這い上がり、両腕を押し当てている顔を覗き込んだ。 「も、もぅ・・・どう・・した・・」 快楽に飲まれそうな、でもそうしていいのかわからず不安げな瞳が揺れていた。 「大丈夫、イクコトだけ考えて。」 暁は足の間に圭のモノを挿むと、自分のモノと一緒にこすり合わせるように体を上下させた。汗と圭の先から溢れ出る露でぬるぬると気持ちがいい。胸の突起に舌を這わせながら、圭を頂点に導くためにピッチを上げた。もう限界は来てるはずなのに、それでもぎゅっと唇をかみしめて耐えている圭の胸に、意地悪く甘く歯を立てた。 「いやっ」 予想していなかった衝撃に驚いて、緊張を緩めた瞬間に達した。 --- 君が思うほど僕は君のこと好きじゃない・16 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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