一陽来復
一陽来復賀詞に「おめでとう」と書く気持ちには未だになれず、何か適当な言葉が無いか探したところありました。一言で言えば「物事が好転する」ということのようです。2012年も震災は終わっていません。今年こそ希望が持てる年になってほしいと思います。建設機械がうなりを上げ、人が集まり、建築の槌音は絶えることなく、復興も軌道に乗ったと思われるかも知れません。しかし、震災関連死は9月に2,000人を超え、ストレスから犯罪に走ったりパチンコ屋に入り浸る被災者も少なくないのです。私のような極楽蜻蛉でさえ震度1程度の揺れや戸の音に過剰反応し、脈拍は確実に早くなっています。お年寄りやナーバスになっている人なら心臓麻痺を起こしかねません。震災直後は地震ハイでがんばった人も、それからの耐乏生活はボディーブローのようにじわじわ苦しめています。女川や陸前高田の町並みはすっかり無くなっています。この人たち、どこへ行ったのだろうと思えば中心部から離れた狭い仮設住宅に押し込められています。身銭を切ってでも再建したいと考えている人たちには建築規制という壁が立ちはだかります。行政の不条理な施策で翻弄するのはいい加減にして欲しい。政争の具にする人たちにこの国を任せて良いのでしょうか。「スピード感を持って」と言う政治家の流行語のなんとのどかな響き。とにかく早くやってくれ。新年早々ちょっと厳しいことを言いました。なんとも見通しが立たず、暗くなってしまいそうなので年賀状は思いっきり明るくしました。こんな風に花が咲いてくれる事を願ってやみません。今年もよろしくお願いいたします。